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ダーツの歴史・競技人口・ルール・大会【スポーツ辞典】

ダーツは世界的に認知度が高く、比較的気楽にできるのが人気の理由です。

しかし、身近な存在である反面、「スポーツ」としてのダーツをちゃんと知らない人も多いのではないでしょうか。

今回は、ダーツの歴史やルール、世界から見た日本のダーツ選手のレベルなどについて解説します。

ダーツの起源・歴史について

ダーツの歴史は14~15世紀頃にイギリスで始まります。薔薇戦争の最中、酒場に集まっていた兵士達が空になったワイン樽の底面に矢を投げていた事が起源です。

的となっていたワイン樽は、大木を厚く輪切りにしたものに変化し、年輪を活用した採点方法も生まれました。さらにこの的に放射線状の亀裂が生じ、採点方法がさらに複雑化しました。

1896年には、イギリス人ブライアン・ガムリン氏によって、的に点数区分をつける方法が正式に考案され、今の的の原型が出来上がり、競技ルールも確立されました。

その後ダーツはイギリスを中心に発展を遂げ、1924年にNational Darts Association (N.D.A)が誕生しました。戦後ダーツは娯楽として人気を博すと同時に、プロプレーヤーの活躍も目立ち始めます。

1970年代後半に、ダーツは国際スポーツにまで発展します。1970年代以降、ジョン・ロウエリック・ブリストルライトン・リースジャッキー・ウィルソンなどのスター選手も誕生し、ダーツは巨大な観戦スポーツに発展しました。

日本におけるダーツの歴史について

1975年、日本ダーツ協会が発足し、現在に至るまでダーツの発展と普及を目的とし活動しています。1976年に世界ダーツ連盟 World Darts Federation (W.D.F)がイギリスで設立され、その翌年には、日本も加盟しました。

以後、日本は1984年に国際大会「アジアカップ」を開催、1988年に「ワールドダーツグランプリトーナメント」、「パシフィックカップ」を開催するなど精力的にダーツの拡大に寄与しました。

ダーツと関連のあるスポーツ

サッカーとダーツが足されたスポーツ「フットダーツ」が、2016年にイギリスで誕生しました。サッカーもダーツも、イギリスにおいて非常に人気のあるスポーツです。

ルールは簡単です。高さ4メートルの的に向かってボールを蹴り、採点を行うというものです。絶妙な難易度からプロサッカー選手がプレーする様子がテレビで放映され、少しずつ認知度が拡大されていっているスポーツです。

ダーツの競技人口について

ダーツは老若男女が楽しめるスポーツである為、日本国内の競技人口(年に1回以上プレーする人の数)は600万人弱、プロ選手も約2000人います。

また、世界規模で見ると競技人口は数千万人にも上ります。競技人口が特に多い国は、アメリカやイギリスです。

ダーツのルールについて

ダーツは、投げたダーツの刺さる位置によって採点が行われます。ダーツと、ダーツを投げる位置には規定があります。

ダーツは長さ30.5cm、重量は50g以内、形態は、ポイント・バレル・シャフト・フライトがはっきりとわかるものが原則です。(大会主催者によって変動がある可能性はあります)。投げる位置(スローイングライン)は的に対して平行であり、的から237cmの位置に、少なくとも61cmの長さで引く必要があります。

試合はチームの代表選手がダーツをセンターに投げ合うことによって開始され、ダーツがセンターに近く刺さったチームが先攻します。ダーツの試合形式としてメインとなるのは、カウントアップ、ゼロワン、クリケットの3つです。

カウントアップは、3本を1セットとして8ラウンド(24本)の合計スコアを競う試合形式です。

ゼロワンは、カウントアップとは逆の形式です。最初に設定される点数から当てた箇所の点数を減らしていき、先に0点にしたプレーヤーが勝ちです。カウントアップより難しいのは、ちょうど0点にする必要があるところです。もし、投げた結果スコアがマイナスになってしまう場合、やり直しになります。

クリケットは、最も複雑な試合形式です。的の中の採点対象になるエリアが決められており、3回当てると自分の陣地になり4回目以降得点が入ります。ただし、対戦相手も同じエリアに3回当てるとそのエリアは両者得点対象にならないエリアになります。
あらかじめ決めたラウンドが終了するか、すべて両者得点にならないエリアにした状態で、最終的に得点が勝っている選手が勝ちです。

ダーツの国際的な大会について

国際的な大会として代表的なのは「PDC ワールド・ダーツ・チャンピオンシップ」「THE WORLD」です。

「PDC ワールド・ダーツ・チャンピオンシップ」はダーツにおける世界最高峰の大会です。賞金総額は毎年変動がありますが、ダーツ大会の中で最も高額と言われています。

「THE WORLD」は、ソフトダーツの世界選手権であり、非常に高いレベルで争われる大会として有名で、優勝賞金も高額です。

世界からみた日本のダーツのレベル

前述したTHE WORLDにおいて多くの日本人が出場していますが、日本人が優勝したのは過去50回以上の内10回未満です。上位入賞はするものの、頂点に立てる機会は多くないようです。

しかし近年若手のスター選手が多く現れてきているので、日本人選手がトップランカーの常連になるのは遠い未来ではないかもしれません。

まとめ

ダーツは欧米を中心に人気があり、日本でも非常に競技人口の多いスポーツです。

「年齢」「身体」「性別」などで差分が出づらい為、広い世代、男女混合でのプレーも可能なので競技としての敷居が良い意味で低く、また身体的な強みだけで勝てるスポーツではないので繊細な面白さがあるのではないでしょうか。

娯楽の一部としてだけではなくスポーツとして「ダーツ」をとらえたら、また新しい視界が開けること、間違いなしです。

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