体育の授業でも行われるハードル走は、多くの子どもにとって難易度が高いもの。
短距離走と比べて極端に遅くなってしまう子どももたくさんいます。
しかし実はちょっとしたコツを覚えれば、ハードル走は大きくタイムアップできるのです。
ここでは、ハードル走のコツと練習方法をご紹介します。
【ハードル走】速く走るコツ
ハードル走が苦手でタイムが伸びない場合、以下のような走り方をしていることが多いのではないでしょうか。
・ハードル間の歩数がバラバラ
・その結果、飛び越える脚が右だったり左だったりする
・ハードルを高く飛んでいる
これはハードル走に慣れていない子どもにとってはごく一般的なこと。
順番にコツを身につけていけば、改善できるはずです。
コツ① 歩数を揃える
まずはハードル間の歩数を揃えることが最大のコツとなります。
このとき歩数は奇数にすることが理想です。
それは奇数にすればハードルを飛び越える前脚と抜く後ろ脚を毎回同じにでき、リズムよく飛べるから。
小学生の50m程度のハードル走なら、3歩から5歩になるのが一般的ですが、
まずは自分に合っている歩数を見つけます。
その際、ハードルを飛ぶことを意識すると手前で歩幅が狭くなり、正しい歩数を見つけることができません。
この後にご紹介する練習方法を参考にして、低い障害物をクリアしながら走ってみてください。
そして4歩になる人は歩幅を少し大きくして3歩を目指すか、無理なら歩幅を小さくして5歩に揃えた方が速く走りやすくなります。
コツ② 走る勢いを利用
ハードル走はジャンプ力が必要と思われがちですが、その思い込みこそがタイムロスの原因になっています。
ハードル走が苦手な人はハードルを飛び越すために上に向かってジャンプしているのです。
これではスピードが落ちてしまうのは当然。
実際には100m走と同じように走りながら、ハードル部分で脚を前に大きく開くだけ。
これだけでハードルの高さをクリアできているはずなのです。
走る勢いを止めないためには、走り高跳びのように上に飛ぶのではなく、走り幅跳びのように遠くから踏み切って前に飛ぶという意識を持つことが重要です。
コツ③ かかとで蹴るイメージ
前に飛んでハードルをクリアするコツは、身体を前に倒し、脚を前に出すこと。
こうすれば前に向かう勢いを止めずに飛びやすくなるはずです。
ハードルを大きくクリアするのではなく、かかとで上端を蹴るイメージで低くまっすぐに伸ばすのがコツ。
こうすれば脚を前に出しやすくなります。
ちなみにハードル走ではハードルをいくら倒してもルール上はOK。
高く飛ぼうとして走る勢いが止まってしまうよりは全部かかとで倒して走る方がむしろ速く走れますが、わざと倒すのは危険です。
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コツ④ 後ろ脚は横に抜く
走る勢いを使い、前脚がハードルぎりぎりを超えたら、お尻もあまり高くはなっていないはず。
あとは後ろ脚を抜くのですが、まっすぐに抜こうとすると膝やつま先がハードルに引っかかりやすくなります。
後ろ脚が引っかかると転びやすく危険。
そこで後ろ脚は横に開いて抜くようにします。
つま先を横に向け、膝を腰の高さまで上げて横から回せば、引っかかることはないはずです。
コツ⑤ 腕でバランスを取る
ハードルを飛び越えるときに後ろ脚が横から回転してくると、身体全体に回転運動が加わります。
そのままでは身体がひねられてバランスが崩れ、ブレーキがかかることに。
そこで重要になるのが、腕の使い方です。
前に飛ぶときは、前に出す脚と反対側の腕も前に伸ばします。
そして横から回転して抜く後ろ脚とバランスを取るように、逆側の腕は肘を大きく後ろに引くのです。
こうして身体の軸がぶれないようにします。
【ハードル走】速く走る練習
初心者、特に小学生がハードル走を練習するときに、いきなりハードルを並べて飛ぶと、ハードルへの恐怖心が生まれがち。
さらにハードルを倒さないことだけに集中して、高くジャンプする間違ったやり方が身についてしまいます。
まずはリズム良く、低く前に飛ぶ練習がおすすめです。
ケンケンパ
最初にやると良いのは、昔ながらの遊びであるケンケンパ。
ハードル走の直接の練習にはなりませんが、リズム良くジャンプする感覚を身につけることができます。
コーン跳び
カラーコーンを横にしてハードルと同じ間隔に置き、走りながら飛び越えます。
とても低いので飛び越えるのは簡単なはず。
ここでリズムよく飛ぶ練習をします。
毎回同じ脚で飛び越えるよう、自分の歩幅を見つけて調整。
これができるようになったら速度を落とさずに飛んでいるはずなので、徐々に前に出す側の膝を曲げないように上げていきます。
倒したハードルで練習
次は最初から倒してあるハードルを飛び越えます。
速度は落とさず、脚と腕をまっすぐ前に上げ、上体を前に倒しながら。
腕でバランスをとる練習をします。
速度を落とさないよう意識すれば、踏み切り位置はハードルのかなり手前になるはず。
これができるようになってから、ハードルを立てて走るのです。
歩幅とリズム、フォームがしっかりできてからなら、ハードルが怖くて減速してしまうことも少なくなります。
まとめ
ハードル走のタイムを上げるには、まずは歩幅を合わせることが近道。
毎回足がバラバラになりハードル手前で調整している人は、ハードル間の歩数を奇数に揃えるだけでかなり速くなるはずです。
今回ご紹介した段階的な練習法を使って、タイムアップを目指してください。
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