Jリーグの重要なカップ戦がルヴァンカップ。
正式名称が「JリーグYBCルヴァンカップ」であるこの大会は、J1リーグ、天皇杯と並ぶ日本の国内三大タイトルの1つとなっています。
このルヴァンカップ、いったいどのような大会なのでしょうか。
今回は、ルヴァンカップの概要と気になる賞金、歴代優勝チームと準優勝チームをご紹介します。
【ルヴァンカップ】概要と賞金
ルヴァンカップ(JリーグYBCルヴァンカップ)は、Jリーグの歴史と共にある大会。第1回大会は1992年、翌年開幕するJリーグのプレ大会として開催されました。
ヤマザキナビスコが冠スポンサーを務めているため、当初の名称は「ヤマザキナビスコカップ」。ギネスブックでは「同一企業の協賛により最も長く開催されたプロサッカーの大会」として世界一に認定されています。
2016年にはヤマザキナビスコが社名を「ヤマザキビスケット」に改称。スポンサーはそのまま、同社の新商品の名前を冠した「ルヴァンカップ」に名称が変更されました。
ちなみに正式名称「JリーグYBCルヴァンカップ」のYBCはヤマザキビスケットの略号(YAMAZAKI-BISCUITS Co.)です。
大会概要
ルヴァンカップに出場できるのは、J1の18チームとJ2の2チーム。
このJ2の2チームは、前年度J1の17位、18位となります。
まずグループステージでは20チームを5グループに分割。各グループでホーム&アウェイ方式の2回戦総当たりとなるリーグ戦を開催します。
そして各グループの1位(5チーム)と各グループの2位のうち成績上位3チーム、計8チームがプライムステージに進出。
グループステージ終了後に抽選でプライムステージの組み合わせが決定し、プライムステージはホーム&アウェイ方式のトーナメント戦を実施します。
ただし決勝はホーム&アウェイではなく、1試合のみの一発勝負です。
位置付け
ルヴァンカップにはU21選手の先発出場義務ルールがあります。
これは満21歳以下の日本人選手を1名以上先発させる必要があるというもの。
ただし該当の選手が1名以上、A代表かU19以上の代表に召集されている場合や、怪我や体調不良などの事情がある場合は免除となります。
これは若手選手の出場機会を増やし、成長を促すためのルール。
また各チームはリーグ戦を優先することもあり、ルヴァンカップは若手選手や出場機会の少ない選手を試す大会という位置付けにもなっています。
賞金
とはいえルヴァンカップの賞金は決して低いものではありません。
その金額は優勝で1億5千万円。2位は5千万円で、3位は2千万円です。
さらに最優秀選手賞は賞金100万円とヤマザキビスケット製品1年分、21歳以下の選手に贈られるニューヒーロー賞は賞金50万円とヤマザキビスケット製品1年分となっています。
また優勝チームは次年度の「JリーグYBCルヴァンカップ/CONMEBOLスダメリカーナ王者決定戦」の出場権を獲得。CONMEBOLスダメリカーナの優勝チームと対戦することになります。
こちらの賞金は優勝で3000万円。負けても準優勝として1000万円が贈られます。
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【ルヴァンカップ】歴代優勝チーム
歴史あるこのカップ戦。歴代の優勝チームにはどのような名前が並んでいるのでしょうか。
歴代優勝チーム
歴代優勝チームと準優勝チーム、決勝のスコアは以下のようになっています。
年度 | 優勝 | スコア | 準優勝 |
1992 | V川崎 | ○1-0● | 清水 |
1993 | V川崎 | ○2-1● | 清水 |
1994 | V川崎 | ○2-0● | 磐田 |
1995 | 開催なし | ||
1996 | 清水 | ○3(5PK4)3● | V川崎 |
1997
| 鹿島 | ○2-1● | 磐田 |
鹿島 | ○5-1● | 磐田 | |
1998 | 磐田 | ○4-0● | 市原 |
1999 | 柏 | ○2(5PK4)2● | 鹿島 |
2000 | 鹿島 | ○2-0● | 川崎 |
2001 | 横浜M | ○0(3PK1)0● | 磐田 |
2002 | 鹿島 | ○1-0● | 浦和 |
2003 | 浦和 | ○4-0● | 鹿島 |
