テレビや雑誌で紹介され、華々しく活躍する多くのスポーツ選手たち。今日も彼等に憧れ、自分もヒーローになりたいと最初の一歩を踏み出す人は多いことでしょう。
しかし、どんなスポーツ選手もやがて引退の時はやってきます。時には、怪我で若いうちに選手をやめなければいけなくなる人もいるでしょう。
また、自分自身は運動が得意ではないけれど、スポーツが大好きだから関わる仕事がしたいと考える人もいます。
そんな人達の多くは、スポーツ選手そのものではないけれど、スポーツと関わる仕事に就きたいと考える事が多いのではないでしょうか。しかし、一言で言ってもスポーツに関わる仕事は多種多様に存在します。
審判のような仕事やコーチのような指導役、それこそスポーツ関連ショップの店員やアイテムを製作する仕事までまちまちです。自分にあったスポーツに関わる仕事ってなんだろう?と悩む人も少なくないかもしれません。
そんな中、ドラマに取り上げられるなどして注目されている仕事があります。それが、スポーツマネジメントという仕事です。今回は、そんなスポーツマネジメントについて詳しくご紹介していきます。
スポーツマネジメントってどんな仕事?
そもそも、スポーツマネジメントと言われてもイメージが湧かない、という人も多いのではないでしょうか。
そもそもこの言葉の意味は曖昧で、実際にスポーツマネジメント関わる人や書籍を見ても、バラバラな答えが返ってくることが少なくないと言います。
何故なら、その仕事内容そのものが非常に多岐にわたるからです。
この仕事を簡単に説明するならば、文字通り“スポーツに関わる、あらゆるマネジメントの仕事”となります。
プロスポーツの球団やクラブ経営
例えば、プロスポーツの球団やクラブ経営も、スポーツマネジメント業務の一つとなります。プロスポーツ団体へのアプローチと言い換えてもいいでしょう。
また、そこに所属する選手達一人一人に、どのようなサポートをしていくかを考えるのもマネジメント業務の一環と言えます。スポーツ人材の育成もとても大切な仕事です。
それぞれの選手に、どのような練習方法が最適か、どのようなコーチが必要か。まさに、縁の下の力持ちとなってスケジューリングなどのサポートをしていくのも彼らの重要な使命なのです。
スポーツ全体の発展や地域への普及
さらに、選手個人というより、スポーツ全体の発展や地域への普及を担う仕事もあります。地域スポーツの発展に貢献するのも、立派なスポーツマネジメントの業務と言えます。
プロのみならず、スポーツがより地域住民にとっても身近な存在となるよう、スポーツを知ってもらうためにイベントを企画したりする仕事です。
スポーツマネジメントは“スポーツの発展のために、個人・組織・競技そのものを支援するためのあらゆる仕事”と言うこともできます。
スポーツマネジメントなくして、スポーツの発展はありえないと言っても過言ではないのです。
【関連記事はこちら】⇩
・スポーツマネジメントとは?仕事内容や向いている人をご紹介!
スポーツマネジメントの仕事につきたい!
では、そんなスポーツマネジメントの仕事に就くにはどうしたらいいのでしょう?必要な資格などはあるのでしょうか?
特別な資格は必要ない
この仕事で一番大切なことは、“スポーツとそれに関わる人々を愛する気持ち”と言っても過言ではありません。
特別な資格は必要ないのです。ただし、スポーツに関する幅広い知識や、選手たちの立場に立って考えられる広い視点、高い交渉能力などは求められることになります。
よって、大学や専門学校でスポーツマネジメントに関する知識を学んでから就職する人が多いようです。
具体的には、経営の知識を学べる経営学部、スポーツに関する知識を学べる体育学部などを出るのがおすすめと言われています。
早稲田大学スポーツ科学部のようなスポーツを看板に掲げている学部、中には中京大学スポーツマネジメント学科のように直接スポーツマネジメントの名前を掲げている大学を目指すのも良いでしょう。
また、この仕事は競技を引退した元選手にも適正があると言われています。実際に競技をプレーした経験が、スポーツマネジメントの仕事に大きく役立つことになるからです。
スポーツマネジメント、その年収は?休みは?
