サッカーには国際大会がいくつか存在し、その大会には優勝賞金が出ることがあります。
国際大会は国際サッカー連盟(FIFA)が主催する「FIFAワールドカップ」「FIFAアラブカップ」「FIFAクラブワールドカップ」、国際オリンピック委員会(IOC)が主催する「オリンピックのサッカー競技」などがあります。
その中でも、FIFAワールドカップはサッカーの大会における世界最高峰に位置付けられ、全世界の総視聴者数は35億人と夏季オリンピックと並びます。
さらに、経済規模においては夏季オリンピックも凌ぐとされており、その優勝した際の賞金額も相当な額になります。
今回はそんなワールドカップの賞金額について解説していきます。
W杯の賞金について
ワールドカップではFIFAからの賞金が代表国に贈られており、白熱した試合が繰り広げられている裏ではかなりの金額が動いています。
1978年のアルゼンチン大会まではFIFAからの賞金はなく、各国のサッカー協会が個々に協賛スポンサーを募って、その成績に応じて自国のチームへ贈る傾向にありました。
1982年のスペイン大会から初めてFIFAからの賞金制度が導入されることとなりました。
今回は歴代の大会で贈られた賞金額について解説していきます。
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1982年スペイン大会
FIFAからの初めての賞金が導入されたこの大会、現在の賞金制度とは異なり、全出場国へ1次リーグごとに計100万スイスフラン(当時の日本円にして約1億2083万3千円)ずつ、総額4200万スイスフラン(当時の日本円にして約50億7498万6千円)の賞金を支給しました。
当時はFIFA本部がスイスのチューリッヒにあるため、スイスフランで支給されていました。
以降、2006年のドイツ大会までスイスフランでの支給が行われることになります。
1990年イタリア大会
1990年に開催されたイタリア大会からは全出場国に大会準備金を支払うようになり、その大会準備金として25万スイスフラン(当時の日本円にして約2696万7000円)と1試合ごとで1チームに67万127スイスフラン(当時の日本円にして約7304万335円)支給され、総額7640万スイスフラン(当時の日本円にして約82億4111万5200円)が支給されました。
2002年日韓大会
2002年に開催された日韓大会からは一律の賞金制度ではなく、成績に応じて賞金額が変化することになりました。
日韓大会の優勝賞金は1620万スイスフラン(当時の日本円にして約14億5500万円)が支給されることになります。
2006年ドイツ大会
2006年に開催されたドイツ大会からは全出場国へ大会準備金として100万スイスフラン(当時の日本円にして約9000万円)、グループリーグ全3試合分の出場金として600万スイスフラン(当時の日本円にして約5億4000万円)を支給しました。
ドイツ大会ではこれが最低保障として贈られます。
以後、勝ち上がるごとに賞金額が増え、決勝トーナメント進出(ベスト16)で850万スイスフラン(当時の日本円にして約7億6500万円)、ベスト8で1150万スイスフラン(当時の日本円にして約6億3000万円)、ベスト4で2150万スイスフラン(当時の日本円にして約19億3500万円)、優勝すれば2450万スイスフラン(当時の日本円にして約22億5000万円)が贈られました。
総額にすると、3億3200万スイスフラン(当時の日本円にして約298億8000万円)です。
2010年南アフリカ大会
2010年に開催された南アフリカ大会からはFIFAの賞金がスイスフランからアメリカドル建てに変更されました。
全出場国へ大会準備金として100万ドル(当時の日本円にして約8837万円)支給され、以後は成績ごとに変化します。
優勝賞金は3000万ドル、(当時の日本円にして約26億4000万円)、準優勝で2400万ドル(当時の日本円にして約21億1200万円)、3位で2000万ドル(当時の日本円にして約18億円)、4位で1800万ドル(当時の日本円にして約16億円)グループリーグ敗退国(17位〜32位)に800万ドル(当時の日本円にして約7億円)が支給されました。
賞金総額は前大会であるドイツ大会に比べて61%増の4億2000万ドル(当時の日本円にして約396億6000万円)になります。
さらに、南アフリカ大会から出場する選手の各所属クラブに総額約4000万ドル(当時の日本円にして約35億円)が怪我に対する保険金として導入され、1選手につき大会期間中1日1600ドル(当時の日本円にして約14万円)が支払われることになりました。
2014年ブラジル大会
2014年に開催されたブラジル大会では、賞金総額が5億7600万ドル(当時の日本円にして約586億4000万円)と前回大会より37%の増額となりました。
優勝賞金は3500万ドル(当時の日本円にして約35億6000万円)、準優勝で2500万ドル(当時の日本円にして約25億5000万円)、3位で2200万ドル(当時の日本円にして約22億4000万円)、4位で2000万ドル(当時の日本円にして約20億4000万円)へと増額しました。
しかし、グループステージ敗退国に対する賞金800万ドル(当時の日本円にして約8億1000万円)は据え置かれましたが、全32出場国に支払われる大会準備金は150万ドル(当時の日本円にして約1億5000万円)と増額されました。
2018年ロシア大会
2018年に開催されたロシア大会の賞金総額は、6億9100万ドルとなり、前回大会の賞金総額5億7600万ドルから40%増となりました。
成績ごとの賞金は優勝で3800万ドル、準優勝で2800万ドル、3位で2400万ドル、4位で2200万ドル、ベスト8(準々決勝進出)で1600万ドル、ベスト16(決勝トーナメント進出)で1200万ドル、グループリーグ敗退国(17位〜32位)も出場金として800万ドルが贈られました。
さらに、全32出場国に大会準備金として150万ドルずつが支払われることになります。
2022年カタール大会
2022年に開催されているカタールW杯では、賞金総額が史上最多の4億4000万ドル(当時の日本円にして約616億円)が支給されることが決まりました。
成績ごとの賞金は優勝で4200万ドル、準優勝で3000万ドル、3位で2700万ドル、4位で2500万ドル、ベスト8(準々決勝進出)で1700万ドル、ベスト16(決勝トーナメント進出)で1300万ドル、グループリーグ敗退国(17位〜32位)も出場金として900万ドルが贈られます。
まとめ
今回はワールドカップの賞金金額について解説しました。
2022年カタール大会での総額が歴代最高である616億円には驚きですよね。
白熱した試合にももちろん注目ですが、ワールドカップが開催されることによるお金の動きも注目していきたいところです。
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