「走る・跳ぶ」といったシンプルなルールながら、技術の習得が難しい高跳び。
体の使い方が少しでも違っているだけで、跳べるか・跳べないかが決まってしまいます。
そこでこの記事では、高跳びの記録を伸ばすためのコツをご紹介しますので、正しいフォームを身につけて、スキルアップしていきましょう。
高跳びの飛び方は3種類
高跳びにはおもに、はさみ跳び・ベリーロール・背面跳びの3種類があります。
同じ高跳びですが、それぞれに特徴があり、必要な技術も異なります。
はさみ跳び
はさみ跳びとは、高跳びのバーをまたぐような飛び方のことです。
正面跳びやまたぎ跳びともよばれ、小中学校の体育で一般的に採用されています。
助走はバーに対して斜め45度程度の角度から侵入し、サッカーのように蹴り上げた足をバーよりも高く上げて跳躍します。
ベリーロール
ベリーロールとはお腹からバーに飛び込み、体を折り曲げるようにして跳躍します。
頭から跳ぶ跳躍方法なので難易度は高めですが、はさみ跳びよりも記録は出しやすいでしょう。
今では高跳びの主流は背面跳びですが、世界記録は2m28cmあります。
この記録は1996年の東京オリンピックの前年に、ソ連のV・ブルメル選手によって樹立されました。
背面跳び
背面跳びとは、背中からバーに飛び込むような跳躍方法です。
現在の国際試合ではおもに背面跳びが使われています。
背面跳びの歴史は1968年のメキシコオリンピック以降。
着地場の改良が加えられ、現在のように1m以上もあるマットが使用されました。
この背面跳びを初めて披露したのが、アメリカのR・フォスベリー選手。
当時大学生ながら、2m24cmを跳躍し、金メダルを獲得しています。
高跳びの飛び方のコツ
古代オリンピックの頃から採用されている高跳び。
陸上の跳躍競技に分類され、身長が高く、腰の位置が高い選手が有利だとされています。
とはいえ、技術次第で他の選手よりも高い記録は出せるでしょう。
ここではそんな高跳びのコツをご紹介します。
コツ①はさみ跳び
はさみ跳びで意識すべきポイントは、お尻から跳躍する感覚です。
足をバーの高さまで上げることも大切ですが、最下部のお尻を意識しなければ、引っかかってしまうでしょう。
右から跳躍する場合は、左足を軸に右足をバーの高さに上げます。
このとき左膝を曲げてクッション性を利用してください。
またはさみ跳びでは手の動きも重要です。
ウォーキングの腕振りのように大きく腕を動かします。
振り足が遅れてしまわないように、腕で持ち上げるイメージをしましょう。
コツ②ベリーロール
ベリーロールのポイントは「バーに近い方の足で踏み込む」「バーから遠い方の足を振る」です。
はさみ跳びとバーを飛び越えるまでの動作はほとんど変わりません。
踏み込み足のクッション性を利用し、腕を大きく振り上げましょう。
ベリーロールを飛び越えるコツは、空中での感覚を身につけること。
まずはバーを一番低い位置まで下げて、マットに体を巻き付けるように練習してみましょう。
踏み込み足と反対側にある体の側面または背中から着地するようにしてください。
最初は高いバーを設定せずに、低い位置で簡単に飛べるようにすることが大切です。
コツ③背面跳び
背面跳びのコツは、軸を保ちつつ腕と足を高く上げることです。
もちろんスピードをつけて助走をすることは大切ですが、バーを飛び越える姿勢を意識しましょう。
空中での姿勢はしっかりと上体を反らします。
バーを跳び越したあとは顎を空に向けて、腕を大きく開き、足が引っかからないようにします。
せっかく良い助走ができても、体がバーに触れて落ちれば失格です。
空中の姿勢を保ちつつ、バーを越えてみましょう。
高飛びにおすすめ!ジャンプ力のトレーニング方法
高跳びのトレーニングは、ジャンプ力を鍛える、踏み込みやタイミングを体で覚えることなどです。
まずは簡単な動作を行い、慣れていきましょう。
片足バーベルスクワット
片足バーベルスクワットでは、まず片足を置く場所を用意します。
近くに椅子や物置があれば、それらを利用しても良いでしょう。
そして両足で椅子の前に立ったあと、片方の足を後ろに伸ばします。
椅子の上に片足が乗っている状態にしてください。
片足で立てるようになったら、そのまま片足でスクワットをします。
バーベルがあれば、バーベルを持ってスクワットに取り組みましょう。
左右交互に行えば終了です。
とくに回数に正解はありませんが、最初は無理のない程度におこなってください。
片足ボックスジャンプ
片足ボックスジャンプとは、段差を使ったジャンプのことです。
やり方は反復横跳びのように真ん中にジャンプで乗り越えられるくらいの荷物を置きます。
そして荷物を片足で跳び越えながら、左右交互に練習します。
片足でジャンプをするのは、両足よりも片足の方が負荷になるためです。
実際にトレーニングをすると、効率良く筋肉を鍛えられるでしょう。
自重トレーニングなので、自宅や公園でも簡単に行うことができます。
まとめ
助走をつけて水平に立てられたバーを跳び越える高跳び。
バーを跳び越える技術は、トレーニングによって磨けます。
自重トレーニングでジャンプ力を高め、正しいフォームで練習に挑みましょう。
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