2004 | FC東京 | ○0(4PK2)0● | 浦和 |
2005 | 千葉 | ○0(5PK4)0● | G大阪 |
2006 | 千葉 | ○2-0● | 鹿島 |
2007 | G大阪 | ○1-0● | 川崎 |
2008 | 大分 | ○2-0● | 清水 |
2009 | FC東京 | ○2-0● | 川崎 |
2010 | 磐田 | ○5-3● | 広島 |
2011 | 鹿島 | ○1-0● | 浦和 |
2012 | 鹿島 | ○2-1● | 清水 |
2013 | 柏 | ○1-0● | 浦和 |
2014 | G大阪 | ○3-2● | 広島 |
2015 | 鹿島 | ○3-0● | G大阪 |
2016 | 浦和 | ○1(5PK4)1● | G大阪 |
2017 | C大阪 | ○2-0● | 川崎 |
2018 | 湘南 | ○1-0● | 横浜M |
2019 | 川崎 | ○3(5PK4)3● | 札幌 |
2020 | FC東京 | ○2-1● | 柏 |
2021 | 名古屋 | ○2-0● | C大阪 |
2022 | 広島 | ○2-1● | C大阪 |
なお1997年のみ決勝がホーム&アウェイ方式で行われています。
優勝回数
各チームの優勝回数は以下の通り。
クラブ名 | 優勝回数 | 優勝年度 |
鹿島 | 6 | 1997,2000,2002,2011,2012,2015 |
東京V(V川崎) | 3 | 1992,1993,1994 |
FC東京 | 3 | 2004,2009,2020 |
浦和 | 2 | 2003,2016 |
磐田 | 2 | 1998,2010 |
G大阪 | 2 | 2007,2014 |
柏 | 2 | 1999,2013 |
千葉 | 2 | 2005,2006 |
清水 | 1 | 1996 |
川崎 | 1 | 2019 |
C大阪 | 1 | 2017 |
広島 | 1 | 2022 |
横浜(横浜M) | 1 | 2001 |
大分 | 1 | 2008 |
湘南 | 1 | 2018 |
名古屋 | 1 | 2021 |
スタート当初は東京ヴェルディ(当時はヴェルディ川崎)が連覇しましたが、トータルでは鹿島アントラーズがトップとなっています。
王者決定戦
ルヴァンカップ優勝チームが出場する「JリーグYBCルヴァンカップ/CONMEBOLスダメリカーナ王者決定戦」の結果はこちら。
2008年 | 大阪 | ●0-1○ | アルセナル |
2009年 | 大分 | ●1-2○ | インテルナシオナル |
2010年 | FC東京 | ○2(4PK3)2● | LDUキト |
2011年 | 磐田 | ○2(4PK2)2● | インデペンディエンテ |
2012年 | 鹿島 | ○2(7PK6)2● | ウニベルシダ・デ・チレ |
2013年 | 鹿島 | ○3-2● | サンパウロ |
2014年 | 柏 | ○2-1● | ラヌース |
2015年 | G大阪 | ●0-3○ | リーベル・プレート |
2016年 | 鹿島 | ●0-1○ | サンタフェ |
2017年 | 浦和 | ○1-0● | シャペコエンセ |
2018年 | C大阪 | ●0-1○ | インデペンディエンテ |
2019年 | 湘南 | ●0-4○ | アトレチコ・パラナエンセ |
2020年は東京オリンピックが同時期に開催予定だったため非開催。2021年は東京オリンピックが同時期に開催されたため非開催で、さらに2022年は「EAFF E-1サッカー選手権」が同時期に開催されたため、残念ながら3年連続の非開催となっています。
現在までの結果は、6勝6敗のタイ。今後の開催ではどのような結果になるのかにも注目が集まります。
まとめ
昔からのサッカーファンには「ヤマザキナビスコカップ」として知られているルヴァンカップ。
Jリーグの始まりと共にスタートしたこの大会ではさまざまなドラマも生まれました。
次はどのチームが勝ち上がるのか、新たなスター選手は誕生するのか、全ての試合から目が離せません。
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