テニスのプロツアーでも特に大きな意味を持つのが、グランドスラム四大大会。
全豪・全仏・ウィンブルドン・全米の4つの大会に勝つことは全てのプロテニス選手の目標であり憧れです。
ではその四大大会での優勝回数が特に多いのはどのような選手なのでしょうか。
今回は、テニスのグランドスラム大会の優勝回数ランキングをご紹介。
上位選手の特徴も解説します。
【グランドスラム】優勝回数ランキング 男子
まずは男子のグランドスラム優勝回数を、回数の多い選手から順にご紹介。
5回以上の優勝があるのは、以下の選手たちになります。
(※表で全英と書かれている大会は正式にはウィンブルドン選手権)
回数 | 名前 | 全豪 | 全仏 | 全英 | 全米 |
22 | ラファエル・ナダル | 2 | 14 | 2 | 4 |
21 | ノバク・ジョコビッチ | 9 | 2 | 7 | 3 |
20 | ロジャー・フェデラー | 6 | 1 | 8 | 5 |
14 | ピート・サンプラス | 2 | 0 | 7 | 5 |
12 | ロイ・エマーソン | 6 | 2 | 2 | 2 |
11 | ロッド・レーバー | 3 | 2 | 4 | 2 |
11 | ビヨン・ボルグ | 0 | 6 | 5 | 0 |
10 | ビル・チルデン | 0 | 0 | 3 | 3 |
8 | フレッド・ペリー | 1 | 1 | 3 | 3 |
8 | ケン・ローズウォール | 4 | 2 | 0 | 2 |
8 | ジミー・コナーズ | 1 | 0 | 2 | 5 |
8 | イワン・レンドル | 2 | 3 | 0 | 3 |
8 | アンドレ・アガシ | 4 | 1 | 1 | 2 |
7 | リチャード・シアーズ | 0 | 0 | 0 | 7 |
7 | ウィリアム・レンショー | 0 | 0 | 7 | 0 |
7 | ウィリアム・ラーンド | 0 | 0 | 0 | 7 |
7 | ルネ・ラコステ | 0 | 3 | 2 | 2 |
7 | アンリ・コシェ | 0 | 4 | 2 | 1 |
7 | ジョン・ニューカム | 2 | 0 | 3 | 2 |
7 | ジョン・マッケンロー | 0 | 0 | 3 | 4 |
7 | マッツ・ビランデル | 3 | 3 | 0 | 1 |
6 | ローレンス・ドハティー | 0 | 0 | 5 | 1 |
6 | アンソニー・ワイルディング | 2 | 0 | 4 | 0 |
6 | ジャック・クロフォード | 4 | 1 | 1 | 0 |
6 | ドン・バッジ | 1 | 1 | 2 | 2 |
6 | ステファン・エドベリ | 2 | 0 | 2 | 2 |
6 | ボリス・ベッカー | 2 | 0 | 1 | 2 |
5 | フランク・セッジマン | 2 | 0 | 1 | 2 |
5 | トニー・トラバート | 0 | 2 | 1 | 2 |
テニスファンならおなじみの名前も数多く並びます。
この中で一時代を築いた選手といえば、ビヨン・ボルグ、ジョン・マッケンロー、イワン・レンドル、ステファン・エドベリ、ボリス・ベッカー、アンドレ・アガシなどの名前が挙がりますが、上位にはそれらの選手を圧倒していわゆるBig3が並んでいます。
Big3は2003年から2020年頃にかけてテニス界を支配した3選手。
同時代に競い合いながら、グランドスラム大会を3人でほぼ独占し続けました。
この3人はいったい何がそれほど凄いのでしょうか。
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ラファエル・ナダル
スペインのラファエル・ナダル選手は、2000年代当時にテニス界を席巻していたボールを強く打ち、強烈なトップスピンを掛けるスペインテニスを突き詰めた選手です。
スピンをかければアウトのミスは減りますが、ボールのスピードは落ちるもの。
しかしナダルはスピンをかけつつもボールスピードを保ち、クレーコートで圧倒的な強さを発揮しました。
その特徴が全仏14勝という結果にも現れています。
ノバク・ジョコビッチ
セルビアのノバク・ジョコビッチ選手は190㎝近い長身で完璧なディフェンスをするカウンターテニスが特徴です。
大きな体でパワーを発揮するのではなくカウンターテニスに徹することで、どのような攻撃も跳ね返す壁に。
無駄をそぎ落としたテニスで背の高い守備型選手の先駆けとなりました。
ロジャー・フェデラー
スイスのロジャー・フェデラー選手は現代の超高速テニスを生んだ人。
彼が登場した当時の主流はボールを強く叩き、回転量の多いボールを打つスペインテニスでした。
それに対してフェデラーはキレの良いボールでテンポを上げる高速テニスを展開。相手の時間を奪うことで簡単にポイントを取るというテニスの新時代を切り開きました。
