子供がスポーツを「辞めたい」と言い出す。これは、子供に習い事をさせる多くの親が経験する悩みではないでしょうか。
「まだ始めたばかりなのに」「せっかく続けてきたのに」と、口を出したくなるかもしれません。
ですが、子供の心に寄り添うチャンスだと思って親子で話し合うことが重要です。
ここでは子供が「辞めたい」と思うよくある原因や、やる気を回復させるコツ、辞める場合に気持ちを整理する方法についてご紹介します。
スポーツを辞めたくなった原因を突き止めることが大事
子供がスポーツを辞めたいと言った時、すぐに辞めさせればいいというわけでもなければ、ただ続けさせればいいというわけでもありません。
楽しいと思っていれば、子供は親が止めても自ら行動します。
なにかを辞めたいと言う場合の多くが「楽しくない」という気持ちの表れです。
まずは、なぜ楽しくなくなってしまったのかを一緒に考え、原因を突き止めましょう。
心身の成長を期待してスポーツをさせているのであれば「集団の中でスポーツをして、辞めたいと思った」というのもひとつの経験としてポジティブに捉えることもできるのではないでしょうか。
更に、その原因を突き止めることで、より子供に合った活躍の場を見つける手助けになるかもしれません。
原因を話したがらない子供もいるかもしれません。そんな場合も根気強く優しくコミュニケーションをとってみましょう。
話し合うことで、親子の円滑な関係性を築くきっかけにもなります。
怠慢と決めつけるのはNG!子供の心に寄り添おう
なぜ辞めたいと感じているのか、子供の気持ちに寄り添って考えてみましょう。
子供がスポーツを辞める主な理由は次の3つです。
- 対人関係
- 技術的な問題
- そもそもやりたいことではなかった
対人関係
年齢性別関係なく、人間には相性があります。チームメイトやコーチも例外ではありません。
スポーツ自体が好きでも、指導方法やチームの雰囲気に馴染めない場合もあるでしょう。
子供の気持ちに寄り添った上で、その環境が子供にとって良いストレスなのか、悪いストレスなのかを客観的に判断することが必要です。
必要であれば別のチームへ移籍することも視野に入れましょう。
技術的な問題
新しい技を教わったり、やることが変化したりなどして、子供が躓いている可能性もあります。
そんな場合は、スポーツをする目的を改めて見直してみましょう。
例えば、「泳げるようになりたい」という理由から水泳を習っていた場合、その目標がクリアされていれば、無理に続ける必要はないかもしれません。
ですが「もっと早く泳げるようになる」など、新たな目標を立てることで、子供のやる気が刺激される可能性もあります。
そもそもやりたいことではなかった
物心がつかないうちからそのスポーツをやっていたり、親のすすめで始めたスポーツであったりする場合、本当に本人がやりたいことなのかどうか一度確認してみるのもいいでしょう。
実はもっと興味のある種目があり、そちらの方が子供のやる気を引き出せる、ということも充分ありえます。
子供のやる気を回復させるために親ができること
「楽しく」なくなってしまった習い事に、再度やる気を出してもらうために親ができることはなんでしょうか。
それは「褒める」ことです。
子供がなんでもない風を装ったとしても、繰り返し言い続けることで、確実に子供のやる気アップに繋がります。
おすすめの声掛け
- 凄いね!
- 頑張っているね。
- 楽しんで!
- (やり方を)教えて・見せてくれる?
努力を認める言葉をかけられると、大人でも嬉しいのではないでしょうか。
親に褒められることで子供は自然とポジティブな気持ちになれるのです。
辞めても負けじゃないと教えることも必要
辞めるという選択をした場合、辞めることは負けや逃げではなく「選択」であるということを子供に伝えましょう。
そして、この経験を次に活かすにはどうすればいいのかを一緒に考えます。
辞めることでもっと楽しめるものに出合える可能性もあります。
それは一度スポーツを経験したからこそ判断できることでもあるため、ポジティブに捉えるべきです。
また「辞める」と言い出せない子供もいるかもしれません。なんとなくやる気がでなかったり、学校が忙しかったりと練習に身が入らないこともあるでしょう。
そんなときは1ヶ月ほど休んでみるのも有効です。一度スポーツの場から離れて客観的に状況を判断してみましょう。
休んでいる間に他の子と差がつくかもしれない、と不安に思うかもしれませんが、本人のやる気が伴わず、ダラダラ続けてしまっていても身になる可能性はわずかです。
見ている親の方までイライラしてしまうかもしれません。
それならば思い切って一度休み、「やっぱりやりたい」と思えたらまた復帰すればいいのです。
まとめ
スポーツを続けるべきか辞めるべきかなど、正解がないことを選択するのは難しいですよね。
ですが、子供のためになることを一番に考えられるのは親の他ありません。
子供の心に寄り添った上で、客観的に子供にとってなにが必要かを考えてみてください。
そして、スポーツを続けるのも辞めるのも、最終的に子供に判断させましょう。自分で判断することで、責任感が生まれます。
どんな形であれ子供の経験値となることは確実なので、親はどんどん子供にチャレンジさせ、子供が楽しめるものと出合えるようにサポートしていきましょう。
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