腕立て伏せは胸の筋肉を中心に上半身全体を鍛えることができる優秀なトレーニング。
しかしこの腕立て伏せが苦手で、「1回もできない」「数回しかできない」という人も多いのではないでしょうか。数回しかできないトレーニングは筋肉への負担が大きく、怪我にもつながりやすいため危険。
しかし腕立て伏せができない人には、実は2種類の理由があり、もしかしたらすぐにできるようになるかもしれないのです。
今回は腕立て伏せができない人のために、その理由と改善法をご紹介します。
腕立て伏せができない理由
腕立て伏せができない場合、大きく2つの理由が考えられます。
そのどちらかによって対処法は違いますが、適切な方法で継続すればほとんどの場合は腕立て伏せができるようになるはず。
まずは自分がどちらのタイプか、確認してみてください。
①筋力不足
腕立て伏せができない人の1つ目の理由は、筋力不足です。
この場合、さらに3つの理由に分けることができます。
・体幹の筋力が足りない
・胸と腕の筋力が足りない
・筋力に対して体重が重い
腕立て伏せをするときに体をまっすぐに保てない人は腹筋や背筋などの体幹の筋力不足。すぐにフォームが崩れてしまうため、うまく腕立て伏せができない可能性があります。
姿勢をキープできるのに沈み込んで体を持ち上げる動きができない人は、胸や腕の筋力不足か、筋力に対して体重が重いことが考えられます。
②フォームが悪い
筋力不足よりも実は多いのが、フォームが悪いというパターンです。
特にありがちなのは、背中が丸くなって頭が下がっているフォーム。頭から床に近づいていくフォームになると、体重が胸ではなく肩にかかります。
肩の筋肉は胸の筋肉よりもずっと弱いもの。そのため腕立て伏せができないことになるのです。
また床に置く手の間隔が狭い場合、胸ではなく腕の上腕三頭筋をメインに使うことになります。こちらも胸よりはずっと弱いため、腕立て伏せができなくなってしまうのです。
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腕立て伏せのフォームを矯正する方法
腕立て伏せができるようになるためには、まず正しいフォームを知り、自分のフォームと比較してください。
もしフォームが間違っていたら、正しいフォームに直すだけでできるようになるかもしれません。
正しい基本姿勢
まずは腕立て伏せの基本姿勢をとり、手の位置をチェックしてください。
基本姿勢
・四つん這いの状態から足を延ばし、両手とつま先で体を支える
・手は肩幅の1.5倍ほど開く
・手の位置は、上から見たときにみぞおちの横あたり
・手を少しだけ外向きに開き、脇を軽く閉じる
・左右の肩甲骨を近づけて胸を張る
腕立て伏せでやりがちなのは、腕が真横に開くフォーム。
これは手の位置が肩の真下や前に出ていることと、手の指を内側に向けて肘を開いてしまうことが主な原因です。
腕を真横に開くと肩甲骨を寄せることができず、上下しながら肩甲骨が動くことになるため、胸の力をうまく使うことができず、肩の怪我にもつながります。
正しい腕の角度は、やや後ろ向きのハの字。
効かせたい筋肉によっては腕を真横に開く方法もありますが、まずは安全で姿勢をキープしやすい上記の基本を練習してみてください。
正しい動き
基本の姿勢ができたら、そこから体を下げていきます。
動き方
・肘を後方に向かってハの字の方向に曲げながら床に胸を近づけていく
・胸が床に近づいたら主に胸の力で床を押して体を持ち上げる
・その間、体を一直線に保ち続ける
動きの途中で最も気をつけるべきなのは、体が曲がらないこと。
背筋が丸くなって顔から床に近づくフォームになると肩に荷重がかかってしまいます。
また逆に背中が反ってお腹から床に近づくフォームも間違い。腰に負担がかかり、やはり胸の力をうまく使えないだけでなく、腰を痛めてしまいます。
腹筋に常に力を入れて体を一直線に保つようにしてください。
腕立て伏せの筋力不足に対処する方法
正しいフォームで行っても腕立て伏せができない場合は、筋力不足が考えられます。
その場合もあきらめることはありません。
順を追って鍛えていくことで、できるようになっていくはずです。
体幹を鍛える:プランク
プランクは、腕立て伏せの基本フォームから床に肘をついて、主に腹筋の力で体を一直線にキープする運動。
腕立て伏せの正しい姿勢を保てるように体幹の筋肉を鍛えます。
やり方
・四つん這いの状態から両足をそろえて伸ばし、つま先を床に立てる
・肘を肩の真下について体を支える
・腹筋に力を入れて頭頂からかかとまでを一直線にしてキープ
30秒から60秒保つのが目安ですが、キツくなって姿勢が崩れるようならストップしてください。
腕を伸ばして腕立て伏せの基本姿勢のままキープする方法も。こちらの方が体幹への負荷は軽くなりますが、同時に腕も鍛えることができます。
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胸を鍛える:膝つき腕立て伏せ
膝つき腕立て伏せは、膝を床について行う腕立て伏せ。
体幹や胸にかかる負荷を減らせるので、格段に楽になります。
やり方
・腕立て伏せの基本姿勢から、床に膝をつく
・頭頂から膝までを一直線にして基本姿勢をとる
・肘を後ろ向きにハの字の方向に曲げ、胸を床に近づける
・床を押して体を持ち上げる
腕立て伏せに慣れていない人は、負荷が軽い膝つき腕立て伏せで、肘の角度や肩甲骨を寄せる感覚などを練習するのがおすすめ。
ここで正しいフォームを身につけながら鍛えれば、普通の腕立て伏せもできるようになるはずです。
まとめ
腕立て伏せは正しいフォームを覚え、必要な筋力をつけていけばできる運動。
フォームが正しくても数回以内しかできない場合は、無理に行う必要はありません。
筋トレは8回から10回で限界になるのが理想。
普通の腕立て伏せができなくても、負荷を下げた膝つき腕立て伏せをやって10回ほどで限界になるようならそれで十分なトレーニングになっています。
自分の体力に合った正しい方法で、腕立て伏せを続けてください。
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