スポーツには、サッカーや野球などの団体競技と、陸上や水泳などの個人競技があります。
子供にスポーツをさせるとき、団体競技と個人競技のどちらがいいのか悩んでいる保護者の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、団体競技と個人競技の子供に与える影響の違いや、それぞれの競技に向いている子供の性格の傾向について説明します。
団体競技のメリット・デメリット
まずは団体競技のメリット・デメリットについて解説していきます。
団体競技のメリット
・コミュニケーション能力の向上
団体競技では、チーム内の意思疎通が必要不可欠です。
コミュニケーションがしっかり取れているチームは、メンバーそれぞれの特性や能力を十分に発揮することができるので、試合でも良い結果を出しやすく、反対にコミュニケーションがうまく取れていないチームは、試合で良い結果を残すのが難しいです。
・責任感を養える
団体競技では、チーム内で与えられた役割を果たす必要があります。
個人の失敗はチーム全体の失敗にもつながるため、与えられた役割に対してしっかりと責任をもって臨む姿勢が身につきます。
・協調性を養える
団体競技は、仲間と一緒に同じ目標に向かって日々練習に励みます。
お互いに励まし合いながら練習をしていくなかで、仲間を尊重する思いやりの心や、周囲に合わせる協調性を身につけることができます。
・喜びを分かち合える
団体競技は、試合に勝ったときや目標を達成したとき、仲間と一緒に喜びを分かち合うことができます。
ともに頑張ってきた仲間と一緒に感じる喜びは、団体競技の醍醐味ともいえるでしょう。
また、試合に負けたりうまくいかなかったりするときでも、励まし合える仲間がいることで絆が深まり、失敗や悔しさがさらなる団結力へとつながっていきます。
・切磋琢磨できる
仲間意識や団結力の大切さを感じられる団体競技ですが、ときには仲間をライバル視することもあるでしょう。
団体競技では、自分と仲間との実力の差を顕著に感じることが多いため、時には劣等感を感じてしまうこともあります。
しかし、チーム内のライバルをポジティブに捉え「自分も頑張ろう」と自己成長につなげていくことで、仲間と切磋琢磨しながら成長していくことができます。
団体競技のデメリット
・失敗を恐れてしまう
チーム全体に迷惑がかかることを恐れて、おもいっきりプレーをすることが億劫になってしまうこともあります。
・個人の能力を伸ばすことが難しい
団体競技は、チーム全体で練習を行うため、ポジションによって違いはありますが、個人の能力に関係なく全員が同じ練習メニューをこなす必要があります。
練習についていけない子にとっては、全体練習はつらく感じてしまうこともあり、反対に能力がある子にとっては退屈な練習に感じてしまうこともあるでしょう。
そのため、個人の能力を効率的に伸ばすという面では、難しい部分もあります。
個人競技のメリット・デメリット
続いて、個人競技の特徴やメリット・デメリットについて解説していきます。
個人競技のメリット
・自分のペースでプレーができる
個人競技は、失敗しても仲間に迷惑がかかることもなく周りに合わせる必要もないため、団体競技に比べれば自分のペースでおもいっきりプレーをしやすい傾向にあるといえます。
・自主性を養える
個人競技は、仲間から指示されたり、サポートしてもらったりすることがないため、自ら考え判断する力が身につきます。
・自己肯定感が上がる
個人競技で良い結果を残すことや、目標を達成することは、すべて個人の努力と実力の結果です。
努力が直接的に反映されやすい個人競技では、達成感を得られやすく、自己肯定感が上がり自分に自信をもつことができます。
・個人の能力を伸ばしやすい
個人競技は、実力を把握しやすく、課題がみつけやすい競技です。
自分の課題やレベルに沿った練習を行うことで、効率的に能力を伸ばすことができます。
個人競技のデメリット
・喜びや達成感を誰かと分かち合うことができない
個人競技は、一人で伸び伸びとプレーに励むことができる反面、仲間と喜びや達成感を分かち合う機会が団体競技よりも少ない傾向にあります。
・モチベーションが保ちにくい
個人競技では、切磋琢磨できる仲間が身近にいないことが多いため、ライバルはいつも自分です。
試合で良い結果を出せなかったり、うまくいかなかったりした場合に、強い意思をもっていないと、簡単に諦めてしまったり、練習が疎かになってしまう場合もあります。
団体競技と個人競技の適正や性格の傾向
団体競技と個人競技のそれぞれに向いている子供の性格の傾向について説明します。
団体競技に向いている子供の性格の傾向
・一人よりも誰かと一緒に何かをすることが好き
・リーダーシップ体質で、仲間をまとめるのが得意
・協調性があり、仲間のために頑張れる
・責任感をもちつつも、誰かに頼ることができる
・大勢の中でも流されず、適度な自己主張ができる
団体競技では、協調性や責任感をもちながらも、自分の特性を活かして活躍する必要があります。
相手を思いやる気持ちは大切ですが、他人に合わせすぎたり、気を遣いすぎたりして、逆に疲れてしまう繊細な子や、責任を感じすぎてしまう子は、団体競技で本来の力を発揮することが難しいかもしれません。
また、ときには自分の思うようなプレーができず、他人に乱されてしまうこともあります。
そのようなときでも、臨機応変に対応できる柔軟な思考が団体競技では必要です。
個人競技に向いている子供の性格の傾向
・一人で黙々と練習に打ち込むことが得意
・自分に対してストイックになれる
・周りに左右されることなく、芯をしっかりもっている
・気持ちの切り替えが上手
・探究心が強く、独学が得意
個人競技は、自己管理能力がとても重要です。誰かが教えてくれたり、助けてくれたりするのを待っているような受け身ではなく、課題や目標に対して自発的に取り組んでいく姿勢が大切です。
一人で黙々と練習に打ち込むことが多いので、飽き性であったり自主練に取り組むことや、独学が苦手な子にとっては、個人競技は退屈に感じてしまうでしょう。
また、周りからの期待も全部一人で背負うことになるので、プレッシャーをネガティブに感じることなく、適度に捉えられるポジティブさも必要です。
まとめ
団体競技と個人競技は、それぞれのメリットやデメリットがあります。
子供のどういった部分を伸ばしてあげたいのか、長所が活かせる競技はどちらなのかということを考慮しながら、子供の競技選択の参考にしてみてください。
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