近年一人のアスリートやチームに対して多くのサポートがつくようになってきました。
例えば、プロテニスプレーヤーの錦織圭選手には2人のコーチに加えて、メンタルコーチ1人、トレーナー1人、マネージャー2人、管理栄養士1人の7人でチームが構成されています。
このようにアスリートの周りでは、多くの専門家達がアスリートをサポートしていることが伺えます。
栄養士もその一人で、アスリートのパフォーマンスを支えるとても魅力ある仕事です。
今回はアスリートを支える栄養士の仕事内容や、スポーツ栄養士になるためにはどうしたらよいのかを記事にしていきます。
スポーツ栄養士の仕事内容
まずは仕事内容について紹介していきます。
スポーツ栄養士の役割とはアスリートの栄養管理や食事のアドバイス、相談を受ける仕事が主です。
アスリートにとって食事はとても重要です。
食べた物からエネルギーを生み出し、パフォーマンスを向上させるためや、練習で不足した栄養の補給と疲労の回復をするためにも、食事がとても重要になってくるのです。
栄養士の中でもチーム専属のスポーツ栄養士、アスリートと個人契約しているスポーツ栄養士、ジュニアスポーツチームと契約している栄養士、トレーニングジム専属の栄養士など様々いらっしゃいます。
主な仕事内容を以下の通りです。
・食事メニューの作成及び提供:チーム、個人専属の栄養士であればチーム・個人の練習メニューや疲労に応じて必要な栄養素を食事に含んだメニューを考え、提供しています。
・栄養指導:選手の栄養状態や体重管理を把握して、その都度適切なアドバイスを行うことも仕事の一つです。
・アスリート教育:常に選手に栄養士が同行できるとは限りません。
そのため選手自身でも自分に合った栄養・食事管理が行えるように、セミナーや講義を行うことも仕事です。
特にジュニアアスリートに対しては、成長と共に自己管理できるような教育をしていくことは特に重要です。
スポーツ栄養士になるには資格が必要!?
スポーツ栄養士の仕事内容を見ていただくと、栄養に関する知識だけでは難しいことがわかります。
競技ごとのスポーツに関する知識や理解、スポーツ栄養に関する知識、選手に対する精神面の知識などが求められます。
管理栄養士の資格だけでスポーツ分野で働くことはできますが、公認スポーツ栄養士という資格も取得しておくと、よりスポーツに特化した栄養士になれると言えます。
この資格は「スポーツ栄養の専門職」として公益社団法人日本スポーツ協会と、公益社団法人日本栄養士協会の共同認定によるものです。
管理栄養士の資格を取得した後に、「公認スポーツ栄養士」の資格を取得している栄養士の方も多いのが現状です。
スポーツ栄養士になるにはまず、管理栄養士になる必要があります。
管理栄養士になるには高校卒業後に、管理栄養士の資格が取れる専門学校、または大学に入学する必要があります。
学校で必要単位を取得して年に1回行われる国家試験に合格したのちに、管理栄養士になれるのです。
また、栄養士の養成学校と、実務経験年数合わせて5年以上ある方も、管理栄養士の国家試験を受ける資格が認められます。
まとめると、管理栄養士資格取得可能な大学や、専門学校を卒業して国家試験を受けて合格する。
もしくは栄養士養成校を卒業して実務経験を積み、国家試験に合格することが管理栄養士になれる道となります。
管理栄養士になったのちに公認スポーツ栄養士になるには、取得条件として
・管理栄養士であること
・満22歳以上であること
・スポーツ栄養指導の経験または予定がある者
の3つの条件を満たす必要があります。
その後は、書類選考によって受講者を選定
➡講習を受ける(スポーツ指導者共通科目152.5時間)
➡試験に合格(スポーツ指導者共通科目の筆記試験)
➡講習を受ける(スポーツ栄養専門科目116.5時間以上)
➡口頭試験、プレゼンテーション試験に合格(スポーツ栄養専門科目検定試験)
の順序を通過して公認スポーツ栄養士になれるのです。
スポーツ栄養士の働き口としては研究機関、フリーランス、給食会社、病院や診療所、行政など様々な場所があります。
そのほかにもスポーツチームと直接契約している方や、スポーツ協会に所属する方、食品メーカーに勤めている方など様々です。
具体的にスポーツ選手や、チームに所属するには個人で直接営業をする方もいれば、スポーツチームや実業団に所属してサポートするなど、様々な方法があります。
スポーツ栄養士の給料
スポーツ栄養士の正確な給与情報は定かではありませんが、おおよそ平均年収350万円と言われています。
病院所属であれば平均276万円、プロチームであれば月収100万円を超えるケースもあり、ある程度の幅はありそうです。
詳細な給与形態は、働く場所によって大きく変動するのが現状と言えます。
まとめ
今回は、スポーツの分野で活躍する栄養士になるにはどうすれば良いかをまとめてきました。
アスリートを支えていくには、スポーツ知識に特化した、より専門的な知識が必要になってくることは、わかっていただけたかと思います。
アスリートの土台を支え、パフォーマンス向上に努める栄養士という魅力ある仕事が、もっと広まると良いですね。
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