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バドミントンの歴史・競技人口・ルール・大会【スポーツ辞典】

バドミントンは近年日本でも盛り上がりを見せている競技の1つ。

羽根のついたシャトルコックを使う競技ですが、スマッシュの初速が世界最速の球技としてギネスに登録されるほど、苛烈なスポーツです。

今回は、バドミントンに関する基本的な情報から、その魅力までご紹介します。

バドミントンの起源・歴史について

バドミントンの起源については2つ説があり、最も有力なのは1820年代にインドで流行していた羽根突き遊び「プーナ」を起源とする説です。

この「プーナ」は、皮でできた球をネット越しにラケットで打ち合うという遊びでした。

その後、インドからの帰国兵によってプーナがイギリスに伝えられますが、その際、バドミントンハウスという邸宅で初披露されたことから、バドミントンという名前になったとされています。

もう1つの説は、イギリスでプーナより前から行われていた「バトルドア・アンド・シャトルコック」が起源というもの。

こちらは現在のシャトルコックに似た球を打ち合うゲームだったことや、初期のバドミントンが「バドミントン・バドルドア」と称していたことなどから、バドミントンのルーツではないかと推測されています。

その後、1893年にイギリスでバドミントン協会が誕生し、具体的なルールが統一されていきました。

現在のプレー形式で初めて国際大会が開かれたのは1899年のこと。

1992年に開催されたバルセロナオリンピックで初めてオリンピックの正式種目となっています。

日本におけるバドミントン史について

日本でバドミントンが始まったのは1920年代初頭。横浜YMCAの体育主事だった広田兼敏が、1921年に同団体の名誉主事・スネードからバドミントン用品を寄贈されたことがきっかけとされています。

その後、バドミントンは急速に日本に浸透。第二次世界大戦で一時普及が滞ったものの、終戦後の1946年には日本バドミントン協会が発足。

1952年には日本も国際バドミントン連盟に加入しています。

バドミントンと関連のあるスポーツ・派生したスポーツ

バドミントンから派生した競技に、障がい者が参加するパラバドミントンがあります。

障がいの部位、程度によって「車いす」と「立位」の2つに分かれますが、基本的なルールやコートの形状はバドミントンと同じです。

また、バドミントン、テニス、スカッシュから派生した「スピードバドミントン」もあります。バドミントンでいうシャトルコック「スピーダー」とラケットを使う点はバドミントンと似ていますが、スピードバドミントンにはネットがありません。

その代わりにコート同士は12.8m離れ、スピーダーがその間に落ちた場合はアウトになります。

近年世界選手権へ日本代表が出場するなど、盛り上がりを見せつつあるスポーツです。

バドミントンの競技人口について

日本におけるバドミントンの競技人口は、2016年時点でおよそ755万人。

日本国内のスポーツとしてはサッカーやテニスを超える人数がプレーしていることになります。また、2018年度の笹川スポーツ財団による調査では、年に1回以上バドミントンをプレーした人数は、約520万人でした。

世界的な競技人口は5,000万人と言われるバドミントン。マレーシア、中国や韓国、タイ、シンガポールなどのアジア、特に東南アジアに強豪国が多く、世界バドミントン連盟(BWF)の本部はバドミントンを国技とするマレーシアにあります。

またヨーロッパでは、デンマークでバドミントンが盛んです。発祥国・イギリスに負けず劣らず世界ランキングの上位プレーヤーを数多く排出しています。

バドミントンのルールについて

バドミントンには、各コートにプレーヤーを1人ずつ配置する場合と2人ずつ配置する場合があります。前者をシングルス、後者をダブルスと呼び、どちらも基本的なルールは同じです。

1ゲームは先に21点取ったほうの勝ち。3ゲームマッチで、ファーストゲーム、セカンドゲーム、ファイナルゲームと進み、2ゲームを先取したほうが勝者となります。

ただし、得点が20対20の場合は延長戦に持ち越され、2点差がついた時点でゲーム終了です。

バドミントンの国際的な大会について

個人戦では、オリンピック世界選手権アジア大会スーパーシリーズグランプリインターナショナルなどがあります。

アジア版オリンピックとも言われ4年ごとに開催されるアジア大会は、アジアでバドミントンが盛んなことから、格が高いタイトルの1つです。

団体戦ではトマス杯ユーバー杯スディルマン杯アジア団体選手権欧州団体選手権アジア大会(団体戦)などがあります。

2年に1回行われるトマス杯・ユーバー杯は世界選手権の団体戦。男子はトマス杯、女子はユーバー杯と分かれており、2014年には日本男子が優勝したことで話題となりました。

世界から見た日本女子バドミントン日本男子バドミントンの強さのレベル

2010年代後半から、日本チームのレベルが上がってきていると言われています。

女子では、高橋礼華・松友美佐紀ペアが2016年のリオ五輪で日本史上初の金メダルを獲得した上に、2018年のユーバー杯でも日本勢として37年ぶりに優勝。アジアの中でもその活躍ぶりは目を見張るものがあります。

男子でも、2018年の世界大会で桃田賢斗選手が日本男子初の金メダルを獲得したほか、男子ダブルスも世界選手権で決勝進出を果たすなど、アジアの強豪国にも劣っていません。

パラリンピックで期待の高いパラバドミントンにも世界トップレベルの日本選手が複数おり、その活躍が注目されています。

まとめ

バドミントンの醍醐味でもあるスマッシュの初速は、男子で平均時速450km、女子でも平均時速370kmです。

テニスのトップ選手でもサーブの初速が時速200kmであることと比較すると、その速さは歴然。

このように高速での打ち合いを楽しめるのが、バドミントンの大きな魅力です。

さらなる高みを目指して日々鍛錬する日本選手たち。

きっと、これからも見応えのある試合をしてくれることでしょう。

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