新体力テストの中でただ一つ、跳躍力を測定するのが立ち幅跳びです。
ただし単純に跳ぶ力ではなく、一瞬のタイミングを合わせる技術が必要。
ジャンプ力があってもうまく跳べないという子どももたくさんいます。
今回は、立ち幅跳びの記録を伸ばすポイントと、練習に取り入れたいコツを徹底解説。
技術を身に付けて記録アップを目指してください。
【体力テスト】立ち幅跳びのやり方
まずは文部科学省「新体力テスト実施要項」から立ち幅跳びのやり方をチェックしてみます。
1:両足を軽く開いて、つま先が踏み切り線の前端にそろうように立つ。
2:両足で同時に踏み切って前方へとぶ。
とても単純ですが、脚の力だけで跳ぼうとしても、記録は伸びません。
立ち幅跳びのテストでは、「跳躍能力」や「瞬発力」、「力強さ」だけでなく、「タイミングの良さ」も見ているのです。
【体力テスト】立ち幅跳びのポイント 腕を大きく振る
立ち幅跳びで遠くへ跳ぶためのポイントは、腕を大きく振ること。
腕の振りにタイミングを合わせて前に跳ぶことで距離が大きく伸びます。
コツ①リラックス
腕を大きく振るためのコツは、リラックスすること。
ガチガチに力が入っていると腕の振りが硬くなり、勢いが生まれません。
ケガを防ぐためにも、事前の準備運動とストレッチは必須。
筋肉や関節をあらかじめ動かし、柔らかくしておきます。
測定の前には手をブラブラさせるなどして、さらにリラックスするのも効果的です。
コツ②手が真下にきた瞬間にジャンプ
立ち幅跳びで最も難しいのは、手と足のタイミング。
これがバラバラだと記録がかなり落ちてしまいます。
手を前後に大きく振ったら、前に振る手に引っ張られるようにジャンプ。
跳び始めるタイミングは、手が真下にきた時に合わせるのがコツですが、いきなりでは難しいものです。
タイミングを合わせる簡単な練習法を最後に紹介しますので、ぜひお試しください。
【体力テスト】立ち幅跳びのポイント ひざを十分に使う
手を振るのに合わせて、ひざを十分に曲げることがポイント。
何度か手を振っている間に、タイミングを合わせてひざを曲げ、跳ぶ準備をします。
コツ③曲げる角度は90度まで
ひざを十分に曲げるといっても、実は注意があります。
それは曲げる角度が深すぎるとうまく力が使えないということ。
具体的にはひざを曲げる角度は90度までにするのがコツです。
遠くに飛ぼうとするとつい深くしゃがみ込みがちですから、しっかりチェックしてください。
コツ④ひざを引き上げる
手と足のタイミングがうまく合うと、ジャンプした後、体は一直線に伸び上がります。
そのあと距離を伸ばすコツは、すぐにひざを引き上げること。
ひざを高く上げることで前に体重移動を行い、距離を伸ばします。
ひざを抱え込むくらいのイメージで行うのが効果的です。
【体力テスト】立ち幅跳びのポイント 角度を意識する
立ち幅跳びでは高く跳んでも記録にはつながりません。
最も効率の良い角度で跳ぶことがポイントとなります。
コツ⑤角度は45度から50度
ジャンプの角度は、45度から50度が理想。
これより高すぎても低すぎても距離は落ちてしまいます。
何度か練習しながら角度をチェックしてもらい、修正していくのがお勧めです。
【体力テスト】立ち幅跳びのポイント 着地は前に
実際のテストでよく見られるのは、遠くへ跳ぼうと足だけを前に出し、着地で後ろに倒れてしまう失敗。
立ち幅跳びでは着地した地点のうち踏み切り線に最も近いところを測定しますから、後ろに倒れると記録が大きく落ちてしまいます。
着地は前に倒れるのがポイント。
そのためにも覚えておきたいのが、コツ④のひざの引き上げです。
これで重心が前にいけば、後ろには倒れにくくなります。
逆に最もしてはいけないのが、重心が後ろに残ったまま脚を遠くに伸ばすこと。
後ろに倒れてしまうだけでなく、重心が後ろにあることで距離自体も伸びなくなってしまいます。
コツ⑥腕を大きく後ろに振る
着地のときに前に向かって倒れるためのコツは、振り上げていた腕を大きく後ろに振ること。
腕を振った反動で体を前に倒します。
着地したらその場にしっかりしゃがんで、重心を前向きにキープ。
そうすれば尻餅をつくことが少なくなります。
【体力テスト】立ち幅跳びの練習法
立ち幅跳びの練習は家でも簡単にできます。
まずは立ったまま両腕を前後に大きく振ります。
このとき、ずっと速いままではなく、前後はゆっくり、真下にきたときに最も速くなるよう、練習してください。
次にスクワットをします。
足は軽く肩幅程度に開き、ひざを90度まで曲げて、勢いよく戻します。
腕を使わずに立ち幅跳びをするイメージで伸び上がってください。
最後に腕の振りと足の屈伸を合わせます。
タイミングが合えば、腕を振り上げるとひざが伸び、振り下ろすとひざが曲がるのが実感できるはず。
その状態で腕が真下を通過するときの速度を最大まで上げる練習をします。
腕の振り上げと同時に体が浮き上がるようになったらタイミングはバッチリです。
まとめ
新体力テストの中でも練習によって記録を伸ばしやすいのが立ち幅跳び。
事前に練習をすることで自信を持ってテストに臨めるはずです。
今回ご紹介したコツもぜひ参考にして、練習をしてみてください。
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