バレエはヨーロッパを中心に世界中で人気のあるスポーツであり、イギリスやフランス、ロシアなどの国はバレエ大国とも呼ばれています。
日本の競技人口(プロ・アマチュア問わず)は約40万人であり、世界と比較しても多く、実はバレエ大国なのです。
今回は、そんなバレエの歴史やルールなどについて解説します。
バレエの起源・歴史について
バレエの起源は、15世紀ルネッサンス期にイタリアで宮廷の余興や演劇で踊られていた一部の「バロ」が起源といわれています。イタリアからフランスにもたらされた際に「バレ」と呼ばれるようになり、現在の「バレエ」となったとされています。
フランス国王ルイ14世自身もバレエを踊っていたことで知られており、バレエの質向上のため、1661年に王位舞踏アカデミーが創立しました。そして、ポジションや表現技法が確立されていき、バレエは大きく発展していきました。
フランス革命後、伝統や権威に反発したロマン主義が広がっていき、その影響を受けたロマンティックバレエが誕生します。
その後、ロマンティックバレエがロシアにもたらされ、独自に発展し、クラシックバレエへと発展していきました。
日本におけるバレエ史について
日本にバレエが伝わったのは、1912年とされています。
帝国劇場歌劇部のバレエマスターとしてイタリア人指導者が起用され、そこで踊られた「フラワー・バレエ(フラワー・ダンス)」が日本のバレエの始まりです。
1946年、小牧正英氏が日本で初めて「白鳥の湖」全幕を上演しました。小牧氏は「白鳥の湖」の名付け親でもあり、日本バレエの発展に大きな功績をもたらした方です。
バレエと関連のあるスポーツ・派生したスポーツ
バレエから派生したものには、コンテンポラリーダンスがあります。また、オリンピック競技にもなっている、新体操もバレエから派生したスポーツです。
コンテンポラリーダンスはバレエや民族舞踊、ジャズダンスなどの様々な踊りを取り入れたダンスであり、一つのジャンルにとらわれることのない自由なものです。
また、様々なアーティストのミュージックビデオなどにもコンテンポラリーダンスは取り入れられ、バレエに比べより身近な存在となっています。
新体操はバレエの要素を用いて、よりアクロバティックな動きにしたものが新体操です。新体操とバレエの両方を習う子供や、新体操上達のためにバレエを習う子供も多くいます。
新体操とバレエの違いとしては、ロープ、フープ、ボール、リボンといった手具を用いた競技となっています。
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バレエの競技人口について
日本のバレエ競技人口は、3歳から80歳以上といった幅広い年齢層で約40万人に上ります。この人数は世界と比べても多く、日本はバレエ大国といえます。
その中でも女性の競技人口が大半を占めており、男性のバレエダンサーはごくわずかとなっており、今後の課題として挙げられております。
バレエのルールについて
バレエはコンクールに参加し、審査員がその踊りを評価する採点競技です。
バレエには基本ステップがあり、審査員は基本のステップや表現性・技術性を評価し、総合評価点の偏差値で採点され、採点結果から上位入賞者や特別賞などが与えられます。
基本ステップ
・プリエ
・タンデュ
・デガシュ
・ロンドゥジャンプ
・フォンデュ
・フラッペ などがあります。
コンクールでは、各年代や部門に分かれ発表が行われます。また、発表に使用する曲はコンクールごとに決められた課題曲があります。
発表曲の決められていないコンテンポラリー部門では、発表時間が3分から4分までと決められていることもあり、時間を超過すると失格となります。
バレエの国際的な大会について
バレエの国際大会としては、スイスで毎年開催されている、15歳から18歳までのバレエダンサーが参加できるローザンヌ国際バレエコンクールがあります。
歴代受賞者の多くがその後プロダンサーとして活躍していることから、若手ダンサーの登竜門として考えられています。
モスクワ国際コンクール、ヴァルナ国際コンクール、ジャクソン国際コンクールは世界三大コンクールと呼ばれています。
世界から見た日本バレエのレベル
日本人バレリーナやバレエダンサーは世界の有名バレエ団で多く活躍していて、数々の国際コンクールで受賞歴もあります。世界的に見てもレベルは高く、競技人口もトップクラスな日本ですが、ヨーロッパのようにバレエ学校がありません。
そのため、残念ながら多くのトップダンサーやトップを目指すダンサーは海外へ活動を移してしまいますが、バレエ教室も多いことから、今後も多くの日本人バレエダンサーが世界での活躍が期待されます。
まとめ
バレエは、ヨーロッパを中心に世界中で人気があります。
新体操やダンスの基本としてバレエをする子供も多く、幅広い年齢で楽しめるため、競技人口は非常に多いです。男性ダンサーが少ないため、男性ダンサーの増加が今後の課題ではないでしょうか。
今後、バレエ人口が増えてさらに盛り上がっていくとうれしいですね。
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