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【野球】試合時間は何分?|年代別一覧もご紹介!

野球の試合時間は何時間?と聞かれたら、あなたはどれくらいの時間だと答えますか。
ある程度年齢が上の方なら、2時間ちょっと答えるかもしれません。
しかし近年のプロ野球の平均試合時間は3時間を超えています。
これはなぜでしょうか?
今回は、野球の試合時間について調査してみました。
昔と今の比較、中学・高校・大学など年代別の平均試合時間もご紹介します。

【野球】試合時間の変遷

【野球】試合時間は何分?|年代別一覧もご紹介!①
野球の試合時間はどのように変わってきたのでしょうか。
実は昔は今とは大違いだったようです。

昔の野球の試合時間

野球のルールが統一されたのは1845年のこと。
当時の野球は現在のような9イニング制ではなく、どちらかのチームが21点先取するまで続くというルールでした。
そのため試合は延々と続くことに。
一方で試合後には一緒に食事をするという暗黙のルールがあったため、チームおかかえの料理人はいつ試合が終わるのか分からず、調理の準備が大変だったそうです。
その結果、料理人から不満が噴出。終了時刻が予想しやすいよう9イニング制に変更になりました。
しかし1872年当時は現在のフォアボールが9ボールで1塁に進めるというルール。その後、8ボール、7ボールと減っていきましたが、いずれにしても野球はのんびりと時間をかけて行うスポーツだったことが分かります。

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プロ野球の試合時間の変遷

ではプロ野球の試合時間も、昔よりは短くなっているのかというと、実は逆。
野球のルールが固まってから誕生した日本のプロ野球では、むしろ昔の方が試合時間はずっと短かったのです。
1950(昭和25)年にプロ野球は1リーグ制から2リーグに分裂しました。この当時の平均試合時間は、セ・リーグが1時間44分で、パ・リーグは1時間45分
その後試合時間は徐々に長くなり、パ・リーグは1954(昭和29)年、セ・リーグは1957(昭和32)年に2時間を突破しました。
さらに10年後の1967(昭和42)年には、セ・パともに2時間30分を超え、1980(昭和55)年にパ・リーグ、1983(昭和58)年にセ・リーグがついに3時間以上となったのです。
ここ20年間の平均試合時間は3時間10分台で推移。
つまりプロ野球が2リーグ制になった当時と比較しておよそ2倍にも伸びているのです。

【野球】試合時間が長くなっている理由

なぜこれほど試合時間は長くなってしまったのでしょうか。
その理由は野球が複雑化しているからだと言われています。

プレー時間は変わっていない

プロ野球の試合時間は、1時間45分から3時間10分以上へと増えていますが、実際にボールが動いているプレー時間はわずか20分から30分。実はこの時間はずっと変わっていないと言われています。
増えたのは主にプレー以外の時間なのです。

球種が増えた

プレー以外の時間が伸びている理由の一つは、ピッチャーの球種が増えたこと。
その結果、まずサインの交換に時間がかかるようになりました。
さらに球種が増えたことでバッターがファウルをする回数も増えました。

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戦術が増えた

ピッチャーの球種以外に、攻撃や守備の戦術が増えたことも大きな原因。
ここでもサイン交換に時間がかかるようになり、また代打や代走、ピッチャー交代や守備固めといった選手交代の機会も増加。
その結果、ボールが動かない時間だけがどんどん増えているのです。

【野球】サインの仕組みや種類について解説!試合でいかそう

【野球】年代別の試合時間

【野球】試合時間は何分?|年代別一覧もご紹介!②プロ野球と比較して高校野球は試合時間がずっと短い印象があります。
実際にその平均時間はどれくらいなのでしょうか?

各年代の平均試合時間

中学野球、高校野球、大学野球、プロ野球の平均試合時間は以下の通りになります。

年代試合時間
中学約1時間30分
高校約2時間
大学約2時間30分
プロ約3時間〜3時間30分

中学野球の試合時間が短いのは7回制だから。
高校野球は攻守の交代できびきびと走るほか、サイン交換が単純選手の交代も少ないことが短い試合時間の理由だと言われています。
その後、大学、プロと年代が上がるごとに試合時間は約30分ずつ伸びることに。
ただし実際にボールが動くプレー時間はいずれも20分から30分で、やはりボールデッドの時間だけが伸びていることになります。

最長と最短記録

高校野球の甲子園大会とプロ野球それぞれの最短と最長試合時間についても調べてみました。
高校野球甲子園大会の最短は、昭和22年夏の大会で記録された1時間12分。小倉中対岐阜商の試合は、6対3という打撃戦だったにもかかわらず、このような短時間で終わっています。
一方、高校野球甲子園大会の最長は、昭和8年夏の大会で中京商と明石中が記録した4時間55分。延長 25回で1対0という息詰まる投手戦でした。
日本のプロ野球最短は昭和21年大阪タイガース対パシフィックの試合で記録された55分。試合は1対0で大阪が勝ちましたが、勝利投手が88球完封で負け投手が91球完投負けという投球数の少なさでした。
最長は平成4年に阪神タイガースとヤクルトスワローズが記録した6時間26分。延長15回で3対3の引き分けでしたが、途中、サヨナラホームランの取り消しをめぐる抗議の中断が37分もあり、試合終了はなんと夜中の0時26分でした。

【野球】試合時間短縮の動き

【野球】試合時間は何分?|年代別一覧もご紹介!③近年のプロ野球は試合時間短縮のためにさまざまな工夫をしてきました。
それでもこの20年間、試合時間は全く減っていません。
しかもここ最近は試合時間を削減しようという声も減ってきているそうです。
それはなぜでしょうか?

試合時間短縮を求める意味

プロ野球界が試合時間を短縮しようと取り組んできた背景には、テレビの試合中継がありました。
テレビの中継は午後7時に始まって、午後9時に終わるもの。それを超えると放送時間延長となるか、試合途中での打ち切りとなります。
テレビ局にとっては、午後9時からの番組がずれてしまう延長は大変困るもの。
野球の視聴率がとても高かった頃にはそれでもメリットがありましたが、高視聴率が望めなくなった近年、延長の可能性がある野球の試合は放送しづらくなっていたのです。
そのため午後9時までに試合を終わらせることがプロ野球界の大きな目標になっていました。

試合時間短縮の動きは下火に

しかし試合時間の短縮を求める声はここ数年下火になっています。
その理由は地上波でのプロ野球中継自体がほとんどなくなってしまったからです。
高い視聴率が取れなくなったプロ野球中継はケーブルテレビネット配信のコンテンツに。ファンは時間を気にせず試合を楽しめるようになり、試合時間短縮の声もここ数年は小さくなりました。

まとめ

日本ではプロ野球の試合時間を短くしようという動きは少し減りましたが、アメリカでは今もさまざまな方策が講じられています。
実際に試合時間を20分以上短縮することに成功したのが、ピッチクロック。ピッチャーはボールを持ってからランナーがいる場合は20秒以内、いない場合は15秒以内に投球動作に入らないとボールになるというルールです。
一部には不評なシステムですが、日本のプロ野球に採用されれば、今後は試合時間が大幅に短くなるかもしれません。

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スポーツで人生楽しむ自然派ライター

筋トレとアウトドアをこよなく愛するライター。某FM局の作家時代、筋トレマスターに師事し、トレーニングブログを3年間で100本以上執筆しました。

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