4年に一度開催される、サッカーの最高峰であるワールドカップ(W杯)は、2022年の11月に、初めて中東カタールのドーハでキックオフとなります。
そんな最高峰の舞台で、過去に大会連覇を果たした国はどこでしょうか?
この記事では、連覇した国とその強さの秘密、そして前大会の覇者が連覇を果たす可能性について詳しくみていきます。
ワールドカップで連覇した国はどこ?
まず結論から言えば、過去のサッカー・ワールドカップで連覇した国は2か国で、イタリアとブラジル(連覇した順)です。
最初に連覇を果たしたのはイタリアで、自国で開催された1934年大会と、その次の1938年フランス大会でした。
そしてブラジルが連覇したのは、1958年のスウェーデン大会と、続く1962年のチリ大会です。
どちらも、かなり昔の連覇となっています。
そして、最近で最も連覇に近かったのは1998年フランス大会のブラジルです。前大会である1994年のアメリカ大会で優勝し、前評判も高かったのですが、自国開催のフランスに敗れて準優勝となりました。
ブラジルは更に、その次の2002年の日韓大会でも優勝しているので、運が良ければ大会4連覇も夢ではなかったことになります。
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強さの秘密は?
ワールドカップで常に優勝候補として名前が挙がる、サッカー強豪国はどこでしょうか?
サッカーファンなら誰でも良く知っており、納得できる強豪国といえば、次の6ヵ国です。
・ブラジル
・イタリア
・ドイツ
・アルゼンチン
・フランス
・スペイン
その理由は、上記6ヶ国すべてがW杯で優勝経験があり、しかもスペインを除いた5ヶ国は複数回の優勝を果たしています。
中でも最強とみられるのが、連覇を果たしているブラジルとイタリア、そしてドイツです。事実、ブラジルが5回、イタリアとドイツは4回、それぞれW杯で優勝しているのです。
・ブラジル:5回(開催年:1958、62、70、94、2002)
・イタリア:4回(1934、38、82、2006)
・ドイツ:4回(1954、74、90、2014)
次に、最強であるブラジルとイタリアの強さの秘密について解説します。
ブラジル
ファンの誰もが認めるサッカー王国・ブラジルですが、そのブラジル・サッカーの魅力は、何といっても個々の選手の“ジンガ”と呼ばれるテクニックです。
巧みなフェイントで一気にマークをかわすドリブルや、ボールがどこから飛んで来てもぴたっと足元に収めるトラップ、そして、コースやスペースさえあればどこからでも蹴りこめる力強いシュートなど、優れたテクニックを、まるでサンバのリズムに乗っているかのように軽快に披露できるのは、ブラジルの選手だけです。
こうしたブラジル独特のプレースタイルの原点は、彼らの先祖でもあるアフリカの血が関係しているのでは、とみる解説者もいます。
ブラジルが世界最強のサッカー王国になれたのは、アフリカの血が生み出す華麗なプレーを他のどの国よりも早く取り入れたためだといいます。
そのアフリカ諸国が、サッカーに対して本格的に取り組み始めたのは1960年代で、他の地域よりもかなり遅れています。ところが、ブラジルではサッカー協会が1914年という昔に設立され、サッカーでは先駆者となっています。
ブラジルにも類に漏れず人種差別があり、黒人選手が代表チームで活躍するようになったのは1934年のイタリア大会以降ですが、それでも他のどの国よりも早く黒人選手を登場させました。
黒人独特の身体能力の高さが、人種融合の進むブラジルでいち早くサッカーのチームプレーに溶け込み、急激な進化を遂げたことで、アフリカのパワーやリズム感と南米のテクニックが融合した、最強のチームが誕生したのです。
イタリア
イタリアサッカーの代名詞は、カテナチオ(閂(かんぬき)、南京錠の意味)と呼ばれる鉄壁の守りです。
まさに、鍵をかけるようにしっかりと守りを固め、攻撃では天才肌のファンタジスタにボールを委(ゆだ)ね、先制点を奪います。
その後はしっかりと鍵をかけて守りきり、1-0で勝利するスタイルが、イタリアサッカーにおける「完璧な勝利」となります。
イタリアは、歴史的にも様々な都市国家が寄り集まって形成された国です。イタリアサッカーは、こうした歴史上の都市間対立の代理戦争の位置づけとして人気を高めたとされます。
戦争である以上、戦いの内容やスタイルよりも、いかに被害を少なく勝利を得るかが重要です。一方、ただ自分の陣地に立てこもっているだけでは戦争には勝てません。
そこで、彼らは勝つための戦法を研究し、相手によって攻め方を変え、最も有効となる戦いの方法を選択していきました。こうした戦における研究熱心さがイタリアサッカーの真骨頂です。
前回優勝国・フランスのカタール大会連覇は?
前回(2018年ロシア開催)大会で優勝したのはフランスですが、今回のカタール大会で連覇を果たせるのでしょうか?
過去の連覇がわずか2ケ国で、しかもかなり古い時代のものであり、連覇そのものが非常に困難だといえます。
事実、最近の1994年アメリカ大会からの結果をみると、前回大会優勝国は次の大会で苦戦しています。
開催年 | 開催国 | 優勝国 | 次回大会での成績 |
1994 | アメリカ | ブラジル | 準優勝 |
1998 | フランス | フランス | グループリーグ(GL)敗退 |
2002 | 日本・韓国 | ブラジル | ベスト8 |
2006 | ドイツ | イタリア | GL敗退 |
2010 | 南アフリカ | スペイン | GL敗退 |
2014 | ブラジル | ドイツ | GL敗退 |
2018 | ロシア | フランス | ??? |
特に、直近の3大会では、前回大会優勝国が全てグループリーグ敗退しています。
さて、フランスの今大会での様子を占ってみましょう。
今大会でフランスが入ったグループリーグの対戦相手は下記のとおりです。
・オーストラリア(FIFAランキング:39位)
・デンマーク(10位)
・チュニジア(30位)
フランスのランキングは4位なので、フランスがグループリーグで敗退することは考えにくいですが、本番では何が起こるかわかりません。
ともあれ、フランスの大会連覇がなるかどうかは、大きな話題となるでしょう。
まとめ
開催が間近に迫った、サッカーW杯カタール大会。
ファンとしては最大の楽しみですが、より一層楽しめるため、過去に大会連覇した国とその強さの秘密、そして前大会の覇者フランスが連覇なるかどうかについて詳しくみてきました。
サッカーファンとしては、こうした記録を意識しながら、ワクワクして大会を応援したいものです。
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