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【プロ野球】予告先発とは?制度について詳しく解説!

プロ野球で昔はなかったのに近年は当たり前になったのが予告先発。

先発投手が事前に分かるという制度ですが、導入された当時は反対意見も多くあったことをご存知でしょうか。

今回は、予告先発がどのような制度なのか、詳しく解説します。

【プロ野球】予告先発とは?

【プロ野球】予告先発とは?制度について詳しく解説!①

プロ野球の予告先発とは、その名の通り、先発投手を予告する制度のこと。

発表されるのは試合の前日で、各球団からリーグに提出された先発予定投手の名前を、日本野球機構(NPB)が発表します。

予告先発の仕組みと発表方法

予告先発を行うためには、まず各球団からリーグに予告先発の提出を行います。

締め切りはその試合の前日。

対象となる試合の前日にも試合があるかどうかで締め切り時間が変わってきます。

前日に試合がある場合は、前日の試合開始の1時間前まで

試合がない場合は、前日の午後3時までに提出します。

日本のプロ野球はナイターが多いため、前日に試合がある場合の締め切りは午後5時ごろが一般的です。

各球団から予告先発の届けが終わったら、日本野球機構が公式サイトで発表

https://npb.jp/announcement/starter/

また日本野球機構ではTwitterでも予告先発の情報を発信しています。

応援する球団の情報だけを知りたい場合には、球団のSNSを利用する方法も。

配信される時間は日本野球機構よりも遅くなりますが、スタメン全員を発表している球団もあります。

雨で中止の場合

試合が雨などで中止になった場合は、翌日の予告先発を各球団が再び申告します。

このとき中止になった試合の先発投手がそのままスライド登板することもあれば、本来のチームのローテーションに合わせるために中止になった試合の先発投手は休みとなることもあります。

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【プロ野球】予告先発の歴史

【プロ野球】予告先発とは?制度について詳しく解説!②

もともとメジャーリーグでは先発ローテーションはきっちり守られるもので、試合の数日前には先発投手を発表するのが通例となっています。

そのためメジャーリーグには予告先発という概念はありません

では日本ではなぜ予告先発が行われるようになったのでしょうか。

日本の予告先発の歴史

日本にも昔から先発投手のローテーションという考えはありました。

しかしそれはかなり緩いもの。

監督は相手チームのメンバーを推測し、相性を考えて最終的に先発投手を決定していたのです。

そのような状況の中、1985年にパ・リーグが日曜日のみの予告先発を開始しました。

これはファンの注目を集めるため。

各球団は日曜日にエース級を予告先発させることで観客増を目指しました。

さらに一般のファンが試合を見に行く判断基準になるようにと、1994年からは全試合に予告先発を導入

2006年からはクライマックスシリーズでも予告先発を採用しています。

一方、セ・リーグでは中日ドラゴンズの落合博満監督などの反対もあって導入が遅れましたが、2012年から全試合で予告先発を採用しました。

日本シリーズの予告先発

日本シリーズでは原則として予告先発はなしと定められていますが、監督が同意した場合、予告先発が採用されることもあります。

最初に予告先発が行われたのは1998年。

横浜ベイスターズの権藤博監督と西武ライオンズの東尾修監督が合意して、全試合で予告先発が実施されました。

このときには互いに投手出身の監督が投手に不利な予告先発に合意したことで話題になっています。

次に実施されたのは2005年。その次は2013年とかなり間が開きます。

しかしそれ以降はほぼ毎年のように予告先発を実施

それが当然のようになってきた中、2015年、2017年、2021年にはセ・リーグのチームの監督が予告先発を拒否してニュースになっています。

予告先発に反対意見がある理由

セ・リーグへの導入が遅れたり、ときに日本シリーズで予告先発拒否があったりするのは、予告先発への否定的な意見もあるから。

・相手チームの先発投手を予想してオーダーを組むのも重要な戦略の一つ

・監督同士の読み合いや戦略の妙がなくなる

・先発投手を予想するのはファンの楽しみの一つでもある

・先発ローテーションの谷間や無名投手の先発の日に観客が減る

などの意見があります。

【プロ野球】予告先発の回避

【プロ野球】予告先発とは?制度について詳しく解説!③

予告先発の制度で気になるのは、予告が守られなかった場合。

突然調子が悪くなったときなどに変更は可能なのでしょうか?

また何かペナルティはあるのでしょうか?

回避の条件

予告先発の変更ができるのは、ケガや急な体調不良などのアクシデントのとき。

「今日はカーブのキレが悪いから」とか「気分が乗らないから」程度の理由では認められません。

そして審判と相手チーム監督の了承が必要。

相手チームとリーグに予告先発の変更を報告し、メンバー交換のときに改めて報告します。

回避のペナルティ

ケガや体調不良で予告先発を回避すると、3日間の出場停止処分となります。

過去には実際に回避した例も。

3日間の出場停止は重い処分に見えますが、本当にケガや体調不良だったのなら3日間くらいは休養した方が良いとも言えます。

ペナルティ撤廃の動き

実は日本シリーズではこのペナルティを撤廃しようという動きもありました。

それは2016年の広島東洋カープ対北海道日本ハムファイターズ戦。

開幕前日の監督会議で予告先発に合意した後、監督同士が「短期決戦だし、今日はダメでも明日はいけるとかあるから、回避のペナルティはなくそう」と盛り上がったのです。

ところがこの提案に審判部が反対。

12球団で決めた経緯があり簡単に変更はできないと却下になりました。

まとめ

ファンサービスとして始まり、すっかり定着した予告先発。

監督の采配の妙が見られなくなるという反対意見もありますが、先発投手を前日に知ることができて嬉しいという人もたくさんいます。

ファンサービスのためのルール変更も多い野球界。

今後も新しい制度やルールが登場するかもしれません。

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