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五大栄養素とは?役割や働きについて管理栄養士がわかりやすく解説!

アスリートは特別な食べ物やサプリメントを摂取しているかというと決してそうではありません。アスリートに必要な栄養素はスポーツをしていない一般人と変わりありません。

違うのは、スポーツをする分のエネルギーおよび栄養素量がたくさん必要であるということです。それは運動のためのエネルギー補給に加え、けがや故障をしにくい丈夫な身体を作ったり、コンディションをととのえたりするのに役に立っています。

それから「いつ、何を、どのくらい」どのように食べるか、食べ方を少し工夫することです。それによって練習の効果を高めたり、試合で力を存分に発揮したりするのを助けてくれます。

五大栄養素とは

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スポーツをする人もスポーツをしていない人もヒトは栄養摂取が欠かせません。食べ物にはさまざまな栄養素が含まれており、それらを食べることで私たちは生きています。

栄養素は

身体の中でエネルギー源になる栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質)

身体の構成成分になる栄養素(たんぱく質、ミネラル)

コンディションをととのえる栄養素(ビタミン、ミネラル)

に分けられ、ヒトの身体はこれらの五大栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル)を必要としています。

そのほか栄養素ではありませんが、運動時には水の補給も大切です。

五大栄養素①炭水化物

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五大栄養素の一つである炭水化物は糖質食物繊維に分けられます。食物繊維は腸内環境をととのえてくれます。

糖質は運動時の主なエネルギー源になる栄養素です。これは筋肉のエネルギーや集中力をキープするための脳のエネルギーになります。

多く含む食品はご飯やパン、うどんやパスタなどのめん類、もち、いも類、果物などです。糖質が不足すると集中力の低下や運動量の減少などパフォーマンスの低下につながります。

またエネルギーが不足すると筋肉がエネルギーとして使われてしまい、筋トレをしている人にはマイナスです。

五大栄養素②たんぱく質

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次に、たんぱく質はギリシャ語でプロテオス、英語でプロテインといいます。プロテオスには第一とか一番という意味があり、名前の通り、身体の中で代えの利かない中心的な役割を担っています。

プロテインと聞くと、プロテインサプリメントを思い浮かべる人も多いと思いますが、肉や魚、卵、豆腐や納豆などの大豆製品乳製品に多く含まれています。

筋肉だけでなく、皮膚、骨、髪、爪の材料として、また栄養素や酸素の運搬免疫酵素の材料として働いています。

不足すると、筋肉がつきにくい、免疫力の低下、貧血や成長の障害など悪影響が現れます。

日々の練習に負けない、強くて丈夫な身体を作るためにもしっかり摂りたい栄養素です。

五大栄養素③脂質

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脂質は、太るとか体脂肪が増える、中性脂肪コレステロール値が上昇するなどあまり良いイメージがない栄養素かもしれません。

しかし脂質はエネルギー源、体温の保持、衝撃から内臓を保護する、細胞膜やホルモンの材料など身体の中で大切な働きをしています。

主に植物油、バター、肉や魚の油脂、生クリーム、ナッツ類などに多く含まれ、種類を問わず、とり過ぎは肥満血管疾患のリスク増につながります。

しかし、少な過ぎるのも肌が乾燥することや便が固くなって排便しにくくなることもあり適量の摂取を心がけたいところです。

脂質の種類には体脂肪がつきにくい種類や血中コレステロールを減らす種類もありますので、調理するときは上手に選んで使うとよいでしょう。

五大栄養素④ビタミン

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ビタミンは微量で身体のいろいろな機能を調節する、生きていくうえで欠かすことのできない栄養素です。エネルギー源ではありませんが、三大栄養素(炭水化物、脂質、たんぱく質)がエネルギーになるのを助けたり、身体の生理機能が正常に働くようにサポートをしたりしています。

抗酸化作用のあるビタミンは身体をさびつかせない働きがあり、運動で生じる身体の老化を予防してコンディションをととのえるのに役立ちます。ビタミンは現在13種類あり野菜や果物、肉、魚、卵、乳製品、海藻類など多くの食品にさまざまなビタミンが含まれています。

五大栄養素⑤ミネラル

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ミネラルもエネルギーにはなりませんが、微量でも健康維持に不可欠な栄養素です。

例えば、カルシウムは骨や歯の材料であり、不足すると骨密度が低くなって骨折のリスクが高くなります。主に牛乳やヨーグルトなどの乳製品、小魚、豆腐、青菜に多く含まれています。

鉄は身体のすみずみに酸素を運ぶ役割があります。主に赤身の肉や魚、貝類、青菜、大豆製品に含まれ、運動時には多くの酸素が必要となるため不足しないように摂りたい栄養素です。

暑くなると忘れてはいけない栄養素がナトリウムです。体液のバランスをうまく調整して熱中症の予防に働きます。運動をすると汗をたくさんかいて、体内の水分と一緒にナトリウムも失われます。運動時に水と一緒に摂取したい栄養素です。

まとめ

ヒトはこれらの栄養素をさまざまな食べ物から補給しています。残念ながら、これ一つ食べれば大丈夫という全ての栄養素が十分に摂れる万能な食べ物はありません。また身体は1つの栄養素だけではきちんと働いてくれません。

いろいろな栄養素を摂取することでうまく回り始めます。そのため好きなものだけ食べるといった偏った食べ方よりも、いろいろな食品を組み合わせて食べることがおすすめです。そうすることで栄養バランスが良くなり、摂取した栄養素が効率よく使われます。

スポーツを楽しむ人また未来のアスリートの食事の第一歩として、まずはいろいろな食品を組み合わせて食べるところから始めてみてください。

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  • この記事を書いたライター
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横田 由香里

横田 由香里

スポーツ栄養を専門とする大学講師

横田由香里〈管理栄養士〉|スポーツ栄養を専門とする大学講師| 帝京大学医療技術学部スポーツ医療学科講師 ≪専門分野≫ スポーツ栄養学 ≪主な研究内容≫ スポーツ選手の栄養管理、運動栄養生理学 ≪活動経歴≫ ・国立スポーツ科学センター ・大東文化大学陸上競技部男子長距離チーム 長年にわたり栄養サポートの経験を積んできました。

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