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【クライマックスシリーズ】ルール・仕組みを解説!何勝したら勝ち?

プロ野球の日本一を決めるポストシーズン。

その入り口となるのがクライマックスシリーズです。

ペナントレース終了後に開催されるクライマックスシリーズは、セ・パ両リーグのシーズン上位3球団が対戦するもの。

その具体的な仕組みやルールは少しだけ複雑です。

今回は、プロ野球のクライマックスシリーズについて分かりやすく解説します。

【クライマックスシリーズ】仕組み

【クライマックスシリーズ】ルール・仕組みを解説!何勝したら勝ち?①

日本シリーズへの出場権をかけて、セ・リーグ、パ・リーグそれぞれのシーズン上位3球団が対戦するクライマックスシリーズ。

3球団の対戦はトーナメントで行われます。

ただしその組み合わせは、シーズン1位の球団に有利になっているのが特徴。

トーナメントはファーストステージとファイナルステージに分かれていて、ファーストステージでは、シーズン2位の球団と3位の球団が対戦します。

そしてファーストステージの勝者がファイナルステージへと進み、シーズン1位の球団と対戦するのです。

過去の勝率

「シーズン優勝していない球団が日本シリーズに進むのはおかしい」という声もあるクライマックスシリーズ。

では過去にシーズン1位以外の球団がクライマックスシリーズを勝ち抜いたことはどれくらいあるのでしょうか?

クライマックスシリーズがスタートしたのは2007年。

2021年までの過去15年間でシーズン1位の球団が勝ち抜けたのはセ・パ両リーグ共に12回です(2020年は新型コロナの影響で中止となり、シーズン1位のジャイアンツがそのまま優勝)。

つまり1位球団が勝ち抜ける確率は80%で、かなりの高確率だと言えます。

2位以下の球団が優勝したセ・パそれぞれ3回の内訳は、どちらのリーグもシーズン2位の球団が2回で、3位の球団は1回のみ。

この割合もシーズン成績から見て順当だと言えそうです。

ちなみに2位以下の球団がクライマックスシリーズを勝ち上がった計6回のうち、4回はその球団が日本シリーズも制しています。

【クライマックスシリーズ】対戦上のルール

【クライマックスシリーズ】ルール・仕組みを解説!何勝したら勝ち?②

トーナメントの試合数が少なく有利とはいえ、シーズン1位の球団の勝率が8割にもなるのはなぜでしょうか。

それはクライマックスシリーズ独自のルールであるアドバンテージなど、シーズン上位球団に有利な仕組みがあるからです。

ファーストステージ

シーズン2位と3位の球団が対戦するファーストステージは3戦行い、先に2勝した球団の勝利となります。

ここでの2位球団に有利な仕組みは以下の2点です。

・試合は3戦ともシーズン2位球団のホーム球場で行う
・1勝1敗1分または0勝0敗3分となった場合、2位球団が勝ち抜け

0勝0敗3分はまずあり得ませんが、1勝1敗1分はよくあるパターン。

つまり2位球団にとって引き分けは実質勝利に等しい価値を持つことになり、かなり有利になるのです。

さらに自宅や合宿所から直接通え、応援も多いホーム球場はやはり有利だと言えます。

ファイナルステージ

ファーストステージの勝利球団がシーズン1位の球団と対戦するファイナルステージは6戦行い、先に4勝した球団が勝ち抜け。日本シリーズに進出します。

ここでは1位球団に以下のような有利な条件が与えられます。

・1勝分のアドバンテージ
・試合は6戦すべてシーズン1位球団のホーム球場で行う
・引き分けを含んで対戦成績が5分の場合はシーズン1位の球団が勝ち抜け

特に大きいのは、シーズン1位の球団には最初から1勝のアドバンテージが与えられていること。

つまり6戦の間に1位球団は3勝すれば勝ち抜けできるのに対して、ファーストステージから勝ち上がった球団は4勝する必要があるのです。

また3勝3敗1分でも勝ち抜けとなるため、実質2勝3敗1分でも良いことに。

あまりない形ですが、2勝2敗3分でも勝ち抜けとなり、この場合は実質1勝しかしていないのに勝ち抜けということになります。

このようにシーズン1位の球団に有利なルールとなっていて簡単には下克上ができないのは、やはりシーズンを勝ち抜いた球団に日本シリーズ出場してほしいという声が多いためです。

【クライマックスシリーズ】その他のルール

【クライマックスシリーズ】ルール・仕組みを解説!何勝したら勝ち?③

クライマックスシリーズには、アドバンテージ以外にもシーズンとは少し違うルールが存在します。

知らないで適用された場面に遭遇すると驚くことになるかもしれません。

引き分けコールド

延長戦はシーズン同様12回まで。

12回裏が終了した時点で同点なら引き分けとなります。

ところがクライマックスシリーズでは「引き分けコールド」で12回裏が行われないということが起こるかもしれないのです。

それは裏の攻撃球団がその試合に勝っても引き分けでも勝ち抜けが決まる場合。

例えばシーズン2位の球団がファーストステージですでに1勝し、12回表の相手の攻撃が終わった時点で同点だったとします。

この場合、この試合の負けは無くなりましたから1勝1分以上が確定。たとえ次の試合に負けても1勝1敗1分で2位球団の勝ち抜けとなります。

そのため裏の攻撃をする意味はなく、ファーストステージも終了となるのです。

予告先発

予告先発は今ではセ・パ両リーグとも行われている制度。

レギュラーシーズンには試合開始前に翌日の先発投手を発表しますが、クライマックスシリーズでは発表のタイミングが違います。

セ・リーグはレギュラーシーズン同様、試合前に翌日の先発投手を発表しますが、パ・リーグでは試合終了後に翌日の先発投手を発表するのです。

雨天決行

クライマックスシリーズのスケジュールは非常にタイト。

レギュラーシーズンの試合が消化できていない場合は日程が重なってしまうこともあり、さらにすぐ後ろには日本シリーズが控えています。

そのためファーストステージの予備日は1日、ファイナルステージの予備日は2日だけ。

長雨が予想される場合、雨が降っても試合を強行することがあり得るのです。

まとめ

データを見るとクライマックスシリーズの下克上はかなり難易度が高いといえそう。

それでもシーズン2位や3位の球団のファンは一発逆転の日本シリーズ進出に期待してしまいます。

短期決戦で独特な緊張感と高揚感があるクライマックスシリーズ。

今後どのようなドラマが見られるのか、期待が膨らみます。



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でかむ

スポーツで人生楽しむ自然派ライター

筋トレとアウトドアをこよなく愛するライター。某FM局の作家時代、筋トレマスターに師事し、トレーニングブログを3年間で100本以上執筆しました。

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