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【野球】トライアウトって何?歴史や参加資格、テスト方法を徹底解説!

毎年日本シリーズ終了後の野球界で話題になるのが、トライアウトです。

現役を続けたい野球選手が移籍先を求めて参加するはなんとなく分かるけど、どういうシステムなのかよく理解できないという方も多いのではないでしょうか。

今回は野球のトライアウトについて、その歴史や内容を詳しく解説します。

【野球】トライアウトとは

【野球】トライアウトって何?歴史や参加資格、テスト方法を徹底解説!①

トライアウトは、プロスポーツのチームが入団希望者を集めて行う入団テストのこと。

スカウトは球団から選手にオファーして契約するものですが、トライアウトは選手から球団にアピールし、契約を目指すことになります。

このトライアウトは、スポーツによっては各チームが行うのが一般的。

しかし日本のプロ野球では11月または12月の全シリーズ終了後に「12球団合同トライアウト」が行われます。

12球団合同トライアウト誕生の背景

以前、入団テストのトライアウトは各球団が独自に行なっていました。

日本のプロ野球では選手と球団の契約が切れるのは11月末。

各球団はもっと早い時期、シーズン終了直後に戦力外通告を行い、選手たちは次の移籍先を探すのが慣習でした。

ところがこの場合、日本シリーズに出場したチームは戦力外通告が遅れ、その球団の選手は移籍先探しで不利な状況になってしまいます。

その不公平をなくすために2001年に12球団の合同トライアウトがスタート。さらに2004年からは合同トライアウト以前に独自の入団テストを行うことを禁止したのです。

ただし各球団の秋季キャンプへの練習参加など、実質的な入団テストは残っているとも言われ、グレーゾーンになっています。

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【野球】12球団合同トライアウトの内容

【野球】トライアウトって何?歴史や参加資格、テスト方法を徹底解説!②

現役続行を希望する選手をまとめて見られる場としても注目の12球団合同トライアウト。

いったいどのような仕組みで行われているのでしょうか。

参加資格

12球団合同トライアウトの参加資格は、以下の2つです。

・日本プロ野球機構に1度でも所属経験がある選手

・現状が自由契約の選手

つまりプロ経験が必須の条件で、プロになったことがない学生や社会人野球の選手が実力をアピールしたくても参加はできません。

一方でプロから一度は独立リーグ入りした選手が再びプロ野球復帰を夢見て参加することもあります。

ただし合同トライアウトに参加できる回数は2回までと定められています。

かつてプロだったからといって毎年参加し続けるということはできないのです。

テスト内容

合同トライアウトはシート打撃方式で行われます。

シート打撃方式とは、各守備位置に選手を置いて実戦に近い状態で行う打撃練習のこと。

塁上にランナーを置き、ピッチャーも実戦を想定して投げます。

・ピッチャーは打者3人と対戦

・バッターは異なるピッチャーと4打席から6打席対戦

・カウント0−0から、または1−1から

などが基本的な形ですが厳密な決まりはなく、その年の参加人数などによって細かい内容は変わります。

いずれにしても実力をアピールできるチャンスはごくわずか。

選手たちはその数少ない機会に全力をぶつけます。

観戦

合同トライアウトには12球団の関係者はもちろん、独立リーグや社会人チーム、海外の球団関係者も集まります。

会場となる球場によっては一般のファンが観戦可能になることも。

シーズン終了後の重要なイベントとして注目する野球ファンも増えています。

トライアウト後の流れ

合同トライアウトで実力をアピールできれば、その場で球団のオファーを受けて契約というケースも。

しかし一般的には球団からの電話を待つことになります。

その期間は5日以内。

もし電話を受けることができても即契約とは限りません。

追加の入団テスト球団キャンプへの参加でさらに様子を見てから正式契約ということも。

また球団の育成選手として契約する場合もあります。

過去の合格率

では実際に合同トライアウトを経てプロ野球のチームに所属できた選手はどれくらいいるのでしょうか?

近年の結果を見ると、以下のようになります。

年度参加人数合格者数
2016年度65人3人
2017年度51人2人
2018年度48人3人
2019年度43人3人
2020年度57人6人

大変厳しい結果であることが一目瞭然です。

とはいえ過去にはトライアウトから横浜DeNA入りした中村紀洋選手や、巨人入りした石井義人選手、ヤクルト入りした森岡良介選手など、見事に復活を遂げた選手もいます。

多くの選手がそのような逆転を夢見てトライアウトに挑むのです。

オファーがなかった場合

過去の合格率を見れば、5日待ってもどこの球団からも声がかからない選手がほとんどであることが分かります。

しかしそういった選手にとって合同トライアウトが無意味だったわけではありません。

前述の独立リーグや社会人チームからスカウトされる選手は多く、競輪や格闘技など他競技の関係者からオファーを受けることもあります。

また打撃投手やブルペンキャッチャーとして球界に残るきっかけになることもあるのです。

まとめ

移籍先が見つからなければ最後のユニフォーム姿になるかもしれない合同トライアウト。

多くの選手にとってプロ野球に残るための最後の手段となります。

またベテランの中には、これまで支えてくれた人々への感謝を込めた引退の花道と考える選手も。

参加する選手それぞれが野球人生の全てを賭けるからこそ、トライアウトを観た多くの人々が感動を覚えるのではないでしょうか。

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