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「カーリングストーン」の値段は10万円以上!?その秘密を解説!!

カーリングでは1チームが8個のストーンを使います。

このストーンは1個が約20kgもあるため、選手はマイストーンを持ち歩くのが大変そうと思いがちですが、実はそうではないのだとか。

ここでは意外に高価で貴重な、カーリングストーンの秘密をご紹介します。

カーリングストーンの値段

カーリングストーンは通常1つの試合で使う16個がセットで売られていて、値段は160万円以上になります。

つまりあのストーン1個が10万円以上。初心者がマイストーンを買うのは大変そうです。

ところがカーリングの世界にはマイストーンは存在せず、ストーンは会場が保有するもの。

選手はボウリング場でそこに置いてあるボールを使うように、会場の備品であるストーンをそのまま使っているのです。

カーリングストーンの原材料の秘密

カーリングストーンが高価な理由は、原材料が貴重なものだから。

石の種類としては墓石にも使われている花崗岩なのですが、実は産地が厳密に決められているのです。

スコットランドの無人島産

カーリングに使われるのは、スコットランドアイサクレイグ島という小さな無人島産の花崗岩のみ。

花崗岩はイタリアやアメリカ、中国など世界各地で採取できますが、この島のもの以外は認められません

そもそもカーリングの起源は「スコットランド・アインゲーム」というこの地の伝統的競技であり、それも理由の一つですが、最も大きな理由は、アイサクレイグ産の花崗岩が世界で最も硬く、純度が高いためです。

アイサクレイグは約6000万年前の火山噴火で誕生した島。溶岩が急速に冷えたことで島の表面に滑らかな花崗岩が形成されました。

その結果、他にないほどよく回転する花崗岩になったのです。

しかも密度が大きいことで吸水性が小さく、氷上で溶けた水の影響を受けにくいという特徴もあり、非常に強靭で激しいぶつかり合いでもダメージを受けにくくなっています。

採集は20年に一度

優れた性質を持つアイサクレイグ島の花崗岩ですが、採集はいつでも行えるというわけではありません。

それは自然保護の観点から、この島での砕石は20年に一度と定められているからです。

それではストーンがすぐに不足してしまいそうですが、この島の花崗岩で作ったストーンの耐久年数は100年とも200年とも言われています。

カーリングストーンの形の秘密

カーリングストーンの公式なサイズは、円周36インチ(約91cm)以下、高さ4.5インチ(約11㎝)以上、重さは17.24㎏から19.96㎏と定められています。

単純に丸くて滑らかな石のように見えますが、実はその形には秘密があります。

滑る部分はリング状

ストーンの底の面は平面ではなく、中心がほんの少し凹んでいます。氷に接する部分はリング状

その大きさは直径約13㎝で、リングの幅はわずか1㎝。この部分はランニング・バンドと呼ばれています。

2種類の花崗岩を使用

カーリングストーンは2種類のストーンを組み合わせています。他の石と衝突するボディには、粘りと弾性があって欠けにくいアイサクレイグ産のコモングリーン花崗岩を使用。

一方、氷と接するランニング・バンドには同じくアイサクレイグ産のブルーホーン花崗岩を使用します。

このブルーホーン花崗岩は特に粒子が細かく、安定した滑りを生む上、他の石では決して真似できないとされる自然な曲がりを実現しているのです。

カーリングストーンが曲がる秘密

ストーンは回転をかけると曲がりますが、実はよく曲がる場合とあまり曲がらない場合があります。特になぜか会場によって差があり、その理由はつい最近まで謎とされてきました。

曲がりに影響するのは氷の表面の状態などとも言われていたのですが、近年の研究で解明されたその答えは、ランニング・バンドの面積と素材の粗さ

つまり、会場が所有しているストーンが違うから、会場によって曲がり方が異なるということだったのです。

今後ランニング・バンドの研究がさらに進めば、カーリングのプレーも大きく変わるかもしれません。

カーリングストーンとユニフォームの関係

カーリングはチームで同じ色のユニフォームを着ますが、実はユニフォームの色は、ストーンのハンドルの色で決まるのです。

ストーンのハンドルは一般的に黄色。カーリングでは黄色は”明るい色”、赤は”暗い色”とされています。

そしてユニフォームは、ハンドルが明るい色の場合、「明るい色のシャツやジャケット、セーターを着る」のが決まりです。

明るい色のユニフォームは、特に申請しない限り、主に白か黄色となっています。

一方、ハンドルが暗い色の場合は、「暗い色のシャツやジャケット、セーターを着る」と定められています。

つまり中継で見ていてどのストーンがどちらのチームか分からなくなっても、ユニフォームの色を見れば一目瞭然なのです。

ちなみにこのルールにズボンの色は関係ありません。そのため極端に派手なズボンで登場するチームもあります。

まとめ

長い歴史と伝統を持つカーリングストーン。

1個10万円以上しますが、その希少価値を考えれば安いと言えるかもしれません。

カーリング中継を見るときには、ストーンにもぜひご注目ください。

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でかむ

スポーツで人生楽しむ自然派ライター

筋トレとアウトドアをこよなく愛するライター。某FM局の作家時代、筋トレマスターに師事し、トレーニングブログを3年間で100本以上執筆しました。

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