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スポーツかくれんぼの歴史・競技人口・ルール・大会【スポーツ辞典】

子供の頃、お父さんやお母さんに「お外で遊んでらっしゃい!」と言われたことのある人は多いことでしょう。

子供は風の子、という言葉もあります。今の時代は屋内での遊びも多種多様に増えてきましたが、それでも子供は外で遊んだ方が元気に育つと考える人は少なくないようです。

そんな子供達がよくやる遊びの中に、鬼ごっこがあります。子供の頃、鬼ごっこを一度もしたことがないという人は非常に少ないのではないでしょうか。日本には昔から様々な種類の外遊びがあり、特に鬼ごっこは定番中の定番と言っても過言ではありません。

単純に仲間を追いかける鬼ごっこから、タッチした人が固まって動けなくなる氷鬼、影踏み鬼なんていうのも聞いたことがあるかもしれません。あの警察と泥棒に別れて行う、通称ケイドロも、鬼ごっこの遊びの派生の一つと言えるでしょう。

そんな鬼ごっこの中でも特にメジャーなものが、隠れ鬼、つまりかくれんぼです。実はこのかくれんぼが、スポーツとして競技化されていたということを皆さんはご存知でしょうか?

懐かしくて新しい、そんなスポーツかくれんぼ。今回はこの競技についてご紹介します。

スポーツかくれんぼの起源・歴史について

スポーツかくれんぼの大本となる、子供達の遊び“かくれんぼ”は、一体いつ、どこからやってきたものなのでしょうか。

現代主流となっている“かくれんぼ”の元となる遊びは、中国から伝来したという説があります。古来の中国では、宮廷内で“迷蔵”と呼ばれるかくれんぼに似た遊び(もしくは儀式)が行われていたとのこと。残念ながら、これがどのような遊び、もしくは儀式であったのかはわかっていません。

それが日本に伝わってきたのが、平安時代だったと言われています。しかし伝わってきた当初のかくれんぼは、子供達の遊びではなかったのだそうです。

日本におけるスポーツかくれんぼの歴史について

平安の頃に日本にやってきた、かくれんぼの原型となるものは、遊びではなく儀式のようなものでした。愛し合う男女が、互いの愛を確かめ合う目的で行うものであったようです。

ルールは極めて単純で、恋人達の片割れのうち女性が山にひっそりと身を隠し、男性が隠れている女性を見つける事で互いの愛情を確認すると言うものでした。

しかし、当然のように当時は街灯なんて便利なものもありませんし、山も今ほど道が整備されているわけでもありません。

隠れたまま見つけてもらえない女性がいたり、女性を探すために山に入って男性が遭難してしまったりという事故もあったそうです。男女の愛を確かめる、という名目の儀式はまさに命がけだったというのがわかるでしょう。

遊びとして確立したのは、江戸時代になってからのことだったとされています。それがスポーツかくれんぼ、として正式にスポーツになったのは、2003年になってからのことでした。

日本交通公社と「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2003」の協働イベントとして実施されたのがはじまりだと言われています。

スポーツかくれんぼと関連のあるスポーツ

そもそも、かくれんぼには冒頭で紹介したように派生した遊び方がたくさんあります。

追いかける、探す人を“鬼”と呼ぶことは皆さんもご存知でしょうが、隠れる人、逃げる人を“子”と呼ぶことは知らないという人も多いのではないでしょうか。

日本かくれんぼ協会のホームページでは、かくれんぼの基準となる遊びをいくつも紹介しています。

例えば、“スタンダードかくれんぼ”。鬼1人、子9人の人数が基準となります。制限時間が過ぎるまで、決められたフィールドの中で鬼に見つからず隠れきることができれば勝ちです。

隠れる時間10分であり、鬼が目を瞑って待機+探す制限時間は20分とされています。参加者は持ち回りで全員一度ずつ鬼をやることになりますが、全員のターンが終了したところで一番多く隠れきった人が優勝となるようです。

また、さらにメジャーなルールとして知られているのが、もう一つの“もういいよ”でしょう。規定人数と、範囲内で隠れるルールはスタンダードと同じです。隠れる時間と、鬼が探す時間も同じとなっています。

最大の違いは、鬼が「もういいかい」と叫び、子は隠れる制限時間内に「もういいよ」と全員がそれぞれ返事をしなければならないことでしょうか。人数が多い場合は誰が返事をしたかわかるように、名前を入れて「●●もういいよ」と言うのがいいそうです。

