どこよりも熱くお届けするスポーツコンテンツ

NEW POST

スポスルマガジンの最新記事

スポーツを探求する

【箱根駅伝】ルール(失格・繰り上げスタート)を徹底解説!

「ジョギングはしないけど必ず観戦する」という人も多い箱根駅伝。

そのため、ルールがよく分からないということもあるのではないでしょうか。

駅伝のルール自体はとても単純。

たすきをつないでゴールまで走るだけです。

しかしごくまれに選手が失格になることも。

そしてもっと悩ましいのが「繰り上げスタート」です。

今回は、箱根駅伝のルールを調査。

失格になる場合と、繰上げスタートの仕組みについて徹底解説します。

【箱根駅伝】ルール 失格

【箱根駅伝】ルール(失格・繰り上げスタート)を徹底解説!①駅伝に関するルールは日本陸上競技連盟の「駅伝競走規準」に定められています。

とはいえ失格につながるようなルールはあまり多くはありません。

たすきを投げてはいけない

最も失格になりやすいルールが、たすきを投げてはいけないというものです。

駅伝競走規準の「中継」のルールにはこのように定められています。

第6条 中継
1.たすきの受け渡しは、中継線から進行方向20mの間に手渡しで行わなければならず、中継線の手前からたすきを投げ渡したりしてはならない。
2.たすきを受け取る走者は、前走者の区域(中継線の手前の走路)に入ってはならない。

さらに「たすき」のルールにも。

第9条 たすき
3.たすきは必ず前走者と次走者の間で手渡さなければならない。

「たすきをつなぐ」のは駅伝の根幹

これに関してはやはり厳しく定められています。

箱根駅伝ではありませんが、2015年の全国都道府県対抗男子駅伝大会では中継所の目前で倒れた走者がたすきを次の走者になんとか渡そうとして思わず投げてしまい、実際に失格となっています。

【関連記事はこちら】⇩
【箱根駅伝】歴史(起源~現在)を調査!始まった経緯を詳しく解説
【箱根駅伝】出場資格と条件を調査!歴代最高齢出場者は?

道路の右側を走ってはならない

駅伝の選手は定められた走行区分を走らなければならないと定められています。

これは通常は道路の左車線。

また交差点では中心から右に出てはならないとも決まっています。

交差点では少しでもショートカットしたいものですが、注意が必要です。

替え玉は禁止

駅伝競走規準には定められていませんが、申請した選手以外の人が走るのは禁止です。

それが実際に起こったのは1980年の第56回大会。

中央大学は7区に起用した選手をうっかり8区と届け出てしまったのです。

その結果、7区と8区の区間記録だけでなく、総合順位も無効になってしまいました。

また大学駅伝ですから学生以外が走るのももちろん禁止

まさかそのようなことをする大学があるはずないと思ってしまいますが、実は1925年の第6回大会ではまさに替え玉事件が起こっています。

日本大学のランナーとして出場した選手は、実は大学に籍のない人。

普段は人力車を引いている彼は4人を抜く活躍をしましたが、抜くときに「アラヨッ!」と声を上げて学生ではないことが発覚したそうです。

この事件は大問題になりましたがなぜか失格にはならず、本来走るはずだった選手の名前で公式記録が残っています。

コース間違いは失格

コースは厳密に決められているため、たとえ中継所やゴールまでたどり着いても、途中で間違ったコースを走ったら失格となります。

2011年の第87回大会では國學院大のアンカー寺田夏生選手が中継車を追ってしまいコースを逸脱。しかしその後コースに戻ってスパートをかけ、見事シード権内に入りました。

彼が間違えた交差点は今では駅伝ファンから「寺田交差点」と呼ばれています。

また1990年の第66回大会ではさらに大規模なコース間違いも発生しました。

第1区の多摩川を越えた先で中継車と白バイがコースを外れて側道に入ったところ、続く選手全員が追走。

本来なら正しい道に戻らないと失格になりますが、全員が間違えたため同条件となり、順位も記録も残ることになりました。

【箱根駅伝】ルール 繰り上げスタート

【箱根駅伝】ルール(失格・繰り上げスタート)を徹底解説!②箱根駅伝のルールで最も混乱しやすいのが、繰り上げスタート

これは先頭の走者から一定時間遅れた場合、前の走者が中継所に到着しなくても次の走者をスタートさせるというルールです。

なぜ繰上げスタートする?

遅れた大学が繰上げスタートでたすきをつなぐことができないのは、見ていてとてもかわいそうです。

ではなぜこのようなルールがあるのかというと、一般道を使用してレースを行なっているから。

長い時間交通規制はできないという事情で、仕方なく行われているのです。

繰上げのたすき

繰上げとなった選手は大学のたすきではなく、大会本部が用意している黄色と白のストライプのたすきをかけて走ることになります。

ただし往路ゴールの5区と復路ゴールの10区だけは、繰上げスタートとなった大学も自分たちのたすきを使うことが可能。

大学のたすきでゴールできるようになっています。

繰上げとなる時間差

駅伝では後の区間ほど先頭との差が大きくなりますから、繰上げとなってしまう時間は後半の方が長く設定されています。

・往路
鶴見中継所:10分
戸塚中継所:10分
平塚中継所:15分
小田原中継所:15分
・復路の中継所(全て):20分

このように復路は全て20分に設定されていますから、終盤には多くの大学が繰り上げの危機を迎えてしまうのです。

復路・繰り上げ一斉スタート

繰上げスタートの中でも特殊なのが復路の繰り上げ一斉スタートです。

復路の最初の区間となる6区をスタートするときだけ、ルールが少し複雑になります。

・1位から10分以内の大学は、その時差に合わせてスタート
・10分を超えた大学は1位のスタートから10分後に同時スタート

この同時スタートを「復路一斉スタート」や「繰り上げ一斉スタート」と呼びます。

これも交通規制の時間を短くするためのルール。

一斉スタートではありますが、往路で繰り上げスタートになっていなければ、「たすきをつないだ」ことになります。

繰上げスタートの記録

繰り上げスタートになると、見た目のタイムや順位と実際の記録に違いが出てきます。

実際の記録は繰り上げで短縮された時間を足して計算されることに。

そのため観戦するときには見た目の順位ではなく合計タイムで順位が決まると覚えておく必要があります。

まとめ

今回は箱根駅伝の失格と繰り上げスタートについて解説しました。

とはいえ失格が起こることは滅多にありませんから、ほとんど気にする必要はありません。

一方の繰上げスタートは選手にとっては辛いルールですが、10位以内のシード権と合わせて多くのドラマを生んできたのも事実。

「たすきをつなぐ」ことの重さを感じつつ、お正月にはハラハラしながら観戦をお楽しみください。

【関連記事はこちら】⇩
【箱根駅伝】歴史(起源~現在)を調査!始まった経緯を詳しく解説
【箱根駅伝】出場資格と条件を調査!歴代最高齢出場者は?



  • この記事を書いたライター
  • ライターの新着記事
HIT

HIT

スポーツなんでも見たいやりたいライター

好奇心旺盛で面白いこと大好き。アウトドアスポーツを中心に、陸上・水泳・テニス・武道など広〜く浅くなんでも挑戦してきたアクティブ派ライターです。

  1. 風速8mはどのくらいの強さ?屋外スポーツに与える影響を調査!

  2. ファウルチップとは?ファウルフライとの違いやルールを解説!

  3. 【バレー】ダブルコンタクトってなに?どんな時に起きる?旧称も紹介!

PAGE TOP