世界陸上は、2年に一度、奇数の年に開催される陸上の大会です。
オリンピックやサッカーのワールドカップと並び、世界3大スポーツイベントにも数えられる世界陸上。オリンピックよりも多い200以上の国や地域が参加して、毎回盛り上がりを見せます。
世界中のアスリートが集結する陸上大会の見どころや特徴を余すことなく解説していきます。
世界陸上とは?
世界陸上は、ワールドアスレティックスが主催する世界最高峰の陸上大会です。世界陸上の第一回大会が開かれたのは1983年のヘルシンキです。
大会が創設されたきっかけは、1980年のモスクワオリンピックで50カ国を超える国が人種問題や冷戦を理由に参加をボイコットしたこと。そのことを憂いたワールドアスレティックスが、世界中の国が参加できて、陸上の真の世界王者を決められる大会を作るために創設したのが世界陸上です。
創設当初はオリンピックと同じ4年に一度の開催でしたが、1993年のシュツットガルト大会より、2年に一度の開催となりました。日本では過去に東京の国立競技場、大阪の長居スタジアムで開催されています。
選手の参加資格
世界陸上に参加するためには、いくつかの条件が設定されています。国ごとの推薦で出場選手を決定してしまうと、宿泊施設や選手の食事などさまざまな面で支障をきたすためです。
選手の参加要件のうち、一般的なのが参加標準記録です。大会では各種目に設定された参加標準記録を突破した選手が出場できます。
一つの国に参加標準資格を突破した選手が複数の場合、各国の選考方法によって代表選手が選出される仕組みです。
競技の代表選手の人数は、大会ごとの要項によります。参加標準記録の他には、2021年時点でワールドランキングの上位者が参加可能です。
ワールドランキングは年間を通して開催されているダイヤモンドリーグなど、国際大会で出した成績が基になっています。
世界陸上の強豪国ってどんな国?
オリンピックを超える数の、国や地域から選手が集まる世界陸上。出場国の中でも獲得メダル上位の強豪国をご紹介していきます。
長距離選手が豊富なケニアや、有力な短距離選手が多いアメリカなど、国ごとの特徴を知るとより競技を楽しめますよ。
アメリカ
世界陸上の中でも、金メダル獲得数が一番多いのがアメリカです。メダル総数でも他国を圧倒世界しており、世界陸上の表彰台常連の国です。2021年時点で獲得したメダルの総数は400を超えています。
男女ともに短距離種目に豊富なタレントが揃うアメリカ。世界陸上で女子最多18個のメダルを獲得しているアリソン・フェリックス選手を始め、世界的に人気の選手がアメリカ代表には沢山います。
ケニア
世界陸上の長距離種目を語る上で欠かせない国がケニアです。男女どちらもマラソンの世界記録保持者はケニア人選手。
5000mや10000m、マラソンなどの競技に有力な選手が集まる長距離王国に、世界陸上を観戦する際は注目してみましょう。
ロシア
世界的な大国と知られるロシアは世界陸上でも表彰台の常連国。過去に自身の持つ世界記録を何度も更新して陸上界を沸かせたエレーナ・イシンバエワ選手もロシア出身です。
2021年時点で、ドーピング問題に揺れているロシアですが、世界陸上では毎回数多くのメダルを獲得しています。
世界陸上を沸かせた人気のアスリート達
世界陸上に出場する選手の中でも、飛び抜けた結果を出したアスリートや記録をいくつか紹介していきます。
男子100mの世界記録を持つウサイン・ボルト選手は、世界陸上の男子最多8個のメダルを獲得しています。ボルトの持つ100m9秒58と200m19秒19という2つの世界記録はベルリンで行われた世界陸上で打ち立てられた記録です。
棒高跳びのエレーナ・イシンバエワ選手は、世界陸上で3回金メダルを獲得。世界記録を室内と屋外を合わせて20回以上更新したことからワールドレコードアーティストと呼ばれています。
日々鍛錬を続けているアスリートが世界記録を達成する瞬間や、記録を打ち立てる瞬間に立ち会えるのも世界陸上の魅力です。
日本人最多メダル獲得種目と個人最多メダルは?
世界陸上では、多くの日本人選手が活躍しています。日本人が最もメダルを獲得している競技はマラソンです。
日本人で最初の金メダルは1991年東京開催の大会で、マラソンの谷口浩美選手が獲得しています。個人で最多のメダル獲得数を誇るのが、ハンマー投げの室伏広治選手です。3大会で金、銀、銅のメダルを獲得しています。
近年では短距離種目の4×100mリレーもお家芸と呼ばれるようになり、さらなるメダル獲得が期待されます。
アスリートが躍動する世界陸上に注目!
2年に一度、数々の記録と記憶に残る勝負が行われる世界陸上。
オリンピックを超える数の国や地域が参加して、毎回盛り上がりをみせます。
自分の好きな競技を見つけたり、応援したい選手を見つけたりしながら、観戦してはいかがでしょう?
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