背中のトレーニングはダンベルを使うのが効果的!
なぜなら下半身はスクワット、胸は腕立て伏せなどの自重トレーニングで自宅でも鍛えることができるのに対して、背中を効果的に鍛える自重トレーニングはあまりないのです。
その点、ダンベルがあれば効率的に背中を鍛えることが可能。
今回は、ダンベルを使った背中のトレーニング法をご紹介します。
逆三角形の美しい見た目になるだけでなく、姿勢が改善し、肩こりや腰痛の予防にもつながりますから、ぜひ参考にしてください。
背中の筋肉
背中には多くの筋肉が集まっています。それぞれに場所と鍛え方が違うため、筋肉の種類を知っておくことはとても大切。
まずは背中の筋肉について簡単に解説します。
広背筋
広背筋は、脇の下から背中の中央、骨盤にかけて広く覆っている筋肉。
体の中でも特に面積が広い筋肉で、肩甲骨を寄せる動きや下げる動き、背中側にものを引っ張る動きで使われます。
逆三角形の背中を作ることができるのも広背筋。
そのため背中のトレーニングでは特に鍛えたい筋肉ですが、懸垂など、器具がないと鍛えにくい部位でもあります。
僧帽筋
僧帽筋は、首から肩にかけてひし形に広がっている筋肉。
肩こりはこの僧帽筋の上部で感じるのが一般的です。
鍛えることで厚みのある肩になるほか、トレーニングで血流が改善すれば肩こりや頭痛の予防改善にもつながります。
脊柱起立筋
脊柱起立筋は、背骨の両側にある筋肉。
背骨を支える筋肉で、上体を前かがみから直立姿勢まで持ち上げ、姿勢を保つ役割を持ちます。
脊柱起立筋は多くの筋トレ種目で姿勢を保つために必要。また鍛えておけば腰痛やぎっくり腰の予防にもなります。
大円筋
大円筋は、脇の下の後ろあたりにある筋肉。
広背筋をサポートするような位置にあり、逆三角形の背中を作るためには鍛えておきたい部位になります。
【関連記事はこちら】⇩
・【懸垂】4つのコツ!回数の増やし方や注意点を詳しく解説!
・【懸垂の種類6選】バリエーションを増やして理想の体を目指そう!
ダンベルを使った背中のトレーニング法
逆三角形の美しい背中になるだけでなく、肩こりや腰痛の予防、姿勢の改善、さらに基礎代謝の向上にもつながる背中のトレーニング。
続いては具体的な種目をご紹介します。
ワンハンドローイング
ワンハンドローイングは、広背筋と僧帽筋を主に鍛えるトレーニング。
正しいフォームで行いやすく、効いている部位を感じやすいため、筋トレ初心者にもおすすめです。
やり方
・ベンチに片手と同じ側の片膝を乗せ、上体を前に倒す
・もう一方の足は床につき、その足と同じ手でダンベルを持つ。
・腕を下げた状態から肘を背中に向かって引き、脇腹にダンベルをつける
・ゆっくり戻し、また引き上げるのを繰り返す
・限界になったら逆の腕で同じように行う
首から腰までをまっすぐにキープするのがポイント。
腕の力ではなく、肩甲骨を意識して背中の筋肉でダンベルを引き上げます。
ダンベルプルオーバー
ダンベルプルオーバーは、主に広背筋を鍛えるトレーニング。
重いダンベルを使って行えば、効果的に筋肉を刺激することができます。
やり方
頭がはみ出した状態でベンチに仰向けになる
両手で1つのダンベルを持ち、肘を伸ばして胸の上で構える
肘を伸ばしたまま、頭の方向にダンベルをゆっくり下ろす
頭より低い位置まで下げたら、ゆっくり戻す
胸の上まで戻ったらまた下ろすのを繰り返す
できるだけ肘をまっすぐ伸ばし、ダンベルを深く下ろすのがポイント。
腕の力ではなく、背中の左右の筋肉を意識して行います。
ダンベルリバースフライ
ダンベルリバースフライは、僧帽筋の中部を鍛えるトレーニング。
背中に厚みを出すことができます。
やり方
・両手に1つずつダンベルを持つ
・膝を軽く曲げて床と平行になるまで上体を倒す
・肘を伸ばしてダンベルを胸の下で構える
・肘をなるべく伸ばしたまま腕を外側へ開き、ダンベルを持ち上げる
・水平よりも上がったらゆっくり戻し、また上げるのを繰り返す
腕を上げるときには肩甲骨を寄せるよう意識すれば、僧帽筋を使うことができます。
ダンベルシュラッグ
ダンベルシュラッグは、僧帽筋の上部を鍛えるトレーニング。
肩をすくめるような地味な動きですが、肩が厚くなり、肩こりの改善にもつながります。
やり方
・両手でダンベルを持ち、背筋を伸ばして立つ
・肘を伸ばしたまま肩すくめるように上げてダンベルを持ち上げる
・上げ切ったところで少しキープ
・ゆっくり下ろし、また上げるのを繰り返す
肘を曲げると腕の筋肉を使ってしまうので、肘は伸ばしたまま肩の中心を意識して行います。
ダンベルデッドリフト
ダンベルデッドリフトは、脊柱起立筋と広背筋を鍛えるトレーニング。
物を持ち上げるときなどに使う、いわゆる背筋をパワーアップさせることができます。
デッドリフトは一般的にはバーベルで行いますが、ダンベルの方がやりやすい方は多いかもしれません。
やり方
・足を腰幅に開いて立つ
・背筋を伸ばしたまま膝を曲げ、床に置いたダンベルを左右の手で持つ
・胸を張ったままゆっくりと立ち上がる
・立ち上がったらゆっくりと前傾姿勢になり、膝を曲げてダンベルを下ろしていく
・すねのあたりまで下げたら、また立ち上がるのを繰り返す
デッドリフトは背中が曲がった状態で行うと腰を痛めることになるので、肩甲骨を寄せて胸を張ること、下ろすときにはお尻を後ろに突き出すことを意識してください。
またダンベルはなるべく脚の近くで上下させるのもポイント。前に離れると腰への負担が大きくなってしまいます。
【関連記事はこちら】⇩
・デッドリフトとは?効果を最大化するやり方を徹底解説!
ダンベルの重量について
筋トレは例えば10回やったから効果があるというものではなく、限界まで行うことで筋肉の成長が促されます。
そして最も効果が高いのは8回から12回で限界になる重量にすること。
それより軽いものを使って20回30回とできてしまう場合は、筋持久力の向上は期待できても、筋肉を大きくする効果は薄くなってしまいます。
今回ご紹介した種目は、それぞれ限界になる重さが異なるはずですから、ダンベルは1種類ではなく、数種類の重さを用意するのがおすすめ。
これから購入される方は、重さを変えられるタイプのダンベルが良いかもしれません。
まとめ
腕立てやスクワットほど効果的な自重トレーニングが少ない背中のトレーニング。
しかしダンベルを活用すれば効率的に鍛えることができます。
自宅でトレーニングする場合にも、数種類の重さのダンベルがあれば便利。
さらに興味を持たれた方はトレーニングジムに行ってみるのも良いかもしれません。
【関連記事はこちら】⇩
・ラットプルダウンとは?効果を最大化して大きい背中になろう!
・筋トレ中の辛い時に読みたい!やる気がみなぎる筋トレの名言34選