スポーツマネジメントの仕事に就くにあたり、気を付けなければいけないことがいくつかあります。
仕事の競争率が非常に高い
1つ目は、この仕事の競争率が非常に高いと言われていること。
スポーツに直接的に関わる仕事なので、魅力を感じる人が多く、また先述したように競技引退者も数多く志望することになるからです。
場所に拘らないのであれば、国外で働くことも視野に入れると良いかもしれません。
年収
2つ目は、年収です。この仕事の給料相場は、月給にして23万円~30万円程度と言われていますが、これもスポーツによって大きく左右される傾向にあるのです。
人気があるスポーツ、普及しているスポーツであるほど高くなる傾向にあります。逆にマイナーなスポーツに関わりたいと思った時は、すぐに高い給料で働くのは難しいかもしれません。
休日
3つ目は、安定した休みを取ることが難しい仕事であるということです。
というのも、スポーツに関わる多くのイベントは、平日よりも休日や祝日に集中する傾向にあります。当然、スポーツマネジメントの仕事をする人も、同じように平日よりも休日や祝日に仕事をすることが増えます。
また、地方でイベントを行う場合は遠い場所までその都度飛んでいく必要があるため、慣れ親しんだ地元だけで仕事をするということは難しいのです。
スポーツマネジメントの仕事の魅力って?どういう人が向いている?
とても大変なことが多いように見えるスポーツマネジメントの仕事ですが、志望者が多いのは当然そこに大きな魅力があるからです。
最も身近で応援できる
なんといっても、愛するスポーツに関わり、選手やファンを最も身近で応援できる立場になれることでしょう。自分達の仕事が、スポーツの発展に直結していくことになります。
フィールドで直接プレーしなくても、見えないところで戦う影の選手と言っても過言ではない存在なのです。
新しいスポーツビジネスの発展に貢献
また、スポーツマネジメントは今あるスポーツを応援するだけの仕事にとどまりません。新しいスポーツビジネスの発展に最も貢献できる仕事でもあるのです。
新しいスポーツが誕生する瞬間に立ち会えることもありますし、スポーツを発展させるための新しい事業に直に関わっていくこともできます。
例えば近年、国をあげてのスポーツ産業の拡大に取り組むべく、スポーツと“別の何か”を掛け合わせたさまざまなコンテンツが登場しているという例もあります。
具体的に言えば“近畿日本ツーリスト株式会社”や“西鉄旅行株式会社”は、スポーツ&旅行という組み合わせを行い、各種競技団体や地域との連携による活性化実現に成功しました。また、“株式会社タニタ”などは、食堂事業を中心としたスポーツ&食のビジネスモデルを考え、新しい事業の展開を行っています。
スポーツを盛り上げるありとあらゆる事業を考案し、手助けできることこそスポーツマネジメントの醍醐味だとも言えるでしょう。
スポーツマネジメントに向いている人とは?
では、この仕事にはどんな人が向いているのでしょうか。
なんといっても、スポーツが好きな人には最も適正があるでしょう。大好きなスポーツのために貢献できる人をこの業界は求めています。
また、スポーツが好きであるのみならず、スポーツをビジネス目線で捉える事が出来る人はさらに適正があると言えます。
さらに言うのであれば、この仕事は多くのスポーツ団体や選手、様々な業界の人と関わることが多い仕事です。
円滑なコミュニケーションを取ることが出来る人、各所の架け橋となれる人、とにかく人と話をするのが好きという人も向いていると言えるかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。東京オリンピックや、スポーツマネジメントにスポットを当てたドラマなどでますます注目を浴びているこの仕事。スポーツそのものは得意ではないけれど、スポーツに関わる仕事がしたい!という人はぜひ、さらに詳しくチェックしてみてください。
【関連記事はこちら】⇩
・スポーツマネジメントとは?仕事内容や向いている人をご紹介!