トライアスロンは、水泳(スイム)・自転車(バイク)・ランニング(ラン)の3種目を連続で行うスポーツです。
近年では、日本での競技人口も増えてきた人気のあるスポーツの一つです。
トライアスロンという名前は聞いた事はあるけれど詳しく分からない方も多いと思いますので、今回はトライアスロンについてお伝えしていきます。
トライアスロンの起源・歴史について
トライアスロンは、1974年にアメリカ・カルフォルニア州サンディエゴで誕生したと言われています。サンディエゴ・トラッククラブのメンバー達が、ラン4.5km・バイク8km・スイム0.4km・ラン3.2km・スイム0.4kmで最初の大会を開催しました。
トライアスロンという名称は、水泳(スイム)・自転車(バイク)・ランニング(ラン)の3種目を連続して行うことから、ラテン語の3を意味する「トライ」と競技を意味する「アスロン」を組み合わせた事が語源と言われています。
1978年には、トライアスロンの歴史上で転機となる大会がハワイのワイキキで開催されました。その大会は、以前から行われていた
・ラフウォータースイム(3.86km)
・アラウンド・オアフ(バイクレース/180km)
・ホノルルマラソン(42.195km)
と同じ距離を、スイム・バイク・ランに設定した大会が15人の選手によって開催されています。
以後、このような大会が「アイアンマン」という名称で世界各地にて開催される様になりました。トライアスロンがスポーツビジネスとしても成立し、大きな成長をみせていくキッカケとなった大会でもあります。
1989年には国際トライアスロン連合(ITU)が設立されました。同年に、第1回ITU世界選手権大会がフランス・アビニオンで開催され成功を収めています。
その後、1994年にはオリンピック参入が決定し、2000年のシドニーオリンピックで正式種目として採用されました。オリンピックをきっかけに世界中で、競技の裾野が拡がり競技人口も増え、世界的な拡がりをみせています。
日本におけるトライアスロンの歴史について
日本では、1981年の島根県・皆生温泉で開催された大会が始まりと言われています。
その後、1985年に沖縄県宮古島・滋賀県びわ湖・熊本県天草で大会が開催され、国内でトライアスロンブームが起こり、大会や団体の設立が相次ぐ年になりました。
トライアスロンから派生したスポーツ
トライアスロンの人気拡大につれ、距離やルール、大会の運営方法を変えた派生競技が誕生しました。
・ラン・バイク・ランで行われる「デュアスロン」
・スイム・ランのみの「アクアスロン」
・雪上ラン・マウンテンバイク・クロスカントリースキーの「ウインタートライアスロン」
などがあり、幅広く楽しめるスポーツへと派生しています。
トライアスロンの競技人口について
トライアスロンの競技人口は、世界で約210万人と言われています。日本での競技人口は、競技者登録数は約3万人、愛好者の数は約37.5万人と言われています。
日本は世界で見ても愛好者数はアメリカに次いで2位となっており、人気のあるスポーツである事が見て取れます。
トライアスロンのルールについて
トライアスロンは、日本国内の大会においてはJTUの競技基礎規則に則って行われます。その他にも、大会独自のローカルルールが定められている事があり、大会参加時には要項をしっかりと確認する事が必須となります。
トライアスロンは、スイム→バイク→ランの順番に協議を進めていきます。
距離については
・オリンピック・ディスタンス(スタンダード・ディスタンス)
スイム(1.5km)、バイク(40km)、ラン(10km)
・アイアンマン・ディスタンス
スイム(3.8km)、バイク(180km)、ラン(42.195km)
となっており、オリンピックなど正式競技種目はオリンピック・ディスタンスの距離を使用しています。
トライアスロンは、スイム・ラン・バイクなどそれぞれの種目で着用できるウェア類なども細かく定められております。ウェアやシューズなどの着脱時間もタイムに含まれており、用具の配置なども各自で工夫を施し無駄な動きを省いています。
この脱着できるエリアを「トランジションエリア」と言い、スイムからバイク、バイクからランへと素早く転換するトランジションも第4の種目と呼ばれるほど重要なポイントとなります。
トライアスロンの国際的な大会について
トライアスロンにおける国際大会は、世界選手権・ワールドトライアスロンシリーズ・ワールドトライアスロンカップなどが挙げられます。
ワールドトライアスロンシリーズは、オリンピック出場を目指す各国の代表選手が世界を転戦しながらポイントを獲得し、年間チャンピオンを決定するシリーズ戦です。
世界から見た日本女子トライアスロン&日本男子トライアスロンの強さのレベル
2000年からオリンピック正式種目に採用されたトライアスロンですが、日本人のメダリストは今のところ出ておりません。
オリンピックでは、
・男子では2004年のアテネ大会で13位
・女子では2008年の北京大会で5位
が、最高順位となっております。
競技者や愛好者数は年々増加しているので、選手育成などが国際大会で日本人が活躍する鍵となってくると考えます。
まとめ
トライアスロンは、3種目を連続して行う過酷なスポーツと見られがちですが、初心者の方が参加しやすい距離やルールのある大会も沢山行われております。
自然の中で景色の変化も楽しみながら行えるスポーツなので、選手の能力に合った大会に参加する事で競技本来の魅力を楽しめるスポーツです。
競技人口が裾野レベルで更に増えれば、強化・育成にも繋がりますので今後の発展が楽しみなスポーツであります。
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