ボクシングは体重による階級別に試合が行われるスポーツ。
しかもその体重区分はプロ・アマ・五輪で違ったものになっています。
そのためしっかり把握しないと混乱してしまうことに。
今回は、ボクシングの階級を調査。
プロ・アマ・男女の階級とその体重区分に加えて、オリンピックでの階級もご紹介します。
【ボクシング】階級一覧 プロ
プロボクシングには多くの団体があります。
例えば男子の場合、WBA(世界ボクシング協会)、WBC(世界ボクシング評議会)、WBO(世界ボクシング機構)、IBF(国際ボクシング連盟)という4つの主要団体と、その他の団体が存在。
では体重別階級も各団体でバラバラなのかと言えばそうではなく、基本的に統一されています。
男子
男子プロボクシングの階級は、体重別に17に分けられています。
団体によっては階級の呼称に少し違いも。それでも体重区分は同じです。
そして体重の単位にポンド(lb)を採用しているのも特徴。
そのためキログラム表記では半端な数字になってしまいます。
階級 | 重さ(kg) | 重さ(ポンド) |
ヘビー級 | 90.719kg超 | 200lb超 |
クルーザー級 | 90.719kg以下 | 200lb以下 |
ライトヘビー級 | 79.379kg以下 | 175lb以下 |
スーパーミドル級 | 76.204kg以下 | 168lb以下 |
ミドル級 | 72.575kg以下 | 160lb以下 |
スーパーウェルター級 (ジュニアミドル級) | 69.853kg以下 | 154lb以下 |
ウェルター級 | 66.678kg以下 | 147lb以下 |
スーパーライト級 (ジュニアウェルター級) | 63.503kg以下 | 140lb以下 |
ライト級 | 61.235kg以下 | 135lb以下 |
スーパーフェザー級 (ジュニアライト級) | 58.967kg以下 | 130lb以下 |
フェザー級 | 57.153kg以下 | 126lb以下 |
スーパーバンタム級 (ジュニアフェザー級) | 55.338kg以下 | 122lb以下 |
バンタム級 | 53.524kg以下 | 118lb以下 |
スーパーフライ級 (ジュニアバンタム級) | 52.163kg以下 | 115lb以下 |
フライ級 | 50.802kg以下 | 112lb以下 |
ライトフライ級 (ジュニアフライ級) | 48.988kg以下 | 108lb以下 |
ミニマム級 (ストロー級) | 47.627kg以下 | 105lb以下 |
女子
女子プロボクシングも男子と同じ17階級。
体重の単位にポンド(lb)を採用しているのも同じです。
男子にはあったクルーザー級がなく、ヘビー級の下限が低いこと、最軽量にアトム級が加わるところが大きな違いです。
階級 | 重さ(kg) | 重さ(ポンド) |
ヘビー級 | 79.379kg超 | 175lb超 |
ライトヘビー級 | 79.379kg以下 | 175lb以下 |
スーパーミドル級 (ジュニアミドル級) | 76.204kg以下 | 168lb以下 |
ミドル級 | 72.575kg以下 | 160lb以下 |
スーパーウェルター級 | 69.853kg以下 | 154lb以下 |
ウェルター級 | 66.678kg以下 | 147lb以下 |
スーパーライト級 (ジュニアウェルター級) | 63.503kg以下 | 140lb以下 |
ライト級 | 61.235kg以下 | 135lb以下 |
スーパーフェザー級 (ジュニアライト級) | 58.967kg以下 | 130lb以下 |
フェザー級 | 57.153kg以下 | 126lb以下 |
スーパーバンタム級 (ジュニアフェザー級) | 55.338kg以下 | 122lb以下 |
バンタム級 | 53.524kg以下 | 118lb以下 |
スーパーフライ級 (ジュニアバンタム級) | 52.163kg以下 | 115lb以下 |
フライ級 | 50.802kg以下 | 112lb以下 |
