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【野球】アンダーストッキングをなぜ履くの?履き方についても解説!

東京オリンピック2020では北京オリンピック以来の競技種目として野球が復活し、自国開催で金メダルを獲得する等、有終の美を飾ることができたのは記憶に新しいのではないでしょうか。

そしてこの年は全国高校野球甲子園大会も復活した年でもありました。

そんなプロ野球選手と高校野球球児を見比べたとき、明らかに高校野球球児の方が膝下のアンダーストッキングの色が目立ちます。

裾の長いユニフォームを着たプロ野球選手でも見えていないだけでアンダーストッキングは着用されているのです。

いわば野球における「正装」なのですが、なぜアンダーストッキングを履くのでしょうか。

今回はそんなアンダーストッキングに焦点を当て、履くときの注意点、履き方を含めてお話させて頂きます。

野球のアンダーストッキングをなぜ履くのか

ここでは野球のアンダーストッキングをなぜ履いているのかについて紹介していきます。

①怪我防止のため

プロ野球選手のようにユニフォームの裾からアンダーストッキングが見えなかったとしても選手は必ずアンダーストッキングを履いています。

その理由は“怪我防止”のためです。

ユニフォームの裾を加えたとき、ソックス、アンダーストッキングの3枚重ねになっていますが、高校野球球児のように裾を上げている場合でも2枚重ねになるのがこのストッキングの特徴といえます。

野球はたとえばサッカーやバスケットボールと比べても接触プレーが少ない競技ですが、その中でも接触機会が多いのが塁上でのタッチプレーです。

特にタイミングが際どくなればなるほど、少しでも早く塁へ達しようとスライディングをします。

野球のスパイクは靴底に金具が付けられているので、スライディングに対してアクシデントが起こりやすいのです。

守備側の選手からしたら際どいタッチプレーは必ず足下で起こり、進塁を目指す攻撃側の選手についても足からスライディングの機会が一番多く、その際は膝から下は地面に擦り付けます。

つまり攻守関係なく膝下を怪我しやすい競技なのです。

また、野球は急に動き出すことが多い競技のため、膝下を締め付けていた方が肉離れの予防にもなります。

実際アンダーストッキングの膝下の締め付けは強いです。

以上のように膝下の怪我防止を目的としてアンダーストッキングは着用されています。

②染色技術が発達していなかったときの名残

もう一つの理由は野球発祥の際の名残にあります。

前述の通り、野球においてアンダーストッキングの着用は「正装」のため履かなくてはなりません。

そのため野球の成り立ちについて簡単にお話させて頂きます。

野球の母国は、周知の通りアメリカで、誕生は19世紀後半です。

当時、チーム識別に利用していたのは色でした。

世界最初のプロ野球球団はシンシナティ・レッドストッキングス(現在のシンシナティ・レッズ)です。

ちなみにストッキングの英語の意味は膝下までの長い靴下で、ソックスは靴下一般を指します。

現存するチームであるボストン・レッドソックスやシカゴ・ホワイトソックスのようにソックス由来のチームがある理由もここにあるのです。

つまり、靴下の色がチームの象徴でした。

それがなぜアンダーストッキングとソックスの2枚重ねで履くことになったのかは当時繊維を染める技術がなかったことに由来します。

もし1枚のカラーソックスだったとしたら、汗によって繊維の染料が色落ちて足に付着してしまいます。

そのため、カラーソックスを直に履くことができませんでした。

ちなみにアンダーストッキング自体には吸汗性はなく、その役割を担っているのがソックスです。

つまり、その時代の名残ともいえます。

以上が野球の正装としてアンダーストッキングを履くもうひとつの理由です。

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野球のアンダーストッキングの履き方

日常でも靴下は動いているとずれて下がってくる、そういった感覚はないでしょうか。

これは野球も例外ではありませんが、ソックスと違ってアンダーストッキングは前述した通り、怪我防止のため比較的締め付けが強い傾向にあります。

そのためソックスだけを履くより2枚重ねによってずれ難くなるのです。

現在は各メーカーでずれ防止と快適さ、怪我防止のために工夫を凝らしておりますが、ソックスバンドを利用する人もいます。

履き方としてはまず白いソックスを履き、次にアンダーストッキングを履くという順序です。

高校野球などの場合、ソックス、アンダーストッキングの最上部とパンツの裾が膝下に集まりやすくなります。

そのため、ソックスバンドを利用したり、パンツの裾を利用したり様々です。

アンダーストッキングには前後があり、ループの小さいほうが前(つま先部分)で、大きい方が後ろ(踵部分)になります。

なお、ソックスバンドを利用したとしても、ソックス、アンダーストッキングとも脹脛の上までしっかり伸ばした状態で履かないとすぐにずれ落ちてしまうのでご注意ください。

まとめ

野球をする上で当たり前のように存在したアンダーストッキングですが、いざその履く理由を聞かれたら、なかなか答えられなかったかもしれません。

野球経験者なら、夏の暑い時期のアンダーストッキングの締め付けはすぐにでも脱ぎたくなることを御存知かもしれませんし、これから野球を始めようとする方ならそのことをこれから体感することになるかもしれません。

しかし、理由を知ったうえでアンダーストッキングをみると野球にとって欠かせないアイテムだと気づかされるのではないでしょうか。

その理由を知ることでアンダーストッキングを履くことが我慢ではなく、意味あることになり、少しでもストレスなく練習に臨めたり、野球を好きになってもらえる一助になったら嬉しいです。

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喬次郎

喬次郎

遊びながら、体調を確かめたい

スポーツは娯楽が語源ですので、それを前提に豊かな気持ちを共有できたら嬉しいです。

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