【グランドスラム】優勝回数ランキング 女子
続いては女子のグランドスラム優勝者を回数順にランキング。
こちらも5回以上の優勝がある選手をご紹介します。
回数 | 名前 | 全豪 | 全仏 | 全英 | 全米 |
24 | マーガレット・スミス・コート | 11 | 5 | 3 | 5 |
23 | セリーナ・ウィリアムズ | 7 | 3 | 7 | 6 |
22 | シュテフィ・グラフ | 4 | 6 | 7 | 6 |
19 | ヘレン・ウィルス・ムーディ | 0 | 4 | 8 | 7 |
18 | クリス・エバート | 2 | 7 | 3 | 6 |
18 | マルチナ・ナブラチロワ | 3 | 2 | 9 | 4 |
12 | ビリー・ジーン・キング | 1 | 1 | 6 | 4 |
9 | モニカ・セレシュ | 4 | 3 | 0 | 2 |
9 | モーリーン・コノリー | 1 | 2 | 3 | 3 |
8 | スザンヌ・ランラン | 0 | 2 | 6 | 0 |
8 | モーラ・マロリー | 0 | 0 | 0 | 8 |
7 | マリア・ブエノ | 0 | 0 | 3 | 4 |
7 | イボンヌ・グーラゴング | 4 | 1 | 2 | 0 |
7 | ジュスティーヌ・エナン | 1 | 4 | 0 | 2 |
7 | ドロテア・ダグラス・チェンバース | 0 | 0 | 7 | 0 |
7 | ビーナス・ウィリアムズ | 0 | 0 | 5 | 2 |
6 | ナンシー・ウィン・ボルトン | 6 | 0 | 0 | 0 |
6 | ルイーズ・ブラフ | 1 | 0 | 4 | 1 |
6 | マーガレット・オズボーン・デュポン | 0 | 2 | 1 | 3 |
6 | ドリス・ハート | 1 | 2 | 1 | 2 |
6 | ブランチ・ビングリー | 0 | 0 | 6 | 0 |
5 | ポーリーン・ベッツ | 0 | 0 | 1 | 4 |
5 | シャーロット・クーパー | 0 | 0 | 5 | 0 |
5 | ダフネ・アクハースト | 5 | 0 | 0 | 0 |
5 | ロッティ・ドッド | 0 | 0 | 5 | 0 |
5 | アリシア・ギブソン | 0 | 1 | 2 | 2 |
5 | マルチナ・ヒンギス | 3 | 0 | 1 | 1 |
5 | ヘレン・ジェイコブス | 0 | 0 | 1 | 4 |
5 | アリス・マーブル | 0 | 0 | 1 | 4 |
5 | マリア・シャラポワ | 1 | 2 | 1 | 1 |
こちらにも有名な選手がたくさん並んでいますが、上位にも各時代を代表する選手が入っているのが女子の特徴。
トップ3の選手はどのような人物なのでしょうか。
マーガレット・スミス・コート
オーストラリアのマーガレット・スミス・コート選手は日本ではコート夫人と呼ばれることも多い人。
1960年から1975年まで圧倒的な強さで君臨した選手で、1970年には年間グランドスラムを達成。
シングルスの24回に加えて、女子ダブルスでは四大大会を通算19回(全豪8、全仏4、全英2、全米5)、混合ダブルスでも通算21回(全豪4、全仏4、全英5、全米8)制覇しています。
また1963年には混合ダブルスで年間グランドスラムを達成。シングルスとダブルスで年間グランドスラムを達成したのは彼女のみです。
セリーナ・ウィリアムズ
アメリカのセリーナ・ウイリアムズ選手は、世界最強のテニス姉妹であるウィリアムズ姉妹の妹。姉のビーナスがプロ入り後すぐに大活躍した当時から「我が家の最強は妹のセリーナ」と言い続け、その言葉通り、セリーナはそのパワーテニスで、史上最強と言われるテニス選手になりました。
また姉妹が登場した当時、テニス界はまだ富裕層の白人が主流でしたが、その世界を大きく変えたことでも讃えられる選手です。
シュテフィ・グラフ
ドイツのシュテフィ・グラフ選手は、1980年代から90年代にかけてフォアのライジングショットを武器に勝ち続けた絶対女王。
ランキング1位在位期間通算377週は男女を通じて最長記録で、世界ランキング連続1位186週はセリーナ・ウィリアムズとタイ記録です。
また1988年には四大大会にオリンピック金メダルも加えた年間ゴールデンスラムも達成しています。
まとめ
一度でも優勝すれば、歴史に名が刻まれるグランドスラム。
今回は男女それぞれ上位3人をご紹介しましたが、リストに上がった選手はいずれも5度以上優勝したスーパースターばかりです。
ご興味を持った方は、他の選手についてもぜひ調べてみることをお勧めします。
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