漫画『ちはやふる』が映画化されたことによって、知名度が上がった競技かるた。今や日本の競技人口は100万人にものぼると言われています。
「興味はあるけど、ルールを覚えるの難しそう」「覚えなきゃいけないことがたくさんありそう」と思う方もいるのではないでしょうか?
そこで、この記事では「競技かるたに興味がある」という方に向けて、基本的なルールを詳しく解説しています。
ルールについて知ることができれば、あなたの競技かるたデビューも夢じゃありません。ぜひ、この記事を参考にしてみてくださいね!
「競技かるた」とは?
「競技かるた」とは「小倉百人一首」のかるたを使い、相手よりも札を早く取ることを競うスポーツのことです。
私たちが遊びとしてイメージする「いろはかるた」とは違い、体を素早く動かす上に「上の句」と「下の句」を暗記する必要があります。
遊びとしての要素が大きいように思えますが、ルールも定められており、競技としてしっかり成り立っているのが特徴です。
「競技かるた」の基本的なルールは?
私たちが思い浮かべるかるたは、「読まれた絵札を早く取り、その枚数が多い方が勝ち」というものだと思います。
競技かるたのルールとは、一体何が違うのでしょうか?ここでは、特徴について触れながら詳しく解説していきますね。
男女の区別がない
男女で分かれているスポーツがほとんどですが、競技かるたには男女の区別がありません。あなたが女性でも、対戦相手が男性の可能性があるということになります。
よって、競技かるたは男女平等に行われるスポーツという位置付けであり、体格差・体力差・力の差・年齢差関係なくできるスポーツだと言えますね。
まさに、老若男女問わず楽しめるスポーツです。
中央にある競技線から頭を出さない
競技かるたには、「自陣」と「相手陣」と呼ばれる場所があります。自陣とは自分の持ち札を置く場所のこと、相手陣とは相手の持ち札が置かれている場所のことです。
競技線とは自陣と相手陣のことを指し、「相手の陣地には頭を出してはいけない」ということになります。
自陣の札が相手より早くなくなった方が勝ち
遊びのかるたでは「読まれた絵札をより多く取った方が勝ち」というルールですが、実は競技かるたでは違います。
「自陣にある札が、相手よりも早くなくなった方が勝ち」、つまり「持ち札が早くなくなればいい」というルールなのです。
お手つきをしたら相手から札を1枚もらう
お手つきには、大きく分けて3つのパターンがあります。
1つ目は、読み札以外の札である「空札」が読まれた時に札に触ってしまうこと。
2つ目は「読まれた札が自陣にあるにも関わらず、相手陣の札に触れてしまうこと」、3つ目は「読まれた札が相手陣にあるのに、自陣の札に触れてしまうこと」。
自陣にある札とは違う自陣の札を触ったとしても、お手つきにはならないので、覚えておくと良いでしょう。
試合の進め方は?
基本的なルールの他にも、試合の進め方とともにルールについてさらに詳しく見ていきましょう!
①100枚のうち50枚を試合で使う
百人一首かるたは全部で100枚ありますが、試合で使われるのは半分の50枚だけ。つまり、自陣に置く札の数は25枚です。
まず、裏にした札100枚をよくかき混ぜ、裏にしたまま自分と相手でそれぞれ25枚取り、その札が持ち札になります。
②持ち札を並べる
持ち札が決まったら札を表にし、幅87cmの大きさの自陣に上・中・下段、合計3段になるよう自陣に並べます。ちなみに、その範囲とは先ほどもご紹介した「競技線」です。
この際、「この札はここに置こう」「この札は1番取りやすい場所に置こう」など、自分なりに札をどう置くか決めておくのも勝敗を決める鍵となります。
実は適当に並べているように見えて、先の戦略を取ることが大切なのです。
③15分で札を暗記する
並べた後、自陣と相手陣の札を暗記するために15分間、時間が設けられます。時間が経過したら相手と読み手に礼をし、試合スタートです。
また、試合の最初は百人一首とは無関係の短歌が読まれるという決まりなので、札を取らないよう気をつけるようにしましょう。
④上の句に対応する下の句を取る
読み手が上の句を読み上げ、競技者は下の句を探して取ります。読まれた札は、完全に競技線の外に出すと自分の取り分です。
読まれた札以外を外に出すのも良しとされているため、勢いよく札を競技線の外に出すことが重要となります。
また、読み上げ方は「上の句を1度、下の句を2度」です。ただ1番最初に読まれる上の句だけは、その後に上の句も読まれます。
まとめ
競技かるたのルールについて詳しく解説しましたが、参考になったでしょうか?
ルールは「持ち札が早くなくなった方の勝ち」というシンプルなものですが、百人一首の上の句と下の句を覚えたりするのが大変そうですよね。
体を大きく動かして素早く取りにいく動作も加わるため、暗記力だけでなく、瞬発力・判断力も必要になります。
そのように聞くと難しそうに感じてしまいますが、競技かるたの最大の魅力は「誰でもできること」です。
とりあえず、ルールを覚えて楽しんでみてはいかがでしょうか?