民芸品のお店などに置いてあり、誰でも一度は触れたことがあるはずのけん玉。
でも何回かお皿に乗せたところで飽きたという人も多いのではないでしょうか。
けん玉の技は大皿、中皿、小皿、けん先に入れるだけ・・・と思っている方、それは大間違いです。
今回は、けん玉の技をご紹介。
初心者でも分かる基本的な技から順にステップアップして解説します。
【けん玉】代表的な技
けん玉にはたくさんの技がありますが、その中でも代表的なものが日本けん玉協会の級位認定種目に指定されています。
こちらがその一覧。
書いてある数字は、10回の挑戦のうちに成功しなければならない回数です(「もしかめ」は除く)。
級 | 種目 | |||
10級 | 大皿(1) | |||
9級 | 大皿(2) | 小皿(1) | ||
8級 | 大皿(3) | 小皿(2) | 中皿(1) | |
7級 | 小皿(3) | 中皿(2) | ろうそく(1) | |
6級 | 中皿(3) | ろうそく(2) | とめけん(1) | もしかめ(4) |
5級 | ろうそく(3) | とめけん(2) | 飛行機(1) | もしかめ(10) |
4級 | とめけん(3) | 飛行機(2) | ふりけん(1) | もしかめ(20) |
3級 | 飛行機(3) | ふりけん(2) | 日本一周(1) | もしかめ(30) |
2級 | ふりけん(3) | 日本一周(2) | 世界一周(1) | もしかめ(40) |
1級 | 日本一周(3) | 世界一周(2) | 灯台(1) | もしかめ(50) |
より上位の級で登場する技の方が難易度は高くなります。
つまり最も簡単なのは「大皿」。
級位を取れる基本技では「灯台」が最も難しいことになります。
ちなみに「もしかめ」は、6級から2級までの場合、表示してある回数を行いますが、それを必須とはしないルール。
1級では必須種目となり、1分間135回以上の速さで行なうという決まりになっています。
【けん玉】難易度順の技一覧
では級位でクリアしなければならないけん玉の基本技は、どのような内容なのでしょうか。
簡単なものから順に解説していきます。
大皿・小皿・中皿
大皿は、ハンマーでいう鉄の部分にある大きな方の皿です。
小皿はその逆側にある小さな皿で、中皿は本体(けん)を立てたときの底にある皿。
それぞれの皿の上に玉を乗せる技を「大皿」、「小皿」、「中皿」といいます。
けん玉の最も基本的な技で、やり方は3つとも同じ。
玉を下に垂らして静止し、まっすぐ引き上げてそれぞれの皿で玉を受けます。
けん玉はペンを持つように、けんを人差し指と親指で挟み、他の指で軽く支えるのが基本。
手で上げるのではなく、まっすぐに体を沈ませてから伸び上がる動作で玉を上げ、膝を柔らかく使って受け止めます。
ろうそく
「ろうそく」は、けん先を持って中皿に玉を乗せる技。
「中皿」とは持つ位置だけが違い、その分バランスを取るのが難しくなります。
人差し指と親指で皿の胴部分を支えて安定させるのがコツ。
動きは「中皿」と同じですが、けんが傾かないよう注意が必要となります。
とめけん
「とめけん」は、玉の穴をけん先に突き刺す技。
玉の穴は小さいため、初心者には難しく感じる技になります。
まずは玉をまっすぐに上げる練習をするのがポイント。
けん先は真上ではなく、少し斜め前にして構え、膝をぐっと沈めてから伸び上がる動作で玉を上げます。
見る場所は糸が付いている玉の付け根。
その反対側に穴がありますから、最後まで糸の付け根を見ながら、その裏にけん先が行くように移動させます。
飛行機
「飛行機」は、けんではなく玉の方を持ち、けんを半回転させて玉の穴にけん先を刺す技。
けんを回すという難易度の高い技になります。
玉を持ってけんを下に垂らした状態でスタート。
けんを手前に引き寄せてから振り出します。
けんを回転させて、けん先が下を向き始めたら玉の穴の位置を微調整。
刺さるときには腰を落として衝撃を吸収します。
けん先の動きをしっかり追うのがコツです。
ふりけん
「ふりけん」は、けんを持って、半回転させた玉の穴にけん先を入れる技。
「飛行機」のような動きで「とめけん」を行う技になります。
玉の穴がこちらに向くようにするのがポイント。振り出した玉が真下を過ぎたあたりで自分の方に向かって斜め上に引くのがコツです。
穴がこちらを向くようになるタイミングを掴むまで、しっかり練習する必要があります。
日本一周・世界一周
「日本一周」は、「大皿」、「小皿」、「とめけん」を連続で行う技。
「小皿」、「大皿」、「とめけん」という順で行うこともあります。
そして「世界一周」は、「大皿」、「小皿」、「中皿」、「とめけん」を連続で行う技です。
最後に「とめけん」をうまく行うためには、「小皿」や「中皿」のときに玉の穴がこちらに向くように行うのがコツ。
こうすれば「とめけん」で穴の位置をよく見てけん先に刺しやすくなります。
灯台
級位の中では最も難しくなる「灯台」は、玉を持ってけんを引き上げ、中皿を玉の上に乘せて立てる技。
「中皿」が逆になったような技ですが、玉の上にけんを立てることになるため、格段に難しくなります。
最初にけんがフラフラしないように止めておき、体全身でまっすぐ引き上げるのがコツ。ただし自然に垂らすとけんは少し斜めになっているはずなので、角度を微調整しなければなりません。
そして引き上げたけんが落ちてくるのを待つのではなく、頂点にくるタイミングで玉を下に持っていくイメージで乗せます。
もしかめ
「もしかめ」は、大皿、中皿、大皿、中皿・・・と交互に玉を乗せかえる技。
基本の「大皿」、「中皿」を繰り返すことになるため、体の使い方は同じですが、リズム良く続けるのが難しいところ。
1級で求められる1分間135回以上の速さはかなりの難易度になります。
その他の難技
ここまでご紹介したのは、級位の技。
けん玉にはこの上に段位もあり、技はさらに難しくなっていきます。
例えば「うぐいす」は、大皿の縁とけん先の間に玉を静止させる技。
「灯台とんぼ返り」は、「灯台」を成功させた後、けんをさらに一回転させて玉の上にもう一度静止させる技。
「つるし一回転飛行機」は、糸を持ってけんと玉を吊るした状態から放り上げて玉を掴み、玉の穴にけん先を刺す技。
いずれもとんでもない難易度になります。
まとめ
一見地味な印象があるけん玉。
しかしレベルが上がっていくとアクロバティックな技のオンパレードとなります。
ストリートパフォーマンスの「KENDAMA」として世界的な注目度も上昇中。
カッコいいけん玉にあなたも挑戦してみてはいかがでしょうか。