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【パリオリンピック】選手村を解説!画期的な試みがいっぱい!?

パリオリンピックの注目ポイントのひとつが選手村。
選手村のルーツが誕生したのは1924年のパリ五輪だったということで、パリは選手村にとって記念すべき場所となっています。
そのパリで100年ぶりに開催される今回のオリンピックは、五輪史上最もサステナブルであることを目指す大会。いったいどのような工夫があるのでしょうか。
今回は、パリオリンピックで注目の選手村について解説します。

【パリオリンピック】選手村の概要

まずは選手村の概要について解説。
パリオリンピックの選手村はどのような施設になっているのでしょうか。

選手村とは

選手村はオリンピックとパラリンピックで選手や役員が寝泊りする特別な施設
オリンピックやパラリンピックは参加人数が多く、規模も巨大になるため「」と呼ばれ、宿泊施設以外にレストランショップ郵便局なども作られます。
選手村は、1924年パリ大会で選手たちが宿泊と移動に困らないよう、メインスタジアムの近くに木造コテージを建設したのがルーツ。
当時は簡素な宿泊施設でしたが、現在では敷地全体に厳重な警備が敷かれていて、関係者証を持った選手と役員以外は入れないようになっています。
そして近年はオリンピックとパラリンピックに合わせた選手村を、大会後に住宅地などに改修して売り出すのが一般的。そのため少しの改造で住宅やオフィスになるよう、建物は設計段階から工夫されています。

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場所や広さ

今回の選手村が作られたのは、パリの北側に隣接するセーヌ・サン・ドニ県
パリ市内に建設されなかった理由はシンプルで、そのような土地がないからです。
パリの面積は約105km²で東京23区の6分の1。人口密度は2万382人/km²で東京23区の1万5000人/km²よりずっと高くなっています。
サン・ドニとサン・トゥーアン、リル・サン・ドニという3つの地域にまたがるエリアに作られた選手村の面積は約52ヘクタール。サッカー場約70個分の広さです。
建物は82棟7200の部屋が用意され、オリンピック期間中には約1万4250人、パラリンピック期間中は約8000人のアスリートと役員・スタッフが入る予定になっています。

オリンピック・パラリンピック後

オリンピックに続いてパラリンピックが閉幕した後には、選手村は新しい街として利用されます。
選手たちの部屋は2500世帯分の住宅になり、他に学生寮ホテルオフィス公共施設商業施設が入る予定。
改装は2025年までに行われ、6000人が住み6000人が働く街になります。

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【パリオリンピック】選手村の見どころ

パリ大会の選手村の見どころは、過去にないほどサステナブルであるということ。他にも見どころはいくつもあります。

生物を保護

選手村には生物を守る工夫がいっぱい
広大な公園や庭園など多くの緑地が作られるほか、屋根の上も緑化されます。
これは昆虫が住める場所にするため。
また選手村の囲いには小動物の通り穴も設けています。

エコロジーと再利用

建物の多くは木材などの天然素材を使用。コンクリートを使う場合も再利用した素材を多く使っています。
また選手村には太陽光パネルも設置され、100%再生可能エネルギーで運営されるそうです。

エアコンがない

選手村の敷地内に多くの緑地がある目的のひとつは、エリア内の気温を下げること。
また床下に水道管を通して床冷房に利用するなどの工夫で、室内は常に外気温より6度低い状態をキープできるそうです。
その代わりに選手たちの寝室はあえてエアコンなし。こうすることで温室効果ガスの排出量を減らそうとしています。

世界最大規模のレストラン

選手村のサービス施設の多くは新築ではなく、既存の建物を活用しています。
特に目立つのは選手村の敷地の中心にあった映画撮影スタジオ「シテ・デュ・シネマ」。ここは24時間営業のレストランに改装されました。
その席数はなんと3200!元が広大な敷地面積をもつ映画スタジオだっただけに世界最大規模のレストランになりました。

五輪史上初の託児所

選手村の注目点のひとつは、託児所が設置されること。
女性アスリートが育児のために競技をあきらめることはまだ多く、ジェンダー不平等がスポーツ界の大きな問題となっています。
そこで子どもを持つアスリートが競技に集中できるよう、乳幼児を対象とした託児所が設置されるのです。

【パリオリンピック】選手村の問題点

画期的な試みが多いパリ大会の選手村。
しかしここまでご紹介した中には、参加国から不安の声が上がっている項目もあります。

エアコンなしが問題に

それは選手たちの部屋にエアコンがないこと。
パリの市長や組織委員会は、選手村に入ってくる自然の風が冷房の役割を果たすと発表していますが、近年の異常な猛暑にそれで対応できるのかと懸念する声が上がっているのです。
例えば2019年の夏には、パリで42℃の気温を記録。2024年のオリンピック期間中には観測史上最高の気温を更新する可能性があるという研究もあります。
オリンピックやパラリンピックの選手たちはベストコンディションを保つことが必要。我慢すればよいわけではないため、エアコンを求める声が多くなっているのです。

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オプションのエアコンを設置

こういった声に対して、選手村では「希望すればオプションでエアコンを設置することもできる」という対応策を発表。
日本オリンピック委員会(JOC)は、日本選手の全ての寝室にオプションのエアコンを設置するとしています。

まとめ

既存の建物を利用し、託児所を設置するなど画期的な試みがたくさん行われているパリオリンピックの選手村。
世界最大規模のレストランにも注目が集まっています。
大会期間中には選手たちがSNSで発信もしてくれるはず。
住み心地はどうなのか、選手たちの生の声もぜひ聞きたいですね。

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でかむ

スポーツで人生楽しむ自然派ライター

筋トレとアウトドアをこよなく愛するライター。某FM局の作家時代、筋トレマスターに師事し、トレーニングブログを3年間で100本以上執筆しました。

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