ゴルフの練習やクラブ選びでよく出る言葉が、ヘッドスピード。
クラブを振るスピードのことなのは分かりますが、いったいどの時点のスピードのことなのでしょうか。
そしてどれくらいの速度なら、平均以上と言えるのでしょうか。
今回は、ゴルフのヘッドスピードを解説。
各レベルのプレーヤーの平均値や速く振るコツもご紹介します。
【ゴルフ】ヘッドスピードとは
ゴルフのヘッドスピードは、インパクト時のクラブヘッドのスピードのこと。
インパクトは、ゴルフクラブのフェースにボールが当たる瞬間を表しています。
つまりヘッドがほぼ真下にきたときの速度ということです。
このヘッドスピードは、ゴルフショップの試打コーナーやゴルフ練習場の測定器で測定可能。
クラブ選びの基準にもなりますから、把握しておくのがお勧めです。
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ヘッドスピードを知っておく意味
クラブ選びでなぜヘッドスピードが重要になってくるのでしょうか。
それはヘッドスピードと飛距離がほぼ比例の関係だからです。
計算式もあって、ヘッドスピードを当てはめるだけでおおよその飛距離が求められるほど。
例えばドライバーの場合、その計算式は以下のようになっています。
ドライバーの飛距離=5.55×ヘッドスピード
例えばドライバーのヘッドスピードが38m/sの場合、5.55×38=210.9。
ドライバーの飛距離は211ヤードになると計算できるのです。
もちろんこれは参考距離。ロフト角やクラブの性能、スイングのクセによっても違ってきます。
しかしドライバーのヘッドスピードを入力すれば、アイアンやユーティリティ、ウェッジなど全てのクラブの飛距離の目安を計算してくれるサイトもあるほど。
ヘッドスピードが分かれば必要なクラブセットもほぼ分かってしまうくらい、重要なデータなのです。
【ゴルフ】ヘッドスピードの平均値
では気になるヘッドスピードの平均はどれくらいなのでしょうか。
これは男子と女子、アマチュアとプロで大きく違います。
ヘッドスピード | |
女子アマチュア | 33m/s未満 |
男子アマチュア | 38〜44 |
女子プロ | 40〜44 |
男子プロ | 45〜52 |
PGAツアーレベル | 47〜58 |
また例えば年齢によっても平均速度は変わってきます。
男性アマチュアの年齢別の平均速度は、以下の通りです。
年齢 | 平均速度 |
40歳以下 | 44.12m/s |
41歳~50歳 | 42.16m/s |
51歳~60歳 | 41.97m/s |
61歳~70歳 | 39.87m/s |
71歳~80歳 | 37.15m/s |
81歳以上 | 36m/s |
実は年齢が上がっても意外と速度は落ちないことが分かります。他のスポーツほど年齢が大きなハンデとはならないのです。
アマチュアとプロの飛距離の差
ではそれぞれのヘッドスピードの平均値で、飛距離にはどれくらいの差が出るのでしょうか。
ヘッドスピードが平均38〜44m/sとなる男子アマチュアの平均飛距離は、200〜230ヤード。
これに対して平均45〜52m/sの男子プロは飛距離が250〜300ヤードと言われています。プロの場合、「ドライバーの飛距離=5.55×ヘッドスピード」という計算値よりも飛距離が長い傾向なのです。
それはミート率の違い。
平均ヘッドスピードが男子アマチュアとほぼ同じになる女子プロも、ミート率の違いで飛距離は230〜260ヤードと、男子アマチュアより伸びています。
つまり重要なのは、球をしっかり芯で打ちながらヘッドスピードを上げていくことなのです。
【ゴルフ】速く振るコツ
ではどうすればミート率を下げずにヘッドスピードを上げることができるのでしょうか。
実は調査の結果、筋力のトレーニングはヘッドスピードに大きな影響を与えないことが分かっています。
つまり筋力はほとんど関係なし。力任せに振る必要もありません。
その代わりにできるコツをご紹介します。
クラブを替える
クラブを自分に合ったものに替えるだけで、ヘッドスピードが一気に上がることがあります。ある調査では平均3m/s以上も速度が上がったそうです。
つまりヘッドスピードはクラブ選びの参考になりますが、クラブ選びによってもヘッドスピードが大きく変わるということ。
その際に特に重要なのはシャフトの重さと硬さです。
シャフトの重さは初心者や筋力がない人は軽いものがお勧め。上級者やパワーがある人は重量感がある方が安定します。
また初心者やパワーがない人は柔らかくよくしなるシャフトにするべき。しなることでヘッドスピードが上がります。
一方、上級者やパワーがある人はある程度硬めがお勧め。それはしなりすぎるとヘッドが不安定になるため。ただし固すぎるとしなりが減ってスピードが落ちてしまいます。
このようにレベルや体力に合わせたシャフトを選ぶことが大切。
店員さんやレッスンプロなどに相談して、最適なものを見つけてください。
しなりを意識する
スイングはパワーでボールを叩くのではなく、シャフトのしなりを生み出すのが正しい振り方。まず「ヘッドはシャフトのしなりで加速させる」と意識してください。
そのために必要な腕の振り方は、スイングするというよりも縦方向に振りおろすイメージ。
ボールを強く叩くことを意識すると横方向の腕の振り方になり、しなりが弱く、不安定になってしまうのです。
またヘッドスピードを上げるのに必要なのは腕ではなく体の回転による力。
トップで重心の8割を後ろ足に乗せ、反動を使いながらダウンスイングで勢いよく前足に重心移動、インパクト時には重心の9割が前足に乗るようにすれば、自然に回転の力を使うことができます。
その結果、シャフトをうまくしならせることができ、ヘッドスピードも上がるのです。
まとめ
ヘッドスピードを上げれば、比例して飛距離も伸びます。
しかしスピードだけを意識して力むのは逆効果。
下半身の体重移動を使って回転運動を生み出すことで、ミート率を上げつつヘッドスピードを上げることができるのです。
シャフトのしなりを意識して、プロレベルのヘッドスピードを目指してください。
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