サッカーといえば11人で行われるものというのが常識。
しかしそれは中学生以上で、小学生のサッカーは「8人制」という違ったルールで行われることが増えています。
「増えている」というのは完全にそうなるとは限らないから。一般のサッカーと同じように11人で行う場合もあります。
しかしJFA(日本サッカー協会)がU-12の試合で導入して以来、8人制サッカーが徐々に主流となりつつあるのが実情。
今回は、小学生向けの8人制サッカーのルールを分かりやすく解説します。
【サッカー】小学生向けルール概要
8人制サッカーのルールは、JFAの「サッカー競技規則」を元に、U-12の選手の試合に合わせて変更し、制定したもの。
以前はジュニアサッカーも11人制を採用していましたが、2011年以降の全国大会「全日本少年サッカー大会」(2018年からは「全日本U-12サッカー選手権大会」に名称変更)から8人制が採用されました。
人数が違うだけでなく、フィールドの大きさや試合時間、交代のルールなどが8人制サッカー向けに修正されています。
【サッカー】小学生向けルール一覧
では一般的なサッカーから8人制サッカー向けに変更された部分はどこなのか、具体的にご紹介します。
フィールドサイズ
8人制サッカーのフィールドサイズは、縦68m×横50mが推奨されています。
これは11人制サッカーの約半分のサイズ。
11人制サッカーのフィールドに2面を設けることができます。
これ以前の少年サッカーとして一般的だった全日本少年サッカー大会のフィールドサイズは縦80m×横50mでしたから、それよりもさらにコンパクトなフィールドになっています。
フィールドの変更
フィールドサイズが変更されたことに合わせて、ゴールやペナルティーエリアなどの大きさも変更されています。
ゴールのサイズは、11人制の一般用が幅7.32m×高さ2.44m。
これに対して8人制のゴールは幅5m×高さ2.15mと小型化されています。
そして11人制のペナルティエリアは、左右のゴールポストからそれぞれ横に16.5m、そこから直角に16.5mという長方形ですが、8人制は左右のゴールポストからそれぞれ横に12m、そこから直角に12mの長方形に縮小。
ゴールエリアは一般が左右のゴールポストからそれぞれ横に5.5m、そこから直角に5.5mという長方形であるのに対して、8人制はそれぞれ4mになっています。
センターサークルやペナルティアークの円も縮小。一般が半径9.15mであるのに対して、8人制は7mです。
ボールサイズ
一般のサッカーボールは5号球。直径22cmで重量は410gから450gです。
これに対して8人制の小学生は4号球。直径20.5㎝で重量は350gから390gとなります。
【関連記事はこちら】⇩
・【バスケ】ゴールの高さ一覧|小学生~一般サイズを紹介!
・キッズボルダリングとは!?子供にとってのメリットとは?
服装
一般のサッカーの服装は「相手チームと異なる色彩のユニフォームを着用する」と定められていますが、8人制サッカーでは、両チームのユニフォームが同じ色だったりチーム内で同色のユニフォームが揃わなかったりする場合、大会によってはビブスの着用が認められます。
ユニフォームに背番号を付けなくてもよいというのも特徴です。
また一般のサッカーではゴールキーパーのユニフォームはフィールドプレーヤーと異なる色とされていますが、8人制サッカーでは大会によってはゴールキーパーのユニフォームは同じ色でもOKとなります。
試合時間
8人制サッカーの試合時間は、前後半それぞれ15分間~20分間となっていて、年代によって変更可能となっています。
ハーフタイムは10分を超えない時間。
延長線はハーフが5分間以内です。
またPK戦は11人制が両チーム5人ずつ蹴るところ、8人制のPK戦では3人ずつ蹴ることになります。
人数
8人制サッカーはその名の通り各チーム8人で行い、うち1人はゴールキーパーとなります。
しかし8人以下でも試合は可能というのが8人制の特徴。
どちらかのチームの人数が8人に満たない場合、もう一方が人数を減らすことでも試合が成立します。試合が成立する最低人数は6人です。
人数に関して大きな違いは、試合中に退場者が出た場合でも、数的同数を保つということ。
そのため退場者が出た分の選手は補充できるとされています。
交代
8人制サッカーの特徴のひとつが交代のルール。
一度ベンチに退いた選手でも再び出場できる点が大きな違いです。
ベンチ入りできる交代人数は8人までで、合計16人。交代人数の制限がなく、選手の入れ替えも自由にできます。
そのためかなり積極的な選手交代が可能。
それに合わせてフィールド上には11人制サッカーにはなかった交代ゾーンが設けられています。ベンチ側のタッチラインのハーフウェーラインを挟んで3mずつのエリアが交代ゾーン。ゴールキーパー以外は試合中に主審に告げることなく、このエリアから自由に交代できることになっています。
なおゴールキーパーの交代に関しては、プレーが止まっている時のみというルールです。
まとめ
選手の人数と試合時間、フィールドやゴールなどのサイズが違う8人制サッカー。
小学生以下に合わせた変更ですが、中でも大きな違いは交代に関するルールだと言えます。
交代自由で何度でも出場できるのは、体力に合わせた変更であると同時に、より多くの子どもを試合に出場させてあげるのも目的。
8人制の登場でサッカーの敷居は以前より少し低くなったと言えそうです。
【関連記事はこちら】⇩
・【サッカー】連帯貢献金とは?仕組みや制度について詳しく解説!
・【サッカー】ユースとは?年齢基準や部活動との違いも詳しく解説!