オリンピックの感動的なシーンがメダルの授与。でも見ていて、「金相場が上がってるから、あの金メダルを売ったらいくらになるかな?」と不謹慎なことを考えてことがある人もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、金銀銅メダルの秘密を調査!気になる金銀銅メダルの素材や、重さの規定、デザインの秘密などをご紹介します。メダル授与のシーンでちょっと自慢できる雑学がいっぱいですよ。
【オリンピック】メダルの素材
まずは一番気になる、メダルの素材からご紹介しましょう。その前に、メダルの重さは国際オリンピック委員会(IOC)の規定で、500g〜800gと決まっています。金相場はここ数年かなり上昇していて、2024年の夏現在では1万2000円前後になっています。ということは、金メダルが純金なら、単純に金塊として売った場合の価値は600万円から960万円!
では実際のところ、どうなのでしょうか?
金メダルの素材は金ではない
残念ながら、金メダルの素材は純金の塊ではありません!メダルはIOCの規定に従って開催国が作成しているのですが、メダルに関してはこのような決まりがあります。
メダルは、少なくとも直径60ミリ、厚さ3ミリでなければならない。
1位および2位のメダルは銀製で、少なくとも純度1000分の925であるものでなければならない。
また、1位のメダルは少なくとも6グラムの純金で金張り(またはメッキ)がほどこされていなければならない。
つまり金と銀メダルは銀製で、金メダルは表面に金箔を貼るか金メッキしているということ。金の量はわずか6g(7万2000円相当)なんですね。
銀の素材は?
金メダルの中身と銀メダルについて気になるのは、純度が1000分の925以上だということ。純銀でもないのです。
その理由は、純銀だと柔らかすぎるから。簡単に変形してしまわないように合金にすることで硬度を上げる必要があります。そのときに混ぜる素材は、主に銅。規定にあるように銀:925・銅:75の割合で混ぜることが多く、シルバー925と呼ばれます。宝飾品や銀食器で見ることがあるスターリングシルバーがまさにこれ。
つまり銀メダルには銅も混ざっていて、金メダルは金・銀・銅を使っているということなのですね。
銅メダルの素材
IOCの規定では、銅メダルについての記述はありませんでした。では銅メダルは100%銅なのかというと、それも間違い。銅も純度100%では柔らかすぎるので、合金にすることで強度を上げています。
一般的には青銅または丹銅と呼ばれる合金。青銅は銅に亜鉛や鉛、錫を混ぜたもので、青みがかった色になります。2020東京大会で授与された銅メダルは、丹銅。銅:95%・亜鉛:5%の合金で、赤っぽい色になります。七宝製品や装身具などにも使われているのが、この丹銅です。
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【オリンピック】メダルの雑学
オリンピックメダルそれぞれの素材がわかったところで、メダルについてもう少し深掘りしてみましょう。素材の秘密や、あの行動の秘密がわかりますよ。
第1回オリンピックは銀と銅だった
1896年に開かれた近代オリンピックの第1回アテネ大会。このときにはオリンピック憲章がまだはっきりと定まっていなかったため、メダルも今とは違うものでした。
なんと1位の選手に送られたのは銀メダル。2位の選手には銅メダルが贈られ、3位の選手にはメダルの授与はなかったのです。
四角いメダル
金メダルが登場したのは、第2回のパリ大会から。
金・銀・銅になった理由には多くの説がありますが、金属の価値の順という説が一般的。またギリシャ神話の人類の歴史区分が黄金時代、白銀時代、青銅時代、鉄時代になっているからという説もあります。
1900年のパリオリンピックで特徴的なのは、メダルが四角かったということ。四角いメダルは夏季五輪の歴史上このときだけです。
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金メダルの中身が銀になった理由
第2回パリ大会の金メダルは銀に金メッキでしたが、1904年のセントルイス大会と1908年のロンドン大会ではぜんぶが金でできた金メダルが授与されています。
それが銀に金を貼る、または金メッキと定められたのは、オリンピズム、つまりオリンピックの精神を尊重したからだといわれています。オリンピック精神の中には、「スポーツを通して平和でよりよい世界の実現に貢献すること」というものがあります。金と銀では金銭的な価値がかなり違うので、メダルの素材の違いで不公平感が出てしまい、オリンピズムに反するというのです。
また開催国の負担軽減という意味も。純金で金メダルを作ると莫大な製造費用がかかってしまいます。その負担が大きいと先進国以外では開催ができなくなってしまうのです。
また金メダリストが空き巣や強盗などの被害にあう可能性も。犯罪防止の意味もあって、金メダルの中身は銀になったといわれています。
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メダルを噛む理由
メダルといえば、選手が噛むのも定番。コロナ禍の最中に市長がメダルを噛んで問題になりましたが、なぜ選手はメダルを噛むのでしょうか?
日本選手で初めてメダルを噛んだのは1996年アトランタ大会の柔道で優勝した中村兼三選手という説が有力。その後、報道各社のカメラマンのリクエストでメダルを噛む仕草が定着しました。その大きな理由は、噛むことでメダルと顔を1枚の画面に大きく収められるから。首から下げた状態だと顔が小さくなって表情がよく見えないのです。
ただしこのメダルを噛むという行為には、昔は本物の金かどうかを確かめるという意味もありました。貿易などで金を入手した際、純金はやわらかいので噛んで歯型がつくかどうかで確かめていたそう。
つまり歯形がつくまで噛まないと意味はなく、しかも純金製ではないメダルを噛んでも意味はないということ。やはり写真映えのためなのですね。
デザインには規定がある
メダルのデザインは毎回変わっているイメージですが、以前は統一されていた時代もありました。夏季五輪の場合、表面に「勝利の女神」、裏面に「群衆にたたえられる勝者」というのが共通のデザイン。
1972年のミュンヘン大会で裏面にスポーツ大会と友愛の守護聖人を表す双子を描いたことから、裏面に開催地こだわりのデザインをするようになっていきました。そして徐々に表面のデザインも工夫するようになってきたのです。
ただしこのデザインは完全に開催国の自由ではなく、デザイン画ができた時点でIOCの認可を受ける必要があります。
冬季五輪は規定が緩い
同じメダルでも冬季五輪は夏季五輪と比べて規定が緩いのが特徴。斬新なメダルもたくさん作られています。例えば1998年の長野大会では表面に七宝焼の技法、裏面には漆を使用。2006年トリノ大会では真ん中に穴が空いたドーナツ型のメダルが、2014年ソチ大会では金属とポリカーボネートを組み合わせたメダルが贈られています。
まとめ
2024パリ大会のメダルは六角形の金属が真ん中についた斬新なデザインです。この金属はエッフェル塔の鉄製の柱の一部。改修工事などで外した部分を保管していて、今回その鉄を再利用しているそうです。
これは今までのIOCの規定からは大きく外れたデザイン。今後は夏季五輪のメダルもさらに変化していくかもしれませんね。
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