くっきりと割れた腹筋は多くの人の憧れ。
いわゆるシックスパックになった腹筋は、鍛えられた体の象徴です。
では腹筋を割るためにはどのようなトレーニングをすれば良いのでしょうか。
実は割れた腹筋に関しては多くの誤解もあるのです。
今回は、腹筋を割るためのトレーニングをご紹介。
効率的に割れた腹筋を手に入れるための正しい方法を解説します。
腹筋を割るための基礎知識
まずは腹筋を割るための基礎知識から。
腹筋について正しく理解してからトレーニングに取り組んでください。
割れた腹筋はどの筋肉?
割れた腹筋やシックスパックと言われるのは、いくつもある腹筋の中の腹直筋という筋肉。お腹の前面にある筋肉で、みぞおちから股間まで長く伸びています。
割れた腹直筋とは?
腹筋を割るためには激しい腹筋運動をすればよいと考える人が多いのですが、それは半分不正解。それだけでは割れた腹筋にはなりません。
実はそもそも腹直筋は、特に鍛えなくても中央の縦の白線と横の腱画という線維で6個か8個のブロックに分かれているのです。
ではなぜ腹筋が割れて見えないのかというと、2つの理由があります。
①腹直筋のブロックの溝が浅い
②腹直筋のブロックの溝が脂肪で覆われている
多くの人はこの両方の理由で「腹筋が割れて見えない」状態になっているのです。
腹筋を割る方法は?
腹筋が割れて見えるようにするには、2つのことを行う必要があります。
①腹直筋を大きくし、ブロックの溝を深くする
②腹直筋のブロックの溝を覆っている脂肪を減らす
①の腹直筋を大きくし溝を深くするために行うべきなのは、筋トレ。
そして②の脂肪を減らすために行うべきなのは、有酸素運動です。
腹筋運動でお腹の脂肪が減るという誤解
よく「腹筋運動をすればお腹周りの脂肪が減る」と言われますが、これは間違い。
運動をすることでその部分の脂肪を引き上げる効果はあっても、運動したところだけ脂肪が減って部分痩せすることはありません。
つまり腹筋が割れた状態になるためには、全身の脂肪を落とす必要があるのです。
【関連記事はこちら】⇩
・【室内・自宅】おすすめの有酸素運動5選!それぞれの特徴もご紹介!
・家でできるトレーニングとは!?おすすめ6つを紹介!
腹筋を割るための筋トレ
では具体的にはどのような運動をすれば腹筋を割ることができるのでしょうか。
まずは腹直筋の溝を深くする筋トレからご紹介します。
①クランチ
クランチは仰向けに寝転んで膝を軽く曲げた状態から、おへそを見るように状態の上半分を曲げていく運動です。
腹筋というと一般的には上体を完全に起こすシットアップという運動をイメージしますが、シットアップは股関節の腸腰筋や太ももの大腿四頭筋も使うため、お腹を割る運動には向いていません。
一方クランチは腹直筋だけに集中できるため、効率的に割れた腹筋を目指すことができます。
やり方
・仰向けに寝転んで膝を軽く曲げる
・腹直筋だけに力を入れ、頭、首、背中の順番で上体をゆっくり丸めて起こす。
・数秒間キープしてゆっくりと戻す
腹直筋を縮めることが目的なので、動きはとても小さくなります。
コツは上体を丸める際におへそを見るようにすることと、脚や首などの力を抜き、腹直筋に集中すること。
膝を曲げた状態で足を浮かせると負荷を高めることができます。
②レッグレイズ
レッグレイズは仰向けの状態で足を伸ばし、垂直状態まで上げてから床スレスレまで戻すのを繰り返す運動。
腹直筋の下部を集中的に鍛えることができます。
やり方
・仰向けの状態で脚をそろえて伸ばす
・かかとをつけたまま足を上げていき、床と垂直になるまで上げる
・ゆっくりと足を下ろしていき、床の近くで止める
・垂直に上げて下ろす動作を繰り返す
両手を体の横に置いて支えると、バランスをとりやすくなります。
ポイントは途中で腰が反らないようにすること。かかとが離れないこと、膝が曲がらないことを意識し、できるだけゆっくりと行ってください。
③フラッターキック
フラッターキックはレッグレイズを片足ずつ行うような運動。
脚を浮かせた状態で交互に動かすため腹直筋への刺激が抜けず、効果的に鍛えることができます。
やり方
・仰向けの状態になる
・両脚と首を床から浮かせる
