スポーツといえば、身体を動かすもので、チェスはスポーツではないという人も多いと思います。
しかし、チェスはれっきとしたスポーツで、マインドスポーツに分類されます。
マインドスポーツとは、その名の通り「考えるスポーツ」で、身体を動かさず頭脳メインに使ったスポーツのことを指します。
チェスと聞いて、その存在は知っていても実際にプレーをしたことがあるという方はどれくらいいるのでしょうか。
多くの方はプレーをしたことがないのではないでしょうか。
ルールも知らないという人も多いと思います。
日本ではあまり馴染みがなく、海外でよく楽しまれているものです。
しかし、「チェックメイト」という言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。
こちらは将棋でいう「詰み」と同義語として扱われています。
今回は日本人にそこまで馴染みがないマインドスポーツである「チェス」について解説していきます。
【チェス】歴史
チェスの歴史を知ることで、チェスの魅力も知ることが出来ます。
どういった経緯で今のチェスが誕生して日本に伝わったのか解説します
世界での歴史
チェスの歴史は古代インドで行われていた「チャトランガ」というゲームが最有力とされています。
「チャトランガ」は日本の将棋も発祥になっているとされていて、多くのボードゲームの発祥として存在していました。
チャトランガは将棋と同様に、駒を使って相手の王様を責めるゲームで、ルールは後で説明しますが、チェスも同様のゲーム内容です。
元々は4人制で楽しまれていましたが、2人制のチャトランガが誕生し、これがチェスの元になったと言われています。
そこから8〜9世紀頃にロシアやヨーロッパに伝わり、「チェス」が誕生しました。
ルールが統一化され始めたのは16世紀に入ってからで、それまでは国によってルールに違いがありました。
1924年に国際チェス連盟が設立されてからは、きちっとしたルールに則った世界大会が行われていきます。
当時はロシア(旧ソ連)が世界選手権を独占していましたが、米国のボビーフィッシャーが1972年に世界選手権の王座を奪還します。
この出来事は当時、世界を2極化していた軍事大国として君臨していた米国とロシア(旧ソ連)の頭脳決戦として話題になりました。
それがきっかけで、西側諸国にもチェスが流行するようになったのです。
今や、195カ国が世界チェス連盟に加盟するほど、全世界でチェスは楽しまれています。
日本での歴史
日本には江戸時代に西欧諸国との貿易で伝えられたと言われています。
当時は将棋が主流で、チェスは鎖国やキリシタン禁止令なども相まって、広まることはありませんでした。
しかし、戦後日本には、アメリカを始め各国の外国人が滞在しており、チェスの愛好家が多かったことから日本にもチェス文化が馴染むようになりました。
その流れを受けて、日本のプロ棋士である「坂口允彦」らが1962年に日本チェス連盟(現:日本チェス協会)を設立し、現在まで愛され続けています。
【チェス】やり方
歴史を解説し理解したところで、本題のチェスのやり方やについて解説していきます。
ゲームの流れは、白から、白・黒・白・黒・・という順番に駒を1つずつ動かしていくゲームです。
相手の駒を取りながら相手のキングを取った方が勝ちとなります。
自分の駒を相手の駒がいるマスに移動させると、その相手の駒を盤外に移動させ、自分の駒をそのマスに置くことが出来ます。
取った相手も駒は将棋と違って使用することが出来ません。
【チェス】駒の種類
チェスの駒には将棋のように種類があります。
そして、それぞれに動き方とルールがあり、それを元にゲームを進めていきます。
駒について解説していきましょう。
ビショップ
ビショップは斜めであればどこまでも動くことが出来ます。
将棋でいうところの角行と同様です。
ルーク
ルークは縦や横方向であれば、どこまでも動くことが出来ます。
将棋でいうところの飛車と同様です。
クイーン
クイーンは縦や横方向に加えて斜め方向であれば、どこまでも動くことが出来ます。
将棋でいうところの飛車+角行という最強の駒です。
キング
キングは八方で1マスだけ動くことが出来ます。
将棋でいうところの王将や玉将と同様です。
ナイト
ナイトはL字にジャンプします。
ナイトだけが、他の駒を飛び越えて移動することが出来ます。
将棋でいうところの桂馬と似たような動きです。
ポーン
ポーンは前に1マス進むことが出来ます。
ただし、最初の位置からは2マス進むことが可能です。
将棋でいうところの歩兵と同様ですが、駒を取るときだけは、ななめ前に動きます。
チェスの駒の並べ方
チェスは将棋と同様に並べ方が決まっています。
以下駒の並べ方です。
①盤は右下を白マスにし、まずポーンを2段目に並べます。
②両端から ルーク、ナイト、ビショップの順に並べていきます。
③そして、真ん中に キングとクイーンを置きます。
④白クイーンは白マス、黒クイーンは黒マスに置きます。
⑤必ずキングをクイーンは向かい合います。
まとめ
今回はチェスの基本的な部分を解説しましたが、チェスの面白さを理解するためには実際に体験してみることがおすすめです。
体験してみると、簡単なルールにある面白さと奥深さを知ることが出来ます。
是非とも一度体験してみて、相手の城を攻略してみてください。
相手のキングが取れた時の高揚感に、はまってしまうかもしれません。
【関連記事はこちら】⇩
・チェスの勝ち方について考察!どのような動きや戦略が効果的!?