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ポートボールの歴史・競技人口・ルール・大会【スポーツ辞典】

日本が発祥のスポーツと聴いた時、皆さんが思い浮かべるものはどんなものでしょうか。

多くが剣道、柔道、相撲といった、正式名称が漢字になっているスポーツを想像するのではないでしょうか。

実際、これらの競技は国技と言われることもあり、現代日本のスポーツ業界にとってなくてはならない柱として存在しています。

しかし、実は世の中には、日本語の名前がついていないにも関わらず、日本から始まった不思議なスポーツもあるのです。そう、今回ご紹介するポートボールがまさにその一つ。

小学校の頃、体育の時間にポートボールをやった、背が高いからいつもゴールマンやガードマンを任されていた、プレイヤーをやるのはとっても楽しかった、そんな人もいるのではないでしょうか。

今回は、そのポートボールについて詳しく解説していきます。

ポートボールの起源・歴史について

先述したように、ポートボールは日本から始まったスポーツです。名前の響きから海外発祥だと考えていた人も多いかもしれませんが、このスポーツは大阪府堺市から始まったものなのです。

歴史は非常に新しく、1970年代から大阪府堺市で女子指定球技として始まりました。今では他にも岡山市や浜松市、越谷市やさいたま市で盛んに行われています。

ポートボールと関連のあるスポーツ

ポートボールと最も良く似ているスポーツは、やはりバスケットボールでしょう。

ドリブルをしながらゴールを目指す点などが、ポートボールと非常に似通っていると言えます。

違いはゴールの形状に加えて、ポートボールが基本的に七人であるのに対してバスケットボールは五人で行われる点でしょうか。

1891年、アメリカで始まったバスケットボールは、現在世界で最も人気のスポーツと言っても過言ではありません。国土が広いアメリカは、季節ごとの寒暖差が非常に激しい国でもあります。

国際YMCAトレーニング・スクールの教師、ネイ・スミス氏によって、「冬の間に、外ではなく体育館でできるスポーツはないか」と考えられたものこそバスケットボールだったそうです。名前の由来は文字通り、籠=バスケットにボールを入れることから。当初は桃を入れるカゴをゴールにしていたのだそうです。

日本には1908年に伝わってきました。その競技人口は、全世界で脅威の4.5億人。途方もない数字です。

日本でも、2018年段階での競技人口は約62万人と、他競技の追随を許さない圧倒的な数字を誇っています。

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バスケットボールの歴史・競技人口・ルール・大会【スポーツ辞典】

ポートボールの競技人口について

それでは、ポートボールの競技人口はどうなのでしょうか。

残念ながら、子どもたちが中心で行うスポーツであること(元々はバスケットゴールを設置する費用がない、貧しい学校でもできるようにと広まったスポーツであることが大きいようです)などから、明確な競技人口はわかっていません。

加えて、近年は多くの小学校で、バスケットゴールを設置するに十分な環境が整いつつあることもあり、ポートボールを行う学校は減少傾向にあるようです。

しかし、ポートボール発祥の地である大阪府堺市においては、1970年代から子供会連合会の女子指定球技になって以来盛んに続けられており、現在でも約100チームが活動していると言います。

ポートボールのルールについて

おおよそのイメージはバスケットボールに非常に近いものがあると言えます。

バスケットボールと違うのは、バスケットゴールの代わりに“ゴールマン”と呼ばれる選手が台の上に立ち、投げられたボールを手でキャッチすること。その“ゴールマン”の傍には“ガードマン”と呼ばれる相手チームの選手がいて、ゴールマンに向かって投げられたボールを妨害するのを仕事にしています。

ポートボールはこのゴールマン、ガードマンに加えて五人のフィールドプレイヤーがおり、合計1チーム7人で行うゲームとなっています。5分×4クオーターで1試合となり、その間に多く得点したチームが勝利となります。

1ゴールで2点が入り、フリースローでは1点が入るのです。コートの大きさは、24m×14mと公式で定められていて、エンドラインに沿ってゴール台が設置されます。
そのゴール台をぐるりと取り囲むように半径2.5mの半円を作り、その外側にさらに半径1mの半円のラインを引きます。この二重丸のようになった二つの円の間が、ゴールを妨害するガードマンの領域となります。

ガードマンは相手がシュートした際、内側の円と外側の円、どちらを踏んでしまってもペナルティが課せられることになり、相手に得点の機会を与えたりそのままゴールになってしまったりすることもあるので注意が必要です。

ポートボールの国際的な大会について

日本で発祥したスポーツであり、残念ながら国際的な大会などは行われていません。

ですが国内では、堺市や浜松市、岡山市、越谷市、さいたま市において詳細な公式ルールブックも作成されており、さらに年間40回程度の様々な市内規模の大会が開催されているなど、にぎわいを見せています。

世界から見た日本のポートボールの強さのレベル

現在のところ、ポートボールという競技は日本独自のものであり、海外では行われていない様子です。

元々バスケットボールの代替競技として子供達のために生まれたという背景が大きいからなのかもしれません。

ゆえに世界と日本の強さを比較するということはできませんが、日本独自の競技だからこそ、地域ごとに賑わいを見せているのは事実であるようです。

特に1年に1度、浜松市では日本最大のポートボールの祭典である全国大会「浜松五輪ポートボール交流フェスティバル」が開催されています。

浜松のルールはよりミニバスケットボールに近いものであるとのこと。

また、岡山市で開催されている「岡山フレンズカップ交流ポートボール大会」では、2015年度から岡山市公式の大会として、選手達の白熱した試合を見ることができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。近年は小学校でも、ポートボールを行う学校は減少傾向にあります。

しかし、バスケットゴールがなくてもプレイすることができ、またゴールマン&ガードマンという独自のポジションがあることなどから、従来のバスケットボールとは違った戦略が楽しめるスポーツでもあります。

興味を持った方は是非、各地で開催される公式大会などをチェックし、その新しい魅力を発見してみてください。



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初音

初音

おうちでまったり、頑張る人達を応援するのが好きです。

インドア派ですが、スポーツをはじめ頑張っている人達をおうちで応援してる系ライターです。子供の頃は水泳大好き少女でした。運動音痴だけどスポーツ見るのは大好きです!

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