現在スポーツは健常者がメインのものではなく、 パラスポーツも同様に盛り上がりを見せています。
パラスポーツは第二次世界大戦が終息後、その戦争により障がいを持ってしまった人々が、健常者と同様に何か打ち込めるものはないのかという考えから発展して行きました。
当初は医学的なリハビリテーションの観点から行われることが多かったのですが、今は健常者と変わらないほど、白熱したスポーツとして盛り上がりをみせています。
そして、そのようなパラスポーツの中でも、四肢に不自由のある方が車椅子を使用し、プレーするスポーツが盛んに行われています。
車椅子を使用したスポーツの中で、車椅子ラグビーは唯一、車椅子同士の激しいコンタクトが認められているスポーツで、一般競技のラグビーと同様にダイナミックなプレーが魅力的です。
今回は車椅子ラグビーの歴史や競技人口、ルールなどを詳しく解説していきます。
車椅子ラグビーの起源・歴史について
車椅子ラグビーは車椅子バスケットボールの代わりになるスポーツとして何かないのかというところから、1977年に四肢麻痺がある選手によってカナダで考案されました。
ラグビーだけでなく、バスケットボールやバレーボール、アイスホッケーなど、様々なスポーツの要素が組み合わせて考案されたオリジナルの競技であり、競技用の車椅子はハードなコンタクトプレーに耐え得るように専用のものを使用しています。
考案された後、カナダ・アメリカで発展し、1990年代に入ると世界大会も開催されるようになりました。
その盛り上がりを受け、国際パラリンピック委員会(IPC)が1994年にパラリンピック競技として認定することになります。
その後、2000年に開催されたシドニーパラリンピックで正式競技として採用されました。
現在も欧米を中心に広く普及している国際的なスポーツで、アメリカやヨーロッパの一部の地域では四肢に障がいがある選手が行う競技ということで「クアドラグビー(QUAD RUGBY)」と呼ばれています。
車椅子ラグビーは、激しいコンタクトから「マーダーボール(MURDERBALL(殺人球技))」と呼ばれることもありました。
日本における車椅子ラグビーの歴史について
日本では、アトランタパラリンピック後の1996年11月に国内で紹介され、1997年4月に「日本ウィルチェアーラグビー連盟」が設立されました。
そこから日本でも発展していき、世界で活躍できるレベルにまで上がっていきました。
車椅子ラグビーと関連のあるスポーツ・派生したスポーツ
車椅子ラグビーは、その名の通り一般競技のラグビーを取り入れたスポーツでありますが、バスケットボール、バレーボール、アイスホッケーなど様々なスポーツの要素を取り入れて考案されました。
他の車椅子スポーツではない激しいコンタクトが認められていて、一般競技のラグビーに引けを取らないダイナミックなプレーが魅力的です。
一般競技のラグビーと異なるポイントとして、チーム編成が「男女混合」であることです。
男女混合にもかかわらず激しいコンタクトを要するため、思わず驚いてしまいます。
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・ラグビーの歴史・競技人口・ルール・大会【スポーツ辞典】
車椅子ラグビーの競技人口について
車椅子ラグビーの競技人口は日本で約100名と言われています。
その少ない理由の一つに、参加条件として手足の四肢全てに障がいを持っている必要があるからです。
少ない競技人口にもかかわらず、日本のレベルは世界トップクラスです。
車椅子ラグビーのルールについて
車椅子ラグビーはバスケットボールのコートで、バレーボールの試合球サイズのボールを使用し、時間は8分×4セット行います。
車椅子バスケットボール同様に、障がいレベルに応じて点数分けがなされ、チーム構成を考える必要があります。
このチーム構成は「男女混合」であり、車椅子ラグビーの魅力の1つです。
車椅子スポーツの中で唯一、車椅子でのタックルが認められているものの、転倒をさせた場合は反則になります。
敵陣のゴールラインを越えることで得点が追加されます。
一般競技のラグビーと違い、前方へのパスはOKです。
車椅子ラグビーの国際的な大会について
車椅子ラグビーの国際的な大会は「世界選手権」「パラリンピック」などがあります。
後は日本が主催している「ウィルチェアーラグビーワールドチャレンジ」という大会があり、日本を含めた世界ランキング8位までの国が参加することが出来ます。
車椅子ラグビーは競技人口が少ないものの、世界中で盛り上がりを見せているのです。
世界から見た日本車椅子ラグビーの強さのレベル
世界から見た日本車椅子ラグビーは、世界ランキング3位とかなり上位に位置付けています。
さらに日本は2018年の世界選手権では金メダルを獲得するなど、世界トップレベルの実力を持っています。
東京2020パラリンピックでは惜しくも銅メダルとなりましたが、実力を上げ続けている日本車椅子ラグビーの今後の活躍に期待したいところです。
まとめ
今回は激しいコンタクトを要する「車椅子ラグビー」について詳しく解説しました。
車椅子ラグビーはその激しいコンタクトから思わず目を背けたくなる時もありますが、障がいを乗り越え情熱を注いでいる姿を見ると釘付けになってしまいます。
まだ生で車椅子ラグビーを観戦したことがないという方は、是非とも観戦してみてください。
この記事を読んでルールをしっかりと理解した上で観戦することで、車椅子ラグビーの魅力に思わず引き込まれることでしょう。