どこよりも熱くお届けするスポーツコンテンツ

NEW POST

スポスルマガジンの最新記事

スポーツを探求する

【コールドゲーム】点差や条件とは?高校野球以外も徹底調査!

野球の試合でときどき見られるコールドゲーム。

試合が途中で打ち切られるこの制度はときに議論の的となっています。

でもそもそもコールドゲームとはどのような制度なのでしょうか?

今回はコールドゲームが成立する条件について調査しました。

【コールドゲーム】その意味は?

【コールドゲーム】点差や条件とは?高校野球以外も徹底調査!①

コールドゲームは「cold game(凍結試合)」という意味だと思われがちですが、実は違います。

正しい意味は「called game(宣言された試合)」です。

この宣言をするのは、球審。

公認野球規則には、「正式試合は、通常9イニングから成るが、次の例外がある」とされていて、その中に「球審がコールドゲームの宣告をした場合」と明記されています。

つまり球審だけがコールド(宣言)することができるのです。

【コールドゲーム】点差による成立の条件

【コールドゲーム】点差や条件とは?高校野球以外も徹底調査!②

コールドゲームのうち高校野球の地方大会でよく見られるのが、大量得点差によるコールドゲームです。

具体的にはどのような規定になっているのでしょうか。

高校野球の場合

高校野球の得点差コールドゲームは、各都道府県の地方大会で適用されます。

その基準は、「5回10点、7回7点と統一する」というのが決まり。

具体的には

・5回終了時点で10点差以上

・6回終了時点で10点差以上

・7回終了時点で7点差以上

・8回終了時点で7点差以上

という場合に、得点差コールドゲームが成立します。

ただし各都道府県大会の決勝戦、そして甲子園大会では得点差コールドゲームは採用されていません

それはここまで勝ち上がってきたチームなら得点差があっても逆転できる可能性があると考えられているから。

実際に2014年夏の石川県大会決勝では、0対8の状況から星稜高校が9回裏に9点を取って逆転勝ちしています。

プロ野球の場合

高校野球とは違い、プロ野球には得点差コールドゲームのルールはありません

どれほど得点差が開いても試合は続行されます。

例えば2005年3月27日に行われた千葉ロッテマリーンズ対東北楽天ゴールデンイーグルスの試合は、5回裏終了時点でロッテが15点リードという大量得点差になりましたが9回まで続行。

結局26対0というスコアで終わっています。

一方でコールドゲームが成立してもおかしくない試合からの逆転も。

2017年7月26日の東京ヤクルトスワローズ対中日ドラゴンズの試合は、5回終了時点で中日が10点のリードという状況になりました。

その後7回にヤクルトがなんとか2点を返しますが、それでも8点差。

いずれにしてもコールドゲーム的展開でしたが、8回にヤクルトは8点を取って追いつき、10回に逆転勝ちしました。

その他の団体の場合

公認野球規則にはコールドゲームの成立条件は「所属する団体の規定に従う」と記されています。

そのため他の大会などでは団体によってコールドゲームの成立条件は微妙に違っています。

例えば東京六大学野球には得点差コールドゲームはありませんが、愛知大学連盟の試合では7回7点差でコールドゲームが成立、神奈川大学野球連盟の試合では7回以上10点差で成立といった具合。

大会によってもルールが変わることはあるので、注意が必要です。

【コールドゲーム】天候による成立の条件

【コールドゲーム】点差や条件とは?高校野球以外も徹底調査!③

一方、得点差が小さいのに試合が強制的に終わってしまうのが、降雨コールドなど、天候によるコールドゲームです。

野球規則では5回を終了した時点で試合は成立し、それより前ならノーゲームで、ここまでの試合は無かったことになります

具体的に成立する条件は以下のとおり。

①:5回の表裏を完了した後に、打ち切りを命じられた試合。(両チームの得点の数には関係がない)

②:5回表を終わった際、または5回裏の途中で打ち切りを命じられた試合で、ホームチームの得点がビジティングチームの得点より多いとき。

③:5回裏の攻撃中にホームチームが得点して、ビジティングチームの得点と等しくなっている時に打ち切りを命じられた試合。

プロ野球の場合

日本のプロ野球は上記の野球規則に準じたルールで行われています。

野球規則の表現を少し分かりやすく解説すると……

①は、5回裏の3アウトまで終了しているとき。

このときは5回裏終了時までの得点で、勝敗や引き分けが決まります。

②は、5回表は終わったけど、裏の攻撃がまだ終わる前に打ち切られたとき。

普通なら5回を終了していないので試合は成立しないはずですが、この時点でホームチーム、つまり裏の攻撃チームが勝っていたら、Xゲームと同じで裏の攻撃は必要がないため、試合は成立してホームチームの勝ちとなります。

③は5回裏の攻撃中に同点に追いついたところで打ち切られたとき。

引き分けという形で試合が成立します。

ただしややこしいのは、裏の攻撃で同点に追いつくのではなく、5回裏が始まった時すでに同点だったとき。

そのまま打ち切られると、ノーゲームになってしまいます。

では6回以降まで試合が続いて降雨コールドになったらどうなるのでしょうか?

6回、7回など、その回の裏表が終わっていれば、その回までの結果で試合が成立。

一方、例えば6回表の攻撃でビジターチームが得点を入れたあと、後攻の攻撃でホームチームが同点に追いついたり逆転したりする前に終わったら、6回は無かったことになり、5回までの得点で勝敗が決まります。

プロ野球以外の団体の場合

降雨コールドゲームの成立条件も団体によって違いますが、一般的にはアマチュア野球は「野球規則の5回を7回と読み替える」というルール。

7回終了後に降雨コールドゲームが成立する場合が多くなっています。

高校野球の場合

これまで高校野球は他のアマチュア野球と同じように7回終了後に降雨コールドゲームが成立。7回まではノーゲームとなっていました。

ところが2022年から全国大会ではそのルールが廃止に。

雨などで試合が中断した場合は翌日以降に続きを行う「継続試合」が導入されたのです。

また地方大会でも「継続試合を採用できる」と定められました。

これはゲリラ豪雨が増え、雨天順延が増加しているから。

また降雨コールドゲームに対して「かわいそうだ」と批判が集まったことや、ノーゲームで記録が無かったことにされる不公平、再び最初から試合をする選手の負担を減らすためと言われています。

まとめ

さまざまなドラマを生みつつも不満が残ることも多いコールドゲーム。

今後も時代の変化に合わせてルールは変わっていくかもしれません。

【関連記事はこちら】⇩
【野球】DH(指名打者)制とは?意味や具体例をご紹介!
【野球】バッティングのコツ6選!基本を押さえて打率UP!



  • この記事を書いたライター
  • ライターの新着記事
HIT

HIT

スポーツなんでも見たいやりたいライター

好奇心旺盛で面白いこと大好き。アウトドアスポーツを中心に、陸上・水泳・テニス・武道など広〜く浅くなんでも挑戦してきたアクティブ派ライターです。

  1. 風速8mはどのくらいの強さ?屋外スポーツに与える影響を調査!

  2. ファウルチップとは?ファウルフライとの違いやルールを解説!

  3. 【バレー】ダブルコンタクトってなに?どんな時に起きる?旧称も紹介!

PAGE TOP