コートやフィールドで行われるスポーツは、その大きさに決まりがあります。
例えばラグビーの国際試合は100m×70m。
アメリカンフットボールは109.73m×48.76m。
ではサッカーは?
実はけっこう曖昧なのです。
今回はサッカーコートの各サイズをご紹介します。
【サッカー】コートの各サイズ
サッカーの発祥にはさまざまな説がありますが、いずれも正式なコートのサイズは決められていませんでした。
諸説ある中のイングランド発祥説は、参加人数は約7000人、街全体がフィールドで、両ゴールの間は5kmという驚異的な広さ。
そのような状態からルールが整備され、コートの広さも定められました。
とはいえコートのサイズは実はきっちりとしたものではないのです。
タッチライン
タッチラインはコート全体の縦(長い方)のライン。
ここからボールが出たときはスローインでボールをコート内に入れることになります。
競技規則によると、タッチラインの長さは90m~120m。
国際試合では100m〜110mと定められています。
どちらもかなり曖昧。
FIFAの推奨サイズは105mとなっています。
ゴールライン
ゴールラインはコート全体の横(短い方)のライン。
オフェンス側がボールを出したらゴールキック、ディフェンス側がボールを出したらコーナーキックとなるラインです。
競技規則によると、ゴールラインの長さは45m~90mと、最短と最長でなんと2倍もの差があります。
国際試合でも45m~90mですが、ワールドカップやオリンピックのような大会では64m〜75mという規定。
FIFAの推奨サイズは68mです。
ゴールエリア
ゴール前でゴールに最も近い長方形がゴールエリア。
ゴールキックを蹴る際にボールを置くことができる範囲です。
そのサイズは、縦5.5m、横18.44mになっています。
ペナルティエリア
ゴール前でゴールエリアよりひと回り広い範囲がペナルティエリア。
ゴールキーパーが手を使える範囲です。
またこの内側でディフェンス側が直接フリーキックとなるファールをすると、相手にペナルティキック(PK)が与えられます。
そのサイズは、縦16.5m、横40.44mです。
ペナルティアーク
ペナルティアークは、ペナルティーエリア外側の中央部分に描かれている半円のエリア。
ペナルティキックを蹴る際にボールを置く位置を中心にしたもので、キッカー以外は入ってはいけないという場所になります。
その半径は9.15mです。
センターサークル
コートの中央に描かれた円がセンターサークル。
その中心はセンターマークで、キックオフはここからとなり、相手チームの選手はキックオフされるまでセンターサークル内に入ってはいけないというルールです。
さらにPK戦の際には、キッカーと両チームのゴールキーパー以外の選手は全員がセンターサークル内にいなければならないと定められています。
大きさは半径9.15m。
この大きさには意味があり、直接フリーキックや間接フリーキックなどのプレースキックでも、相手チームはボールから9.15m以上離れなければならないと決まっているのです。
【サッカー】有名スタジアムの各サイズ
サッカーのコートはそのサイズが縦横ともきっちりと決まっていないのが特徴。
前述のようにFIFAの推奨サイズは105m×68mとなっていますが、実際のスタジアムのサイズはどのようになっているのでしょうか。
日本のスタジアムの多くは、FIFAの推奨サイズにピッタリ。
しかしスタジアムによっては違うサイズのところもあります。
エスタジオ・ド・マラカナン
ブラジルのリオデジャネイロにある世界最大規模のサッカースタジアム。
1950年と2014年のワールドカップはここで開かれています。
そのサイズは、110m×75m。
推奨サイズより広くなっています。
スタッド・ド・フランス
サッカーとラグビーのフランス代表のホームスタジアム。
1998年ワールドカップの主会場として建設されたスタジアムで、2024年パリオリンピックのメインスタジアムにもなります。
そのコートのサイズは119m×75m。
推奨サイズよりかなり広く、特に縦に長くなっています。
茨城県立カシマサッカースタジアム
1993年に誕生したこのスタジアムは日本で初めての本格的なサッカー専用スタジアム。
鹿島アントラーズのホームスタジアムであり、2002年ワールドカップの会場の一つにもなっています。
そのサイズは、115m×78m。こちらも推奨サイズよりかなり広いのが特徴です。
アンフィールド
リヴァプールFCのホームスタジアムですが、建設は1884年。
そのサイズは、101m×68m。
何度も大改装をしていますが、これ以上コートを拡張できないため、UEFA欧州選手権とUEFAチャンピオンズリーグの決勝戦は開催できなくなっています。
まとめ
近年の大きなスタジアムはFIFA推奨サイズに統一されつつありますが、サイズが曖昧なのがサッカーコートの特徴。
さまざまな大きさのコートがあるため、例えば幅が広いコートならサイドからのクロスを生かす、幅が狭いコートならロングスローから一気にゴールを狙うなど、その大きさに合わせた作戦が重要になってきます。
サッカーをプレーする際にはコートのサイズにも注目して作戦を立てると良いかもしれません。
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