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【野球】犠牲フライとは?条件やルールについて解説!

野球では、ノーアウトか1アウトでランナーが3塁の場面になると、実況アナウンサーが「ここは最低でも犠牲フライが欲しい場面です」と言うことがあります。
さてこのときどのような打球なら、犠牲フライを打ったと言えるのでしょうか。
今回は、野球の犠牲フライをご紹介。
成立する条件やルール、打撃記録への影響についても解説します。

【野球】犠牲フライの条件とルール

【野球】犠牲フライとは?条件やルールについて解説!①

まずは犠牲フライのルールから確認してみましょう。
公認野球規則9.08の(d)に犠牲フライについての記述があります。
0アウトまたは1アウトで、打者がインフライトの打球を打って、フェア地域とファウル地域を問わず、外野手または外野の方まで廻り込んだ内野手が、
(1)捕球した後、走者が得点した場合
(2)捕球し損じたときに走者が得点した場合で、仮にその打球が捕らえられていても、捕球後走者は得点できたと記録員が判断した場合
には、犠牲フライを記録する。
堅い文章で状況がイメージできない方も多いのではないでしょうか。
具体的にはどういうことか、詳しく解説します。

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インフライト

インフライトとはボールが地面に触れていない状態のこと。
フライやライナー、またノーバウンドの投球もインフライトです。
この定義は野球ではとても重要。
インフライト(ノーバウンド)とインフライトではない状態(バウンド後)ではボールの扱いが全く変わってきます。
例えば三振が成立するのは、第3ストライクをインフライトの状態で捕手がキャッチしたとき。
投球が地面にバウンドしたり、捕球ミスで落としたりしてインフライトの状態でなくなると三振ではなくなります。打者は走者になるため、アウトにするにはタッチが必要。打者は振り逃げをすることもできます。
犠牲フライの場合は、打球がインフライトの状態で野手にキャッチされた後に本塁に生還するのが条件
つまりフライかライナーかには関係なくインフライトのボールであることが必須で、ゴロやワンバウンド後では犠牲フライは成立しません。

ファウルでも成立

ルールに「フェア地域とファウル地域を問わず」とありますから、犠牲フライはファウル地域で捕っても成立します。
守備側としてはファウルフライを追って無理な体勢で捕るときには、ホームでアウトにできるかを考える必要があるのです。
そのためファウルフライをわざと落球することもあります。

内野フライでは成立しない

ルールには「外野手または外野の方まで廻り込んだ内野手が」とあります。
これは犠牲フライが成立するには外野の区域までボールを飛ばす必要があるということ。
捕球するのは内野手でも構いませんが、その場合は内野手が外野の区域まで移動して捕る必要があります。
内野フライでもタッチアップしてホーム生還を目指すのは自由ですが、これはかなり難しくなりますから、バッターの功績にはならないのです。

エラーでも成立

少しややこしいのが、守備側がエラーした場合。
エラーなら3塁ランナーは簡単にホームインできるため問題ありませんが、かわいそうなのは打者の方です。
なぜなら相手のエラーが記録されて犠牲フライが認められないと、打率が下がり、打点も消えてしまうから。
打者は同じ仕事をしたのに相手のエラーで打撃成績が下がるのは理不尽です。
そこでルールには「(2)捕球し損じたときに走者が得点した場合で、仮にその打球が捕らえられていても、捕球後走者は得点できたと記録員が判断した場合」という項目が加えられています。
つまり実際にはエラーをしていても、エラーがなければ犠牲フライだったと審判が判断したときには犠牲フライが成立するのです。

犠牲フライの記録

犠牲フライは打者がまさに自分を犠牲にして得点すること。
行ったことで打撃成績に悪影響が出ないよう、配慮されています
具体的には打数は増えないという決まり。
そのためアウトですが打率は変わらないことになります。
また自分が打ったことで点が入っていますから、打点も加算
ただし出塁率だけは下がります

【野球】犠牲フライ タッチアップ

【野球】犠牲フライとは?条件やルールについて解説!②

犠牲フライが成立するためには、走者が得点しなければなりません。
そのときに行うのがタッチアップです。
タッチアップに関してはどのようなルールがあるのでしょうか?

タッチアップのルール

タッチアップはそれ自体が野球規則で定義された言葉ではなく、「リタッチ」というルールを利用したプレイです。
リタッチには、①飛球が捕えられたときに離塁していた走者が、進塁の起点となった塁に帰塁する行為と、②飛球が打たれたとき塁にタッチしていて、野手が捕球したのを見て次塁へスタートする行為の2つがあり、②の行為がタッチアップを表しています。
ルール上必要なのは野手がフライやライナーに触れた後に離塁することです。
ポイントは離塁のタイミング。
完全に捕球されてアウトになってからではなく、触れれば大丈夫ですから、野手がボールをお手玉している間でも問題ありません。
ただし、スピードを上げておくためにわざと塁の後ろに待機し、タイミングを合わせて走りながら離塁するフライングスタートは認められません

アピール

では離塁が早い、またはフライングスタートをした場合は、自動的にランナーがアウトになるのかというと、そうではありません。
このケースは「アピールアウト」といって、守備側からのアピールがなければアウトにはならないのです。
アピールをせずに次の投球をすると、セーフになってしまいます。

まとめ

犠牲フライはルールを把握しておかないと得点や打撃記録にも影響が出てしまうプレーです。
ちなみにサヨナラ犠牲フライで離塁のタイミングに疑問があった場合、アピールできるのは守備側の出場選手全員がファウルラインを超えるまでか、アマチュアなら挨拶のために両チームが本塁に整列するまで。
サヨナラ犠牲フライを防げる場面が一生に一度はあるかもしれませんから、ぜひ覚えておいてください。

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でかむ

スポーツで人生楽しむ自然派ライター

筋トレとアウトドアをこよなく愛するライター。某FM局の作家時代、筋トレマスターに師事し、トレーニングブログを3年間で100本以上執筆しました。

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