・下げた脚が床につかないようにしながら、片脚ずつ上下に動かす
こちらも両手を体の横に置いてバランスをとります。
脚を勢いで動かすのではなく、腹直筋を意識しながらゆっくりと上下することがポイントです。
④Vシットアップ
Vシットアップは仰向けで手を頭上に伸ばした状態から足と手を高く上げて体をV字にする運動。
腕と脚を同時に上げるためバランスを取ることが難しく、強度の高い運動になります。
やり方
・仰向けで脚をまっすぐに伸ばし、両手も頭の上に伸ばして一直線になる
・両手と両足を高く上げて近づける
・手と足が床につかないように戻し、また上げる動作を繰り返す
勢いをつけて脚の付け根から体を曲げるようにするのがポイント。
手や足を床につけてしまうと勢いだけで動くことになり、腹直筋に効かなくなってしまいます。きつくても床のスレスレでキープして腹筋の力で手足を引き上げてください。
腹筋を行うときの姿勢
筋トレは胸を張り、背筋を伸ばして行うのが基本。これはほとんどすべての種目に共通する姿勢です。
しかし腹筋だけは別。腹直筋を縮める運動では、背中を丸めることを意識してください。
腹筋を割るための有酸素運動
筋トレで腹直筋を分厚くして溝を深くすることと同じくらい大切なのが、有酸素運動で体脂肪を減らすこと。
浅い溝で良ければ体脂肪を減らすだけでも腹筋は割れて見えますから、むしろ有酸素運動の方が重要だともいえます。
⑤ウォーキング
いきなり地味な運動ですが、体脂肪を減らすために最も重要なのは、継続してカロリーを消費すること。
いきなり無理な運動をして挫折しては意味がありません。
運動自体が好きではないという方は、まずは散歩を習慣化させるのがおすすめです。
【関連記事はこちら】⇩
・【ウォーキング】正しい歩き方のコツは5つ!意識すべきポイントをチェック
⑥水泳
水泳は全身に水の抵抗を受けながら運動を行うため、多くのカロリーを消費できる種目。効率的に体脂肪を減らすことができる運動です。
泳ぐのが苦手な方は水中ウォーキングもおすすめ。ランニングなどと比べて関節への負担が少なく、カロリーの消費量が多いのも魅力です。
【関連記事はこちら】⇩
・【習い事】水泳(プール)をおすすめする理由は〇〇!
⑦マウンテンクライマー
マウンテンクライマーは腹直筋を鍛えながら行える有酸素運動。体脂肪を減らしながらも腹直筋を鍛えたい人におすすめです。
やり方
・腕立て伏せの姿勢になる
・その状態のまま走るように左右の足を素早く交互に引き上げる
この運動は20秒3セットを目安に行います。
お尻が上下しないよう、体をまっすぐにキープするのがポイントです。
腹筋の運動はどれくらいの間隔で行う?
筋トレは限界まで筋肉を追い込むことで筋繊維を傷つける行為。筋肉は回復するときにさらに大きくなる超回復の状態になるため、しっかり回復させながら筋トレを繰り返すと筋肉が大きくなるのです。
では腹筋は何日間隔で行うべきなのでしょうか?
腹筋は毎日でも大丈夫
筋肉の超回復の時間は、場所によって異なります。
例えば胸や背中は72時間が目安。腕や肩は48時間が目安です。この間に運動を行なってしまうと回復前にさらに筋繊維が傷ついてしまうため逆効果になります。
それに対して腹筋の回復期間は24時間程度。つまり毎日同じ時間にトレーニングをしても良いのです。
ただし筋肉痛が残っているようなら、まだ回復中であるということ。筋肉痛が治るまでは運動は控えてください。
【関連記事はこちら】⇩
・筋肉痛はなぜ起こるのか!?メカニズムや種類を徹底解説!
まとめ
腹筋を割るためには筋トレと有酸素運動の両方を行うことが大切。
体脂肪が多い人は有酸素運動を、体脂肪が少ない人は筋トレを重視すると良いかもしれませんが、いずれにしても継続して行うことが重要です。
そして腹筋だけに偏らず全身の筋肉を幅広く鍛えるのがよりおすすめ。有酸素運動も行いながら全身の筋トレを行えば、割れた腹筋に加えて逆三角形で引き締まった美しいボディラインに近づいていくはずです。
【関連記事はこちら】⇩
・プランクとは?正しいやり方と効果を紹介!毎日続けて健康になろう!
・HIITトレーニングとは?メリットや筋トレとの違いも解説!