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オージーボール(オーストラリアンフットボール)の歴史・ルール【スポーツ辞典】

その名の通りオーストラリアを発祥とするスポーツ。『オージーボール』と言う名称は日本のみで、現地では『フッテイー』とか『オージールールズ』と呼ばれているそうです。

ご当地オーストラリアではクリケットと二分するほどの人気を誇る『オージーボール』について今日は皆さんとシェアしていきたいと思います。

オージーボールの起源・歴史

オージーボールの起源

オージーボールの正式名称は『オーストラリアン・ルールズ・フットボール』。

このオージーボールは1858年、オーストラリアのメルボルンの発祥と言われています。

1858年に初のクラブチームが誕生し、翌年にもう1チームが誕生、1866年に正式なルールが制定されて定期戦が開催されるようになりました。

その後1897年に8チームが所属する初のプロリーグが設立されました。

1980年代から1990年代にかけてメルボルンからオーストラリア全土にプロチームやプロリーグが広がったことで、オーストラリアが誇る人気スポーツの地位を獲得したとされています。

3つのラグビー!?

その発明者は、人気スポーツであるクリケットの選手たち。冬季のトレーニングメニューとして考案したとされています。

そもそもオーストラリアと言えば、ラグビーじゃないの!?と言われるかもしれません。

実はオーストラリアでは3つのラグビーがあるとされていて、一つは日本でも著名な15人制のラグビー『ラグビー・ユニオン』、もう一つはオーストラリアで盛んな13人制のラグビーの『ラグビー・リーグ』、そしてこの『オージーボール』なのです。

このオージーボール、現在では世界で70万人ほどがプレーしているとされています。

オージーボールの主なルール

1チームは18名

18名がピッチに立つが、リザーブが4名認められていて、試合の途中でいつでも選手交代ができます。

ボールを投げることは禁止

ラグビーのようにボールを投げることはできず、パンチングで味方にパスをするか、キックでパスをすることが認められています。

15メートルルール

ボールを保持した状態で15メートル以上進む場合は、その15メートルの地点で一度ボールを地面に接地させる必要があります。

『マーク』が試合運びを有利にする

15メートル以上のパスを成功させたこと(味方が落とさずにボールをキャッチ)を『マーク』と呼び、その地点からフリーキックができる、またはそのまま攻撃が継続できるとされていて、ゴールを呼び寄せられる、より有利に試合を進めることが可能です。

様々な得点種類

1ゴールの最大得点である6点を獲得できるのは、4本あるうちの内側2本のゴールポストの間をキックが通過したとき

その他は全て1点獲得となり、キック以外の方法でボールがポストを通過した場合、またはキックしたボールが選手に当たってポストを通過した場合、またはシュート手段に関係なくポストに直接あたった場合が得点になります。

厳格なタックルルール

タックルはラグビー同様可能ですが、肩上と膝下へのタックルは禁止されています。

ゴールポストが4本!?

そしてさらに特徴的なのはゴールポストであり、内側に高いポストが2本、外側に低いポストが2本、計4本が設置されています。内側2本を通過させたゴールの得点が高くなるのが妙味ですね。

ボールはラグビーと同様に楕円形ですが、一回り小さいボールを使用します。

広いピッチをサッカーの如く走り、ラグビーの如くタックルし、バスケットボールの如くドリブルし、バレーボールの如くジャンプする。

まるで異種格闘技?このスピード感と激しさ、テクニックがオージーたちを魅了する秘密だと感じます。

驚愕の運動量が必要

ところで本家フットボールと言えばサッカーですが、サッカー日本代表の1試合あたりの走行距離がどれぐらいだかご存知でしょうか。

1試合あたり平均7.37㎞です。

ところがオージーボールの選手は、なんと平均14㎞を走るそうです。

一番ピッチを縦横無尽に走っている様に思える、現サッカー日本代表の長友佑都選手でさえ、1試合平均11㎞程度とされているので、如何に過酷な運動量を誇るスポーツかが理解できます。

なぜそんなに走らなければならないのかと言えば、実はそのコートの大きさに理由があります。ラグビーとサッカーのピッチはおおよそ100m×70mでほぼ同じ大きさです。

オージーボールのピッチは135m~185m×110m~155mとされていて、いかに広いかが解りますね。ちなみに、誕生の由来でもあるクリケットのピッチも同様の広さですのでそれにも驚かされます。そんなオージーボールのピッチは、ラグビーやサッカーと異なり楕円形なのも最大な特徴です。

オージーボールの世界大会

オージーボールの日本代表『SAMURAIS』

さて、オーストラリアで盛んなこの『オージーボール』に日本代表は存在するのか、実は『SAMURAIS』と呼ばれる日本代表が存在します。

世界一を決める大会である「AFLインターナショナルカップ」は、聖地メルボルンで定期的に開催されています。

日本オーストラリアンフットボール協会のホームページによると、2002年、2005年、2008年、2011年、2014年、2017年の全大会に出場しています。3年に一度開かれているようですが、2020年はコロナ禍で中止になっているようです。

ここ3大会の出場は全18か国、日本代表の結果は12位、14位、14位。

強豪国とされるのはアイルランドパプアニューギニアニュージーランドあたりでしょうか。国名を聞けば、その体格差の中で日本代表も健闘しているのではないでしょうか。発祥の地であるオーストラリアは、なんと全ての大会でメダル圏内である3位以内を逃しているのが実に奇妙な点でもあります。

日本人らしい戦い方で世界一を目指せ

日本代表はこのオージーボールで3位以内を掴むためにどう戦っていくべきか。

それはどのスポーツにも言えることかもしれませんが、選手たちは口々にこう話します。「日本人が体格差を埋めるためには、日本人である強みを活かすこと、具体的には圧倒的な持久力と速さ、そして日本が世界に誇る組織力にある」

SAMURAISの活躍をこれからも見守っていきましょう。

まとめ

オージーボールの世界はいかがでしたでしょうか。なかなか我々が目にする機会はないかと思いますが、今やインターネットに入ればいつでもその試合を目にすることができます。

私もラグビーとどこが違うの?そう思ってオージーボールの動画を観ましたが、間違いなくラグビーとは違います。

ボールそのもののスピード感、選手たちのピッチを走る速さ、そしてキックやパスの素晴らしいテクニック、恐らくスタジアムで観たら興奮するのだろうと感じます。

コロナが明けてオーストラリアを訪ねる機会が出来たら、その時はAFLインターナショナルカップが開かれる頃に行こうと胸に誓いました。

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すぎさくしゃちょー

すぎさくしゃちょー

年々涙腺が緩くなるCEOスポーツライター

スポーツ選手のセカンドキャリアアドバイザー。 スクールウォーズとルーキーズを観ると涙が止まらない55歳。 人財測定コンサルタント/メンタルトレーナー/ブランド・プランナーなどの資格を保有しています。

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