グループリーグ戦では、「死の組」と表現されることが度々あります。
テレビの解説やニュースで耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか。
今回はそんな「死の組」について詳しく解説していきます。
FIFAワールドカップについて
「死の組」と表現されるスポーツは様々ありますが、サッカーのワールドカップで表現されることが多い傾向にあります。
数あるスポーツのワールドカップの中でも、最も成功したと言われているワールドカップはサッカーのFIFAワールドカップです。
というのも、サッカー以外の競技に名付けられた様々なワールドカップは「FIFAワールドカップ」が大成功し、それにあやかったと言われています。
FIFAワールドカップの歴史
第一回FIFAワールドカップは1930年にウルグアイで開催されました。
当初から「ワールドカップ」と名付けられていましたが、当時FIFAの会長であったジュール・リメが優勝トロフィーを寄贈したことから、そのトロフィーは「ジュール・リメ杯」と呼ばれるようになります。
その影響は1946年7月25日に行われたFIFA第25回ルクセンブルク総会で大会の正式名称が「ジュメール・リメ杯世界選手権大会」に変更されるほどです。
しかし、その後1970年メキシコ大会において3度優勝を果たしたブラジルが「ジュール・リメ杯」を永久に保有することとなり、1974年に開催された西ドイツ大会からは新しいトロフィーが寄贈されることになったため、「FIFAワールドカップ」が正式名称になりました。
参加チームについて
FIFAワールドカップに参加できるチームは国やそれに準ずる地域であり、厳密にはFIFAに加盟したサッカー協会を単位としています。
例えば、イギリスは1カ国ですが、イングランド・ウェールズ・スコットランド・北アイルランドの4協会がそれぞれ加盟しているため、4チームとして出場します。
現在もそのルールは変わりません。
その参加チームは抽選により、どのグループに入るか決められ、リーグ戦を行います。
【関連記事はこちら】⇩
・【サッカー】ワールドカップの歴史|始まり~現在に至るまでを調査!
・【ワールドカップ|W杯】歴代の番狂わせ4選!
死の組について
死の組とはスポーツで使われる用語の1つです。
FIFAワールドカップのように、次のラウンドへの進出をかけて行われるグループリーグ戦や予選は抽選でどのグループに入るかを決めるのですが、有力候補に数えられている強豪チームが1つのグループに多く存在する状態のことを指します。
強豪チームがグループリーグ戦や予選で敗退するため、抽選結果が出てからそのグループの試合は世界的に注目を浴びるようになります。
死の組の由来
「死の組」という言葉の由来となったのは、1958年にスウェーデンで開催されたFIFAワールドカップの際に、地元メディアが「巨人の戦い」と表現したことがきっかけとされています。
当時、強豪国として注目されていたブラジル・イングランド・ソビエト連邦・オーストリアが集結したグループとなりました。
その後、1970年にメキシコで開催されたFIFAワールドカップで、前回大会優勝国のイングランド、2度の優勝経験があるブラジル、前々回大会準優勝のチェコスロバキア、強豪国として注目されていたルーマニアが集中し、メキシコのジャーナリストが「死の組」と初めて表現しました。
死の組となった組み合わせ
過去のFIFAワールドカップで「死の組」となった組み合わせにはどんなものがあるのでしょうか。
次はその組み合わせについて簡単に紹介します。
1978年FIFAワールドカップ
開催国のアルゼンチン、当時で2度の優勝経験があるイタリア・フランス、準優勝2回の経験がある古豪ハンガリーが集ったことで死の組と表現されました。
イタリアとアルゼンチンが1次リーグを突破しました。
1982年FIFAワールドカップ
2次リーグで前回大会優勝のアルゼンチン、2度の優勝経験があるイタリア、3度の優勝経験があるブラジルが集うことで死の組と表現されました。
イタリアが突破し、その年に優勝することになります。
1986年FIFAワールドカップ
ウルグアイの監督がウルグアイ、ドイツ、デンマーク、スコットランドが集ったグループに対して「死の組」と表現しました。
1990年FIFAワールドカップ
1990年は1次リーググループFでイングランド、アイルランド、オランダ、エジプトが揃いました。
それだけでなく、グループBのアルゼンチン、カメルーン、ソビエト連邦、ルーマニアが揃ったグループも死の組と呼ばれることになりました。
2010年FIFAワールドカップ
2010年はFIFAランキング5位以内のブラジル・ポルトガル、FIFAランキングがアフリカ2位のコートジボワールが揃うグループGが死の組と呼ばれることになりました。
2014年FIFAワールドカップ
2014年は多数の死の組が形成されることになります。
グループBにはスペイン・オランダ・チリが入り、グループDにはウルグアイ・イングランド・イタリアが入り、グループGにはドイツ・ポルトガル・ガーナ・アメリカが入るという3グループの死の組が形成されました。
そのほかにも、ブラジル・クロアチア・メキシコ・カメルーンが入るグループAも死の組と表現する人もいました。
まとめ
今回はスポーツの世界で度々表現される「死の組」について紹介しました。
強豪国が揃う「死の組」はどの国が勝ち上がるのかわからないため、世界的に注目することになります。
2022年に開催されるFIFAワールドカップで日本が入ったグループEは「死の組」とスポーツ紙で報じられました。
その中を勝ち上がることが出来るのか楽しみです。