筋トレは行う時間帯によって、効果に差があると言われています。
せっかくトレーニングを行うなら、できるだけうまく効果を上げたいもの。しかし時間帯によっては効率が悪いことや、体に悪影響が出ることもあるのです。
今回は、筋トレを行うべき時間帯について解説。
「筋肉を大きくしたい」「ダイエットしたい」など、狙いたい効果別に、最適な時間帯をご紹介します。
筋トレと時間帯の関連
そもそも本当に筋トレと時間帯には関連があるのでしょうか。
これは長年の研究である程度実証されています。
人間には24時間の中で生理現象が変動する概日リズムというものがあり、その変動によって、筋トレの効果も変わってくるのです。
ある程度というのは、個人差もあって完全には解明されていないから。
しかし一般的な傾向はかなり判明しています。
影響が大きい自律神経
筋トレに関して影響が大きいのは、自律神経。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、交感神経は活動するとき、副交感神経は休息やリラックスをするときに働いています。
運動時に心拍数が増え、血圧が上がるのは交感神経の働き。逆に就寝時やのんびりしているときに心拍数が減り、血圧が下がるのは副交感神経の働きです。
そして1日の中では起床後に交感神経が徐々に優位になっていき、その後夜の就寝時に向かって副交感神経が優位になっていくというリズム。
筋トレをしっかり行うためには、運動時に働く交感神経を優位にしておくことが理想です。これが筋トレに適した時間帯に関わってきます。
エネルギー不足も問題
1日のリズムとともに、時間帯では食事も筋トレに大きく影響します。
空腹時に筋トレを行うとエネルギー不足になり、筋肉を分解してエネルギーに変換することに。そのため筋トレの効果が低くなってしまいます。
一方で食事直後は内臓をしっかり働かせるために内臓に血流が集中し、また休息して内臓の働きに集中するよう副交感神経が優位になります。
つまり空腹でもなく食事直後でもない時間が筋トレに適しているということになるのです。
【関連記事はこちら】⇩
・身体を大きくするトレーニング方法とは?見た目が変わると自信がつく!
・タンパク質とは?効率的な摂取方法も管理栄養士がわかりやすく解説!
筋トレを朝に行うメリットとデメリット
まずは朝の筋トレのメリットとデメリットからご紹介しましょう。
実は筋トレ大国のアメリカでは、朝の通勤前に筋トレを行う人がたくさんいるのです。
メリット
朝に筋トレを行うメリットは以下のようになります。
・筋トレによって自律神経を整えやすく、生活のリズムが良くなる
・朝から体温を上げることで1日の代謝をアップできる
・朝は急な予定が入りにくいため、続けやすい
・ジムに行く場合、朝は比較的空いていてトレーニングをしやすい
朝から体温を上げることで1日に消費するカロリーを増やせるため、朝の筋トレは減量に向いていると言われています。
デメリット
一方、朝の筋トレには以下のデメリットがあります。
・体温が上がっていないため力を発揮しにくく、激しいトレーニングに不向き
・筋肉や関節がまだ硬いため、無理をすると怪我をしやすい
朝は体がまだ完全に目覚めていないため、筋肉をしっかり追い込むことが難しいのがデメリット。そのため筋肥大やパワーアップを狙う筋トレの効果は少し落ちてしまいます。
筋トレを昼に行うメリットとデメリット
筋トレを昼間に行う場合、昼食との兼ね合いが重要になります。
昼間に行う場合は、軽くエネルギーを補給しながら行うか、昼食後しばらく時間が経ってからがおすすめです。
メリット
昼間に筋トレを行うメリットは以下の通りです。
・交感神経が優位になっているため力を発揮しやすい
・筋肉や関節が適度に柔軟になっているため、怪我のリスクが低い
デメリット
一方、昼間の筋トレには現実的なデメリットがつきものです。
・仕事などがあり時間を取りにくい
・急な予定が入りやすく、スケジュールが乱れやすい
筋トレの効果的にはメリットが多い昼間の筋トレですが、仕事などの関係もあり実際には無理という人も多いのではないでしょうか。
またお昼休みに行う場合、昼食直前ではエネルギー不足になりやすく、昼食直後は副交感神経が優位になることで力が入りにくいのもデメリット。
時間をうまく融通できる人でなければ難しいかもしれません。
【関連記事はこちら】⇩
・筋トレ中の辛い時に読みたい!やる気がみなぎる筋トレの名言34選
筋トレを夕方に行うメリットとデメリット
日本の場合、最も多くの人が筋トレを行う時間帯は、仕事帰りの夕方になります。
そもそもこの時間しか取れないという人が多いのも事実。
ではそのメリットとデメリットは何なのでしょうか?
メリット
夕方に筋トレを行うメリットがこちら。
・交感神経が優位になっていて、体温が最も高く、力を発揮しやすい
・昼食のエネルギーが血液中に運ばれてエネルギーが十分になっている
午後6時前後は筋力が特に高まっている時間帯。大きな負荷で筋肉をしっかり追い込めます。
また昼食で摂取したエネルギーが十分に血液中に入っているため筋肉の分解が起こりにくく、パワーアップや筋肥大の効果を狙うなら最も良い時間帯だと言えるのです。
デメリット
夕方の筋トレは体への悪影響はありませんが、以下のようなデメリットが考えられます。
・ジムの場合は最も混む時間帯になり、トレーニングを行いにくい
・残業などがある場合、スケジュールの管理が難しい
体への影響的にはデメリットが少ない時間帯ですが、帰宅時間のジムは人が多くなってしまうのが最大のデメリットだといえます。
筋トレを夜に行うメリットとデメリット
終わった後にすぐにお風呂に入れるという理由で夜に筋トレを行う人もたくさんいます。
この場合のメリットとデメリットは何でしょうか?
メリット
夜に筋トレを行うメリットは以下の通りです。
・時間がとりやすく習慣化しやすい
・集中して行うことができる
・程よい疲労感なら寝つきが良くなる
筋トレは習慣づけることと継続することが最も大切。
他の時間帯に筋トレを行うとスケジュールが乱れやすい場合は、仕事などの影響が少ない夜に集中して行うのも良いかもしれません。
デメリット
一方、夜の筋トレには、体に与えるデメリットがあり、注意も必要です。
・筋トレで交感神経が優位になると眠りにくくなる
・1日の活動で疲れていて力が発揮できないことがある
最も大きな問題は、激しい筋トレをすると交感神経が優位になり、目が冴えて眠れない状態になってしまうということ。
寝不足で筋肉の回復にも悪影響があり、体調を崩す可能性もあるため、夜の筋トレは軽く疲れる程度に抑える必要があるのです。
まとめ
筋トレはその目的によって理想的な時間帯が変わってきます。
筋肉を大きく、たくましくしたいなら、昼間から夕方が最適。一方で消費カロリーを多くして痩せたいなら朝が最適と言われています。
とはいえこれは一般的な場合。生活のリズムは人によっても異なります。
筋トレを長く続けるなら、自分に最も合った時間帯を見つけることも大切。そして中でも重要なのが、無理なく続ける時間帯にするということです。
今回の記事を参考にしながら、あなたに最適な時間帯を見つけてください。
【関連記事はこちら】⇩
・【室内・自宅】おすすめの有酸素運動5選!それぞれの特徴もご紹介!
・【ジム】失敗しない選び方は5つ!各種類についてもご紹介!