また、スポーツかくれんぼの原型となったものに、カンケリがあります。こちらも基本は鬼が1人に子が9人という構成です。缶がある場所に鬼は目を瞑って待機していて、この2分間の間に子は全て隠れる必要があります。

鬼の子の探索時間は10分。子を見つけた鬼は、缶の上に片足をつけ「○○(子の名前)見っけ!」と宣言します。宣言された子は負けとなるのです。

負けになった子は、缶の近くで待機するルールとなっています。まだ負けていない子=鬼の宣言を受けていない子が戻ってきて缶を蹴ると、今まで捕まった人=負けになった人も再び逃げることができるのです。

ルール上、鬼は子に対して見つけた宣言していない状態で、缶の半径10mに連続5秒以上滞在してはいけないということになっています。鬼が缶の周囲からいなくなった隙が缶を蹴る狙い目ということです。

これも参加者全員がローテーションで一度ずつ鬼をやります。このゲームはポイント制であり、子は見つかると1点がマイナスされ、缶を蹴ると2点がプラスされる仕組みです。最終的に、ポイントが最も多かったプレイヤーが優勝となります。

スポーツかくれんぼの競技人口について

かくれんぼの競技人口は、現在70億人にもなると言われています。いかに全世界でこの遊びが広まっているのかがよくわかる数字でしょう。

ただし、日本発祥の“スポーツかくれんぼ”としての歴史はまだ浅く、まだまだ「かくれんぼってスポーツになっているの?」と思っている人も少なくないものと思われます。

スポーツかくれんぼのルールについて

日本スポーツかくれんぼ協会によれば、ルールは以下のように設定されています。

まず、この競技は競技者5名からなるチームが2つ、ゲームごとに攻守を交代してポイントを獲得していき、勝敗を決すものだそうです。おおよそ1万平方メートルの連続する野外空間を想定して行われ、建造物を含むこともOKとされています。

カンケリと融合したスポーツであるため、カンケリのために必要なスペースが欠かせません。フィールド内には缶を置くおおよそ10m四方の小広場が確保できることを必須としています。

試合はチーム対抗の1セットマッチで行なわれることになります。1セットは2ゲーム構成です。
攻撃は、チームから5名が出場して童子と呼ばれます。守備は、チームの中から1名が出場して鬼と呼ばれます。そう、隠れる方が攻撃という扱いなのです。

鬼は缶を守りながら童子を発見し、アウト獲得に努めます。一方童子は缶を攻撃することによってポイントを獲得し、捕らえられた味方の救出を図りつつ、タイムアップまで逃げおおすことに努めるのです。

攻守を交代しながら双方がポイントを積み重ねていき、最終的に合計ポイントが高い方のチームが勝利となります。

スポーツかくれんぼの国際的な大会について

残念ながらまだ、世界的な大会などが多く開催されているわけではありません。

しかし、2003年8月に国際スポーツかくれんぼ良寛鉢ボウルプレ大会、里山かくれんぼ大会 in 新潟県妻有が開催されたことを皮切りに、日本の様々な場所でスポーツかくれんぼの大会が開催され、にぎわいを見せるようになってきています。

「肥前名護屋城/戦国武将スポーツかくれんぼ大会~スポーツかくれんぼ太閤杯@名護屋~」という名前で始まった大会も、2019年に記念すべき3回目が開催されました。

5チームの総当たりにより、熱のこもったゲームが展開されたといいます。

世界から見た日本のスポーツかくれんぼの強さのレベル

まだ世界に広まっているスポーツではないため、日本の世界的な強さなどはよくわかっていません。

しかし、かくれんぼそのものの競技人口は70億人であるということを踏まえると、実際に世界に広まり、大きな世界大会を開催した暁には大きな賑わいを見せることは間違いないでしょう。

いつか、オリンピック競技として、スポーツかくれんぼが名前を連ねる日も来るのかもしれません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。子供の遊びと侮るなかれ、今やかくれんぼの立派なスポーツとして普及活動が続いているのです。

童心に返ってプレイしてみたいという人、そして子供の頃の鬼遊びを今の自分がやったらどうなるのかが気になるという人。ぜひ、スポーツかくれんぼについて詳しくチェックをしてみてください。

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初音

初音

おうちでまったり、頑張る人達を応援するのが好きです。

インドア派ですが、スポーツをはじめ頑張っている人達をおうちで応援してる系ライターです。子供の頃は水泳大好き少女でした。運動音痴だけどスポーツ見るのは大好きです!

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