アイスホッケー、別名『氷上の格闘技』。スケート靴を履いておこなう競技のためそのスピードはスポーツ界でもトップクラスと言われています。
スティックを持ってパックを打ちゴールを狙うため選手同士の接触が多く、全身に防具を付けてプレーすることが義務付けられています。
世界では北米を中心にとても人気のあるスポーツですが、日本ではまだまだ競技人口は少ないのが現状です。
今回はそんなアイスホッケーのトップ選手の現状や、トップ選手になるために必要な要素についてご紹介します。
アイスホッケー選手の現状
現在、アイスホッケーは全国を6つのディビジョンに分けたリーグ戦とディビジョンの優勝チームが対戦するアイス・プレーオフ、そして各都道府県における社会人リーグで成り立っています。
アイスホッケー日本代表は、2018年の平昌オリンピックまでに男子8回、女子は3回オリンピックの本大会に出場していますが、いまだメダル獲得には至っていません。
・世界の現状
世界の中ではカナダやアメリカ合衆国を中心とする北米で最も盛んで、アメリカでは『NHL』と言われアメリカ4大スポーツのうちの1つとなっています。
NHL選手の平均年収は2.4億、最も高い収入で約10億と言われ最低年収でも6000万円だとも言われており夢のあるビッグスポーツだといえます。
・日本の現状
一方の日本では、2000年頃から不況の影響で社会人チームの廃部が続いており、年収は最高でも1000万円程度。他のスポーツのプロと比べてもまだまだ年収や知名度も少なく、競技一本で取り組めるのはほんの一部の選手なのです。
そんな中でも、競技生活とキャリア(仕事)を両立する『デュアルキャリア』を推進しているアイスホッケーチームもあり、このように競技後の人生(セカンドキャリア)を心配することなく取り組めるようにすることで少しでもながく競技人生を送れるようなサポート体制も構築されています。
アイスホッケーのポジションについて
アイスホッケーはこれまでの通り、スケートを滑りながら行うためスピードもあり激しい接触が多くみられます。その衝撃はすさまじいものです。男子では接触は危険なものを除いて基本的には許可されていますが、女子は接触をルール上禁止されています。
そういった特徴から同じアイスホッケーという競技でも男子と女子では種目が違うようにさえ感じます。そのため、それぞれを異なる目線で楽しむことができるのです。
ポジションごとの特徴もみてみましょう。
アイスホッケーはゴーリーを含めて6名が氷上に選手として出ることができます。ポジションはフォワード(FW)、ディフェンス(DF)、ゴーリー(GK)に分けられます。
フォワード(FW)
フォワードは“攻め”のポジションです。最前列に3名配置され、相手ゴールにパックを入れるために攻撃を行います。
「センター」「ライトウィング」「レフトウィング」と分けられ、センターはフェイスオフという試合開始の時や反則などで中断して再開するときに行われるパックを取り合う役割もあります。
ウイングはその名の通り、左右サイド側からゴールを狙う役割のため、得点力の高い選手が抜擢されます。
ディフェンス(DF)
ディフェンスは2名配置されます。フォワード選手と比べて、少し長さのあるスティックを使用しています。相手からパックを奪うために、そのような作りになっています。
ディフェンスは相手の動きから目を離さずに動かなければならないなので「バックスケーティング」の技術が求められるため、高いスケーティング技術が必要です。
ゴーリー(GK)
パックや飛んでくる選手を抑える技術が求められます。そのため、ゴールを守れるぐらいの体格が必要だと言われています。NHLでも身長が185cm以上ある選手がメンバーに選ばれるとも言われています。
このようにアイスホッケーはポジションによって求められることが異なります。
女子では、接触が禁止ということもあり全ポジションにおいてスピードやスティックコントロールなどの細かい技術が求められます。世界と比較しても小柄な選手の多い日本にとっては有利な点だと考えられます。
アイスホッケーに必要な要素
①高いスケーティング技術
この技術が不足してしまうと、転倒や怪我などにも繋がります。この技術は必須といえるでしょう。滑るスピードと相手選手の動きに対応するため敏捷性が求められます。
②パスの正確性
素早いパスを回してチーム一丸でゴールを狙います。確実に味方にパスを回せることが必須になります。パスやシュートのスピードも重要ですが正確性が最重要視されています。
③当たり負けしないからだづくり
アイスホッケーは身長が低いからできない、向いてないなどはありません。低いなら低いなりに合うポジションもあり強みを活かせるスポーツです。
ただ、やはり接触の伴うスポーツなので日々の鍛錬なしに行ってしまうと怪我に繋がります。氷上以外でも行えるからだづくりをしっかり行う必要があります。
まとめ
アイスホッケーは日本ではまだまだ競技人口や知名度は低いかもしれないが、選手たちが一丸となって競技の普及や競技力向上を図っています。これから、伸びしろのたくさんあるスポーツです。
試合会場にいって選手同士がぶつかる音やスティックでパックを打つ音、スケートで滑る音など迫力のある『音』を多くの人に生で味わってほしいと願います。
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