競輪は競馬、競艇と並ぶ公営競技の1つとして親しまれ、競輪が由来のKEIRIN(ケイリン)はオリンピック種目としても知られています。
また、競馬や競艇と比べて”競技性”が高いことも魅力で、人の力を動力としたスポーツであることも人気の要因です。そんな競輪選手がどれだけのお金を稼いでいるのか、気になる人が多いでしょう。
今回は、競輪選手の収入について詳しく解説していきます。
競輪選手の収入について
競輪選手の収入の内訳は
・レースの賞金
・出走手当
・出場できない場合に支給される手当
・先導誘導員手当
上記の4つがあります。ここからは収入事情を詳しく解説していきます。
レースの賞金
レースの賞金はその名の通り、レースで勝利したときに手に入る賞金のことです。男子競輪の場合、6つの階級に分類され階級が高くなるほど手にする賞金は大きくなります。
各階級とそれぞれの平均年収は以下の通りです。
・S級S班…約1億円
・S級1班…約2,000万円
・S級2班…約1,200万円
・A級1班…約850万円
・A級2班…約700万円
・A級3班…約600万円
全階級総合して、競輪選手の平均年収は1,000万円前後です。階級によって収入に大きな差はありますが、競輪選手なりたてのA級3班でも約600万円の年収を稼ぐことができるので、一般的なサラリーマンよりも稼ぐことができます。
また、S級S班の選手で過去に年収2億円を超えた選手もいるので、階級次第では大金を稼ぐことも夢ではありません。
女子競輪の場合は、階級が統一されていて男子ほど収入に大きな差はなく、平均年収は600万円程です。女子競輪選手が男子に比べて年収が低いのは、男子に比べてレースの賞金が低いことが直結しています。ただ、近年は女子競輪がじわじわと人気を博しているので、今後女子競輪選手の年収もアップしていくことが考えられます。
出走手当
出走手当はレースに出走するだけで支給される手当のことです。出走手当には「出走手当」と「正選手手当」の2種類があり、1レースの出走で約3万円が支給されます。
また、朝に開催されるレースには「モーニング手当」、夜に開催されるレースには「ミッドナイト手当」、正月に開催されるレースには「正月手当」など、時間帯や時期によっても手当が支給されるので、出走手当は競輪選手にとって大きな収入源となります。
出場できない場合に支給される手当
競技である以上、事故や怪我はつきもので特に落車による事故が多いのが競輪です。落車した場合、そのレースは棄権となりレースを続けることはできないのですが、その代わりに「落車棄権手当」が支給されます。
落車棄権手当は、出場していたレースの9着が受け取る賞金の80%が支給される決まりがあり、完走できなかったときの保険のような手当です。落車棄権手当も競輪選手の大きな収入源で、手厚い制度が選手にとって魅力となっています。
また、出場するはずだった選手が急に出場できなくなり、代わりにそのレースに出場することになった場合、「予備選手手当」が支給されます。予備選手手当は僅かですが、選手にとっては貴重な収入源の1つです。
先導誘導員手当
競輪の実際のレースは、先頭を誘導して走る先導誘導員がいます。この先導誘導員を選手が務める場合があり、その場合は「先導誘導員手当」が支給されます。
先導誘導員手当はレースのグレードや予選、決勝で異なり、以下の支給額が一例です。
・GP決勝…約200,000円
・G1決勝…約150,000円
・G2決勝…約80,000円
・G3決勝…約65,000円
レースに出場できなくても、先導誘導員を任せられればそれだけでも収入を稼ぐことができ、なかなか活躍できない選手にとっては大きな収入源となるでしょう。
競輪選手の給料は現金支給
競輪選手に支給される賞金や各種手当は、その日の終わりに窓口で現金支給されます。この制度には驚く人も多いのではないでしょうか。
S級選手の場合は特例があるそうで、賞金が高額になるため一部銀行振り込みにも対応しているそうですが、獲得した高額賞金を現金で持ち帰る選手も多数いるそうです。
競輪選手の年収は減少している
競輪選手の年収は、減少傾向にあります。年金制度が廃止され、退職金の一部カットも行われるようになりました。競輪選手の収入が減少傾向にある背景には、競輪の売り上げが減少していることが大きな要因とされています。
稼げる競技であるはずの競輪が稼げないとなると、競輪選手を目指す人が減ってしまうことが懸念されますが、前述にあるように女子競輪の隆起やミッドナイト競輪による競輪人気が徐々に復活してきたため、収入の減少もストップするのではないでしょうか。
まとめ
今回は公営競技の中でも競技性の高い競輪の収入事情について解説していきました。
競輪選手の平均年収はサラリーマンより高く、様々な手当も含めて稼げる競技です。
トップ選手になれば年収億超えも夢ではないので、これから競輪選手を目指す人はこの記事を参考にしてみてください。