プロ野球のシーズン中にたびたび見られる連勝や連敗。
長く続くと「球団記録を更新するか?」と大きな話題になります。
ではプロ野球の過去の連勝記録はどれくらいなのでしょうか?
今回は、プロ野球各球団の連勝記録と、歴代のトップランキング、さらに連敗記録もご紹介します。
【プロ野球】連勝記録
まずは各球団の連勝記録を調査。
その結果、連勝記録の多くはかなり以前に達成されていることが分かりました。
各球団の連勝記録
各球団の連勝記録は以下の通り。
親会社やチーム名が変わった球団は、以前のものも含めた記録となります。
セ・リーグ | |
球団名 | 連勝記録(年度) |
読売ジャイアンツ | 15(1951年) |
中日ドラゴンズ | 15(1955年) |
阪神タイガース | 14(1937年)(1946年) |
広島東洋カープ | 12(1984年) |
東京ヤクルトスワローズ | 12(1991年) |
横浜DeNAベースターズ | 10(1999年など5度) |
パ・リーグ | |
球団名 | 連勝記録(年度) |
福岡ソフトバンクホークス | 18(1954年) |
千葉ロッテマリーンズ | 18(1960年) |
オリックスバファローズ | 15(1971年) |
北海道日本ハムファイターズ | 15(2016年) |
埼玉西武ライオンズ | 14(1957年) |
東北楽天ゴールデンイーグルス | 11(2022年) |
これを見ると現在ではチームの連勝記録を更新するのが難しくなっていることが分かります。
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連勝記録歴代ランキング
日本プロ野球全体の連勝記録ランキングはこのようになります。
順位 | 連勝記録 | 球団名(年度) |
1位 | 18
| 福岡ソフトバンクホークス(1954年) 千葉ロッテマリーンズ(1960年) |
2位 | 17 | 福岡ソフトバンクホークス(1965年) |
3位 | 15
| 読売ジャイアンツ(1951年) 中日ドラゴンズ(1955年) オリックスバファローズ(1971年) 北海道日本ハムファイターズ(2016年) |
4位 | 14 | 阪神タイガース(1937年)(1946年) 埼玉西武ライオンズ(1957年) |
5位 | 12 | 広島東洋カープ(1984年) 東京ヤクルトスワローズ(1991年) |
福岡ソフトバンクホークスが2度ランクインしている以外は、各球団が満遍なくランクインしています。
連勝記録が近年少なくなっている理由
上位は軒並み1950年代や60年代で連勝記録を更新することが難しくなっている理由は、ドラフト会議などのルール変更だと言われています。
これによってチーム間の実力差が縮まり、圧倒的な強さを誇るチームがなくなっているのです。
その中で2016年日本ハムの15連勝は奇跡といえるかもしれません。
連勝記録1位球団の背景 ホークス
では歴代1位球団は当時どのようなチームで、どのようなドラマがあったのでしょうか。
1954年の福岡ソフトバンクホークス(当時は南海ホークス)は、前年までにリーグ3連覇を果たし、パ・リーグには敵なしとも言われた状態。
この年も開幕7連勝でスタートしました。
ところが当時の西鉄ライオンズも絶好調。
7月には5.5ゲーム差をつけられてしまいます。
しかし8月下旬からホークスが反撃開始。
プロ野球記録の18連勝、さらに1引き分けを挟んで8連勝という快進撃で追い上げました。
ところがここから4連敗。
結果的には91勝49敗という素晴らしい成績だったのに、90勝47敗3分けの西鉄に優勝を奪われ、2位に終わってしまいました。
連勝記録1位球団の背景 マリーンズ(オリオンズ)
1960年当時、現在の千葉ロッテマリーンズは毎日大映オリオンズという球団でした。
1950年、毎日オリオンズ時代に初代パ・リーグ王者となったこの球団はその後低迷。1960年は西本幸雄新監督の元で再スタートした年でした。
するとこの年、「ミサイル打線」と名付けられた打線が大爆発。
さらに投げては左腕小野正一がなんと33勝をあげる大活躍をしました。
チームは6月にプロ野球タイとなる18連勝を記録。
その勢いのまま2度目のリーグ優勝を果たしました。
ところが日本シリーズでは圧倒的有利と言われながら、大洋ホエールズにまさかの4連敗。西本監督の更迭を招いてしまいました。
連勝記録を樹立したチームがどちらも最後まで突っ走ったわけではないのは皮肉だと言えます。
【プロ野球】連敗記録
連勝記録に続いて連敗記録も見てみましょう。
順位 | 連敗記録 | 球団名(年度) |
1位 | 18 | 千葉ロッテマリーンズ(1998年) |
2位 | 16 | 東京ヤクルトスワローズ(1970年)(2019年) |
3位 | 15 | 中日ドラゴンズ(1946年) 福岡ソフトバンクホークス(1969年) |
4位 | 14 | 横浜DeNAベースターズ(1955年)(2008年) 北海道日本ハムファイターズ(1984年) |
5位 | 13 | 広島東洋カープ(1999年) 埼玉西武ライオンズ(2015年) |
連敗記録の特徴は、年代の偏りがないこと。
チームの実力が近くなっても、ちょっとしたきっかけや雰囲気次第で連敗地獄に陥ってしまうことが分かります。
メジャーリーグの連勝記録
日本の連勝記録は18ですが、より歴史の長いメジャーリーグではどうなのでしょうか。
順位 | 連勝記録 | 球団名(年度) |
1位 | 26 | ニューヨーク・ジャイアンツ(1914年) |
2位 | 22 | クリーブランド・インディアンス(2017) |
3位 | 21 | シカゴ・カブス(1935年) |
4位 | 20 | オークランド・アスレチックス(2002年) |
5位 | 19 | シカゴ・ホワイトソックス(1906年) ニューヨーク・ヤンキース(1947年) |
1914年のニューヨーク・ジャイアンツは、シーズン26連勝とは別に17連勝も記録。
ところがなんとこの年の優勝を逃しています。
4位のオークランド・アスレチックスの20連勝は、野球にデータ解析を持ち込んだセイバーメトリックスを駆使した結果。
後に映画「マネーボール」でも取り上げられました。
そして2017年のクリーブランド・インディアンスの22連勝は、まさに近年の偉業。ついに連勝が終わった試合では地元ファンからスタンディング・オベーションが起こりました。
まとめ
チーム間の大きな実力差がなくなり、連勝記録を更新しにくくなっているのが現在の野球。
しかしその記録に挑む連勝が始めるとファンは大きな興奮を覚えます。
歴史を覆すような大記録が今後生まれることにも期待したいものです。
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