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パラリンピック|テコンドーの歴史・ルール【スポーツ辞典】

幼い頃テレビで戦隊ヒーローや少年漫画の主人公を見て、かっこいい!と憧れた事がある人は多いことでしょう。

悪い奴をやっつけられるくらい、体も心も強くなれたら。

そう思って、格闘技を始める人は少なくないのではないでしょうか。

格闘技は、子供の習い事の選択肢の一つでもあり、大人もまた体と心を鍛えるのに適したスポーツでもあります。

格闘技といったとき、皆さんはどんな競技を想像しますか。

やはり日本の伝統競技である空手や柔道を想像する人が多く、テコンドーを真っ先に思い浮かべる人はあまり多くないはず。

名前は知っているけど、どんな競技か知らないという人も多いはずです。

実はこのテコンドーは、パラリンピック競技としても登録されているのです。

今回は、パラテコンドーの魅力について詳しく解説していきます。

テコンドーってどんな競技?

そもそも、テコンドーとはどのような競技なのでしょうか。

このスポーツは韓国の国技として知られています。

ゆえに、技の名前や審判の合図にはすべて韓国語が用いられているのです。

「足のボクシング」とも言われており、とにかくスピーディーで見応えのある華麗な足技が魅力的な競技なのです。

この競技の面白いところの一つが、バトルフィールドが円でもなければ四角形でもないということ。

なんと、向かい合う辺と辺の距離が8メートルの八角形のマットの上で行われるのです。

オリンピックでは1ラウンド2分間を3ラウンド行う競技であり、インターバルは1分と定められています。

試合の勝敗は、3ラウンド終了時点の得点差、もしくはノックアウトによって決まります。

ただし、試合終了時に同点であった場合はゴールデンポイントラウンドという延長戦になります。

この延長戦では、得点を先取した選手が勝利となるのです。

現在のテコンドーはなかなかハイテクになっており、電子センサーが付いたプロテクターやヘッドギア、ソックスなどを身に付けることによって正確な打撃の判定ができるようになっています。

このプロテクターに攻撃が当たるとポイントが入る仕組みであり、それぞれポイントが部位ごとに振り分けられているのです。

例えば頭部へのストレートな攻撃は3点、回転が入るとことにより5点になり、胴部へのストレートな攻撃だと2点、回転が入ると4点、胴部へのパンチは1点などと決まっています。

ちなみにテコンドーというと足技のイメージが強いかもしれませんが、実際はオリンピックのテコンドーの場合は手による攻撃も許可されています。

オリンピックとパラリンピック、2つのテコンドーの違いとは?

そんなオリンピックのテコンドーと、パラリンピックのテコンドーは何が違うのでしょうか?

基本的なルールや制限時間に違いはありません。

ただし、オリンピックのテコンドーよりも少しだけ制約が多いのが特徴です。

例えばオリンピック競技のテコンドーは、先述した通り頭部への攻撃も許可されています(ただし顔面をパンチすることは反則。蹴りによる攻撃は問題ありません)。

しかし、パラリンピック競技のテコンドーは、いかなる方法であっても頭部への攻撃は禁止されています。

攻撃対象は、プロテクターを身につけた胴体に限定されているのです。

またオリンピック競技のテコンドーは胴体限定で手による攻撃もOKとされていましたが、パラリンピック競技のテコンドーは手による攻撃では一切ポイントが入らないことに留意しなければいけません(ただし、ポイントが入らないだけで反則行為となるわけではありません)。

つまり基本的には蹴りのみで攻撃を行う必要があり、しかも相手の胴体のみを狙わなければいけないのです。

胴体に身に付けたプロテクターによって攻撃の有効性が判定されます。

攻撃を成功させたと思っても、威力が弱いなどの理由でプロテクターが反応しないと、その攻撃は有効とみなされません。

ポイントは蹴りの種類でも変化し、回転蹴りや後ろ蹴りだと3ポイントが入り、押し蹴りや前回し蹴りだと1ポイントが入ることになります。

また、KOの条件も少しだけ異なっています。

オリンピックテコンドーは8カウントまでにファイティングポーズをとれない場合はKOとなり試合終了となりますが、パラリンピックのテコンドーは10カウントまでにファインティングポーズをとれない場合、とされています。

【関連記事はこちら】⇩
【テコンドー】ルール一覧|特性や得点についても解説!
【華麗】テコンドーの流れるような足技に注目!3つの魅力を解説!

パラリンピック・テコンドーの特別なルールについて

オリンピックと違い、パラリンピックのテコンドーが手による攻撃を有効としないのは、この競技が上肢に障がいのある選手を対象としたものであるからです。

原則、障害の種類や程度に応じて4つのクラスに分けられています。

また、男子と女子の性別の他、体重別にも3つの階級に分かれているのです。

それぞれの大会に応じて決められた障害のクラスと階級の組み合わせごとに試合を行うことにより、順位を決定します。

障害による4つのクラスは以下の通り。

K41は両腕を欠損している選手で、残っている腕の長さが規定よりも短い選手のクラスです。

K42は片腕のみの欠損で残っている腕の長さが規定よりも短い選手か、両腕の肘から先がない選手が該当します。

K43は両肘の関節よりも下かつ、両手の関節よりも上の両腕が欠損している選手のクラスです。

最後にK44は最も障害が軽いクラスであり、片腕に機能障害があったり、もしくは片手の肘から手首から腕がなかったりする選手が該当します。

同程度の障害の選手同士が戦うことによって、公平な試合を実現することができるのです。

パラリンピックにおける、テコンドーの日本人選手の活躍!

東京2020パラリンピックにおいては、女子58キロ超級(上肢障害)にて太田渉子選手が出場しています。

太田選手の凄いところは、過去にまったく別の競技でメダルを持っていることでしょう。

バイアスロンでは2006年トリノ大会で銅メダルを、クロスカントリースキーでは2010年のバンクーバー大会で銀メダルを獲得するというとんでもないポテンシャルを秘めた選手なのです。

テコンドーを始めたのは2016年のことでしたが、その2年後には2018年には全日本選手権を制覇して国内パラテコンドー界のトップ選手に躍り出ることになりました。

残念ながら2021東京オリンピックでのメダル獲得は持ち越しとなりましたが、今後の活躍が大いに期待される選手であることは間違いありません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

華麗な足技と身のこなし、とっさの反射神経が求められる魅力的なスポーツ、それがパラテコンドーなのです。

興味を持った方はぜひ、さらに詳しくチェックしてみてください!

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初音

初音

おうちでまったり、頑張る人達を応援するのが好きです。

インドア派ですが、スポーツをはじめ頑張っている人達をおうちで応援してる系ライターです。子供の頃は水泳大好き少女でした。運動音痴だけどスポーツ見るのは大好きです!

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