競馬の馬券は全部で10種類もあります。
1着を当てる「単勝」や、3着までに入る馬を当てる「複勝」、1着と2着になる馬を着順通りに当てる「馬単」など、バラエティ豊かな馬券がある中で、唯一カタカナの名前になっているのが「ワイド」です。
他の馬券ほどの知名度はありませんが、独特な楽しみ方があるというワイド。
今回は、その内容や買い方、狙い目のレースなどについて解説します。
【競馬】ワイドとは
ワイド馬券は1999年から販売が始まった馬券。
カタカナの名前ですが、実は正式名称は「拡大馬番号二連勝複式勝馬投票法」といいます。
一般向けの名称はこの正式名称の中の「拡大」という部分を訳したもの。
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ワイドの内容
ワイドは3着までに入る2頭の組合せを着順に関係なく当てる馬券です。
最も近いのは「馬連」という種類の馬券。
馬連は2着までの2頭の組合せを順序に関係なく的中させる馬券で、ワイドはその頭数は2頭のまま範囲を3着まで拡大したものになります。
1・2着を当てる、1・3着を当てる、2・3着を当てるという3パターンの的中が存在。
ただし3着が同着だった場合の3・3着の組合せは不的中となります。
難易度と配当金
ワイドは的中範囲が拡大されたことで、2着までに入る2頭を当てる馬連より当たりやすいのが特徴。
とはいえ3着までに入る馬を1頭だけ当てれば良い複勝よりは難しくなっています。なぜならワイドは複勝で2頭の馬券を購入し、その2頭ともが3着以内に入って的中するパターンと同じだから。
それだけにオッズの平均は6倍程度で、平均3.3倍程度の複勝と比較すれば倍近い配当になります。
ただしこれは全体の平均。本命馬2頭がいるレースの場合、オッズが2倍程度になることもよくあります。
【競馬】ワイドの買い方
ワイドは比較的当てやすいことから、初心者にもお勧めの馬券。
ではどのように買えば良いのでしょうか。
2種類の買い方
まず競馬場やWINSで購入する場合、マークカードの券種に書かれた「ワイド」の欄をマークすることで購入できます。
ネットで購入する場合は、券種でワイドを指定すれば購入可能です。
初心者で馬のことがよく分からず、オッズを気にしないのなら、人気上位の2頭を選んでおけば、当たる確率は高くなるはず。
ネットでは多くの場合、オッズが表示されますから、それを参考にして購入するのがお勧めです。
マークカード・緑
競馬場やWINSでの購入に使う緑色のマークカードは、基本のカード。
これがあれば全ての馬券を購入することができますから、最初のうちは緑のマークカードで買えばOKです。
買いたいレースの場名とレース番号、そして式別はワイドをチェックして、
「1着・1頭目」と「2着・2頭目」で馬番号を1頭ずつチェックします。
1着などと書かれていますから不安になりますが、ワイドなら実際には1着・2着の順は関係なく、3着までにこの2頭が入れば的中となります。
マークカード・青
青いマークカードは、「流し」という買い方をしたいときに便利なカードです。
流しは「この馬は確実に3着以内に入りそう」という1頭がいて、他の馬が決められないときに便利な買い方。
例えば3番の馬が本命で、他には5番、7番、9番、12番の馬が入る気がするという場合、3番を中心に「3-5」「3-7」「3-9」「3-12」の4枚を購入するのが流しです。
3番が4着以下になると全部ハズレですが、3番が3着以内に入って残り4頭のうち2頭が3着以上ならダブル的中になるのが嬉しいポイント。
青いマークカードなら「軸」の欄で1頭を選んで、「相手」の欄で残りを選べば、自動的に流しの買い方ができます。
マークカード・赤
赤いマークカードはボックス買いをするときに便利なカード。
ボックス買いは、自信のある馬が複数いるけどそのうちどの2頭が3着以内に入るか分からないときに便利な買い方。
例えば、1番と3番と13番が強そうと思ったら、赤いマークカードで1番と3番と13番をチェックします。
すると自動的に「1-3」「1-13」「3-13」という3パターンの馬券が買えるのです。
さらに1頭増やして1番と3番と9番と13番にチェックすると、馬券は一気に増えて、「1-3」「1-9」「1-13」「3-9」「3-13」「9-13」の6パターンになります。
どちらの場合も最高でトリプル的中になるのがポイント。
上の例なら、1番、3番、13番の順にゴールしたら、「1-3」「1-13」「3-13」のトリプル的中になるのです。
【競馬】ワイドを買うタイミング
ワイドは比較的当たりやすい馬券ですが、どのような場合でも有効というわけではありません。
ワイドは比較的配当金が少ない馬券。そのため何も考えずにワイドで複数馬券を購入していると、的中しても購入した馬券代よりも配当金の方が少ないトリガミという状態になりやすいのです。
ではどのようなレースならワイドが有効なのでしょうか。
大本命2頭が競うレース
出走馬の中で突出した2頭が激突するレースがたまにあります。
このようなレースは素直にワイドで1点買いをすれば、効率が上がるはず。
2強がぶつかるレースはあまりないようでも、未勝利戦やクラス戦は出走馬の強弱が大きいもの。
ある程度の知識があればそういったレースを見つけられるかもしれません。
大本命1頭がいるレース
ほぼ確実に勝つと思われる馬が1頭いるレースは、単勝ではオッズが低くなりがち。
しかしワイドなら本命馬を軸にした流しを行いやすいというメリットがあります。
ただし流しの場合はあまり購入点数を多くしないことがポイント。
残りの馬を選びきれずに馬券が増えると、すぐにトリガミになってしまいます。
3着なら入りそうな人気薄
オッズも考えて最も効果的なのは､1着や2着は難しそうだけど3着なら入りそうという人気薄の馬がいる場合。
例えば2強プラス、人気が薄い3強目がいるレースなら、その3強目を軸にするのです。
2強でワイドを購入するとオッズは低くなりますが、3強目を軸にして残りの2強を相手にすれば、オッズはかなり上がることに。
これが3着までOKというワイドの特徴を最も生かした買い方になります。
まとめ
比較的当てやすく、複数の的中も狙えるワイド。
しかもワイドならダブル的中やトリプル的中も夢ではありません。
基本的な配当金は少なめですが、トリプル的中ならかなりの配当金になる可能性も。
買うタイミングと賢い買い方を研究すれば、ワイドはとても面白い馬券だと言えるのではないでしょうか。
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