ライトフライ級 (ジュニアフライ級) | 48.988kg以下 | 108lb以下 |
ミニマム級 (ストロー級) | 47.627kg以下 | 105lb以下 |
アトム級 | 46.266kg以下 | 102lb以下 |
【ボクシング】階級一覧 アマチュア
アマチュアの体重別階級は国際ボクシング協会(AIBA)が定めています。
プロの階級は体重の単位にポンドを採用していますが、アマチュアの階級はキログラムを採用しているのが特徴。
また階級もプロほど多くはなく、全部で10階級となっています。
そしてオリンピックでは階級が変わるところも重要なポイントです。
男子
アマチュアにはスーパーヘビー級があります。
この階級はかつてプロにもあった階級。
しかし現在は廃止されています。
そのためアマチュアではスーパーヘビー級で活躍したボクサーがプロになると、一般的にはヘビー級となるのです。
階級 | 重さ |
スーパーヘビー級 | 91kg超 |
ヘビー級 | 81kg超 91kgまで |
ライトヘビー級 | 75kg超 81kgまで |
ミドル級 | 69kg超 75kgまで |
ウェルター級 | 64kg超 69kgまで |
ライトウェルター級 | 60kg超 64kgまで |
ライト級 | 56kg超 60kgまで |
バンタム級 | 52kg超 56kgまで |
フライ級 | 49kg超 52kgまで |
ライトフライ級 | 49kgまで |
男子五輪
オリンピックの階級は開催ごとに決められ、東京2020オリンピックでは8階級で行われました。
そのためアマチュアの一般的な階級とは、特に中軽量級で違いが生じています。
最軽量のフライ級に下限があるのも注意点。
オリンピックでは下限よりも軽いと出場できなくなります。
階級 | 重さ |
スーパーヘビー級 | 91kg超 |
ヘビー級 | 81kg超 91kgまで |
ライトヘビー級 | 75kg超 81kgまで |
ミドル級 | 69kg超 75kgまで |
ウェルター級 | 63kg超 69kgまで |
ライト級 | 57kg超 63kgまで |
フェザー級 | 52kg超 57kgまで |
フライ級 | 48kg超 52kgまで |
女子
アマチュア女子の体重別階級も男子と同じく10階級。
男子にはあったスーパーヘビー級がない代わりにフェザー級が加わり、体重の区分も特に軽量なクラスでは男子と違ったものになっています。
階級 | 重さ |
ヘビー級 | 81kg超 |
ライトヘビー級 | 75kg超 81kgまで |
ミドル級 | 69kg超 75kgまで |
ウェルター級 | 64kg超 69kgまで |
ライトウェルター級 | 60kg超 64kgまで |
ライト級 | 57kg超 60kgまで |
フェザー級 | 54kg超 57kgまで |
バンタム級 | 51kg超 54kgまで |
フライ級 | 48kg超 51kgまで |
ライトフライ級 | 48kgまで |
女子五輪
オリンピックの階級は女子も開催ごとに決まり、2016年のリオデジャネイロ大会の3階級から東京2020大会では5階級に増えました。
上限と下限が厳しいため、一般的なアマチュアのヘビー級やライトヘビー級選手、ライトフライ級といった選手はそもそも出場枠がないことになってしまいます。
階級 | 重さ |
ミドル級 | 69kg超 75kgまで |
ウェルター級 | 64kg超 69kgまで |
ライト級 | 57kg超 60kgまで |
フェザー級 | 54kg超 57kgまで |
フライ級 | 48kg超 51kgまで |
まとめ
かつてのボクシングには体重別階級は存在しませんでした。
その後導入された体重別階級は徐々に増加し、今ではアマチュアで10、プロでは17もの階級が存在することに。
「階級が細分化されすぎてチャンピオンの価値が薄れる」という声も上がっています。
しかし体重別階級は選手の安全のために必要なもの。
今後も改正を繰り返しながらも大きく減ることはないといえそうです。