レッグレイズは腹筋を効果的に鍛えられるトレーニング。
しかし一方で「レッグレイズは効果がない」「レッグレイズで腰を傷めた」という声もあります。
では実際のところどうなのでしょうか。
今回は、レッグレイズの正しいやり方をご紹介。
レッグレイズで腹筋を鍛えるためにはどうすればいいのか、そのポイントを解説します。
【レッグレイズ】とは
レッグレイズは仰向けに寝た状態から足を90度近くまで上げ、また下ろすのを繰り返す運動。
その動きから「足上げ運動」とも呼ばれます。
レッグレイズの基本のやり方
レッグレイズの正しいやり方は、以下のようになります。
・床に仰向けになる
・両手は左右に軽く広げ、体を支える
・両脚をぴったりそろえたまま、ゆっくり持ち上げる
・足が床とほぼ垂直になるまで上げ、ゆっくりと降ろす
・完全に降りる前に止め、再び持ち上げるのを繰り返す
・限界まで繰り返して1〜2分休憩し、3セットを目安に行う
レッグレイズで鍛えられる筋肉
レッグレイズで鍛えられるのは、大まかには腹筋。より細かく見ると、腹直筋と腸腰筋になります。
腹直筋
腹直筋はお腹の前面の筋肉。
「腹筋」と言われてイメージする筋肉で、よく「腹筋が6つに割れている」などと言われるのが腹直筋です。
ただしレッグレイズで鍛えられるのは、主に腹直筋の下部。いわゆる下腹の部分になります。
腹直筋を鍛えればぽっこりしがちな下腹を引き上げる効果が。
また体幹が強くなる効果や、腰痛改善の効果も期待できます。
腸腰筋
腸腰筋は股関節の前側についている筋肉で、大腰筋と腸骨筋の2つの筋肉の総称。
足を前に上げる動作に使われるもので、鍛えれば足が速くなると言われています。
また腸腰筋を鍛えることで期待できるといわれているのが、猫背や腰痛の改善。そのため普段から鍛えておくことが重要です。
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【レッグレイズ】効かないと言われる理由
レッグレイズについて経験者に聞くと、「あまり効果がなかった」、「腰が痛くなった」などの声を聞くことがあります。
これはなぜかというと、理由はシンプル。
正しいやり方をしていなかったからです。
レッグレイズは難しい運動ではありませんが、自己流で行うと間違ったフォームになりがち。その結果、効果が実感できなかったり腰を傷めたりしてしまうのです。
ではどのような間違いをしてしまいがちなのか、解説しましょう。
腰が反ってしまう
最もありがちな間違いは、腰が反って床との間に隙間が空いてしまうことです。
レッグレイズは腹筋で脚を持ち上げる運動。
しかし腰が反ってしまうと腹筋を使わず、他の筋肉で脚を持ち上げることになってしまうのです。
しかもこの場合、勢いをつけて持ち上げることになりがち。
腰に負担が集中して、腰を傷めてしまうのです。
脚を上げすぎ
脚を90度以上に上げると、腹筋にかかる重量がほぼゼロになります。
しかも90度以上に上げてしまう人も、勢いをつけて行っていることがほとんど。
これでは腹筋はほとんど鍛えられないことになってしまいます。
脚をしっかり下ろしていない
脚を下ろすとき、高い位置で止めてしまうと腹筋への負荷が弱くなります。
腹筋にしっかり負荷がかかっていないため、「効果がない」と思ってしまうのです。
膝を曲げている
膝が曲がっていると負荷は軽くなり、腹筋を鍛える効果は薄くなります。
ただし膝を完全に伸ばすと腰は反りやすくなるため、腰が浮き上がってしまう人は軽く曲げるようにしてください。
【レッグレイズ】正しく効かせるポイント
レッグレイズは正しく行えばかなり腹筋を鍛える効果が高いトレーニングです。
ではどのような点に気をつければよいのでしょうか。
常に腹筋に力をいれる
レッグレイズは脚を上げる運動ですが、鍛えるのはあくまでも腹筋。
それを意識して、常に腹筋に力を入れておくことが最も重要なポイントです。
腰が反らないように背中をぺったりと床につけ、腹筋の力で脚を持ち上げるようにします。
ゆっくりていねいに動く
常に腹筋に力を入れるためのコツが、ゆっくりていねいに動くこと。
勢いで脚を上げるのではなく、意識的にゆっくりと脚を上げてみてください。
すると下腹部の力をしっかり使えるはず。
脚を下ろすときはさらにゆっくりと行うことで効果的に腹筋に負荷をかけることができます。
脚を上げすぎず、しっかり下ろす
レッグレイズを実際にやってみると、脚が90度に近くなったところで腹筋への負荷が消えることに気づくはず。その状態よりも脚を上げても腹筋はむしろ休んでしまいます。
負荷が抜ける前に脚を止め、ゆっくりと下ろしてきたら、床のギリギリまで耐えるのがコツ。低い位置まで下すほどキツくなるはずです。
このようにして腹筋を休ませず、常に高い負荷をかけるのがポイントです。
腰が反りがちな人はお尻の下に手を敷く
どうしても腰が反る人は、前傾している骨盤を後ろに倒すようにすれば矯正できます。
その方法は、お尻の下に手を敷くこと。
お尻の下(腰側ではなく脚側)に手を敷いて、骨盤を後傾させるのです。
こうすれば腰が反らず、背中がぺったりと床につくはず。
この状態で腹筋を縮めることを意識しながら脚を上げてください。
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【レッグレイズ】効果を調整するアレンジ
レッグレイズは筋力がない人がいきなり行うとかなりキツく感じるかもしれません。また逆にもっと効かせたい人もいるはず。
最後に腹筋への負荷を調整できるアレンジレッグレイズをご紹介します。
初級者向け:ワンレッグ・レッグレイズ
ワンレッグ・レッグレイズは、片足を抱えて行うレッグレイズ。
負荷を軽くすることができるので、初級者や運動不足の人に向いています。
やり方は以下の通りです。
・仰向けになり、片膝を曲げて胸の前で抱える
・伸ばしている方の足を少し上げ、ゆっくり下ろす
伸ばした足はあまり上げ過ぎず、床ギリギリまで下げるのがコツ。
限界まで繰り返したら、左右の足を入れ替えて行います。
上級者向け:レッグレイズキープ
普通のレッグレイズに慣れてきた人がさらに負荷を上げる方法は、簡単です。
それは、床ギリギリまで下ろしたところで15秒ほどキープするだけ。
最も負荷がかかるところで止めるため、かなりキツくなります。
腰が反らないように注意することがポイント。
常に腹筋の力で支えることを意識してください。
まとめ
正しく行えば腹筋を効果的に鍛えることができるレッグレイズ。
筋トレで部分的に脂肪が減ることはありませんが、レッグレイズで腹筋の下部を鍛えれば、脂肪の引き上げ効果でスッキリした下腹に近づいていきます。
ぜひ正しい方法でレッグレイズを継続的に行ってください。
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